包丁やキッチンツールの製造販売を行うサンクラフトは、ユーザーの声を重視した商品を企画販売している。ECサイトでは説得力をもって商品の魅力を訴求し、ファンの獲得を進めている。
同社は、刃物の名産地である岐阜県関市で創業した包丁メーカー。実際に製品を使用するプロのシェフやパン職人から、使用感や利便性について高い評価を得ている。
一貫してこだわっているのは、ユーザー視点を重視したサービス展開だ。「ひとりよがりではなく、常に顧客のリアルな声を大切にしている。説得力のあるサービスを意識している」(ECサイト担当者)と話す。
商品開発では企画段階でユーザーテストを実施している。実際の使用感についてユーザー目線の使いやすさを取り入れることで、確かな利便性を追求する。
ECサイトで商品を販売する際には、「実際に商品を愛用するプロの声を紹介し、機能の裏付けにしている。アフターケアに関する情報発信をすることで買った後に長く使用してもらうような工夫をしている」(同)と話す。
▲高品質で使いやすいオールステンレス包丁シリーズ
ユーザーに寄り添ったサービスを提供することによって、実際にファンを獲得することができているようだ。
ECサイトに呼び込むため、売り場ごとに特性を生かしたPR戦略を立てている。セールイベントを効果的に活用しているほか、リリースやSNSで季節を意識した発信もしている。
こうしたPR戦略の工夫によって、売り場ごとに異なった層の顧客を獲得しているという。「モールでは女性が多く、ポイントを活用してお得に購入する顧客層が多い。一方、自社サイトは男女比が半々で、高価格帯の売れ行きが良い」(同)としている。売り場ごとの特性を生かしたPRが奏功しているようだ。
今後は、ブランドメッセージをより明確に訴求できるような仕組みづくりを進めたい考え。「ファンづくりを強化したい。さまざまな売り場で一貫した発信ができるように社内整備を進めていく」(同)としている。