【飲食店口コミサイト】Retty・武田和也社長「飲食業界の課題解決と、新たな『食体験』を生み出す存在に」

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1983年愛媛県生まれ。青山学院大学理工学部卒業。在学中からECサイト運営を手掛ける。2007年ネットエイジ(現ユナイテッド)入社。退社後1年間、起業準備のためにシリコンバレーに滞在。10年にRettyを創業し、社長に就任。20年10月東証マザーズ(現東証グロース)に上場。

「コロナ禍は個人的にも会社経営においても、ここまで未曾有なことは、なかなかないのではないかと思わされた」

 Rettyは実名型の口コミが特徴のグルメサービス。実名型が利用者の信頼を高め、2011年サービス開始ながら、月間4000万人(21年5月時点)が利用するサービスに成長。

 収益源は飲食店向けの集客支援(FRM=Fan Relationship Management)に対する月額課金と広告掲載。コロナ禍で飲食店が打撃を受け「停滞感が長く続くことに非常に歯痒さがあった」

 それでも足元では来店者数が戻りつつあり、FRMへの新規の飲食店の参画に向け、協力代理店が体制を拡充するなど前向きな雰囲気が出てきたという。

 コロナの最中、20年10月に上場。日本の感染者数が減少する中で「素早く回復していくと見ていた」こともあり、上場を決意。コロナは長期化したが「成長への思いは一切変わっていない。結果的には『あの時上場してよかった』となると思う」

 21年12月には会社のビジョンを「新たな『食体験』を創り上げ、人生をもっとHappyに。」に変えた。飲食業界にとどまらず、「食」という大きな括りで将来を見据えたもの。

「今はまだ、業界にインパクトを与える存在にはなり切れていないが『Rettyがあったからこそ、生活がこう変わったね』と言われる存在になりたい」

 22年11月には求人、住まいなどライフイベントのメディアを企画・運営するじげんと資本業務提携。この提携で飲食業界の課題解決と、新たな収益モデルを生み出すことを目指す。

 学生時代からECサイトを運営するなど起業を志向。勤めていた会社を辞め、1年間シリコンバレーに滞在している時に現在のサービスを構想。スマートフォンの普及期で、どの領域でもチャンスだと考えたが「米国にいたからこそ、日本の『食』の素晴らしさが見えた」と話す。

 学生時代、会社員時代の出会いで「この人の生き方がいいな、と思えると人の人生は変わる」と実感。自らもそういう存在でありたいと思う日々だ。