「内閣総理大臣賞」はファッションレンタルの『airCloset』 「第4回 日本サービス大賞」にEC関連サービス多数選出

公益財団法人日本生産性本部 サービス産業生産性協議会は12月6日、革新的な優れたサービスを表彰する「第4回日本サービス大賞」の受賞サービスを発表した。最優秀賞である「内閣総理大臣賞」には、エアークローゼットが運営する月額制ファッションレンタルサービス「airCloset」を選出した。他にもEC関連サービスが多数受賞した結果となった。

「日本サービス大賞」はサービスの高度化と産業の発展を先導する「革新的な優れたサービス」を表彰している。優れたサービスの本質である、サービスの送り手と受け手の「価値共創」を軸に、①顧客から見たサービスの良さ(明快性、革新性、優越性)②「サービスをつくりとどけるしくみ」の良さ(明快性、革新性、優越性)③成果(顧客価値、事業の継続性・発展性)④サービスイノベーションを通じた社会の発展への寄与(モデルとしての期待)――といった観点から、定性的・定量的に段階的な審査を行っている。

「第4回 日本サービス大賞」は国内のサービス提供事業者から749件の応募があり、日本サービス大賞委員会の村上輝康委員長(産業戦略研究所 代表)など有識者8人が審査を実施。「内閣総理大臣賞」「経済産業大臣賞」「総務大臣賞」「農林水産大臣賞」「国土交通大臣賞」「地方創生大臣賞」「JETRO 理事長賞」「優秀賞」「審査員特別賞」に30サービスを選出した。

<「airCloset」の評価ポイントは?>

「内閣総理大臣賞」を受賞した「airCloset」は、プロのスタイリストが選んだ着こなしを楽しめる、シェアリングによる月額定額制ファッションレンタルサービス。サイズや好みなどをオンライン上で登録すると、約 300 ブランド 35 万着以上から AI による補助を得てスタイリストが厳選した洋服が自宅に届く。返送する際のクリーニングは

不要で返却期限もない。気に入った洋服は購入可能。30~40代の働く女性を中心に新しい洋服と出会うワクワク感を提供している。

評価ポイントは、人と IT のベストマッチを追求しており、独自のオンラインサブスクリプション、パーソナルスタイリング提案、シェアリング特化物流システムを構築

し、ファッション産業の新たな姿を創出していること。スタイリストの技能を顧客評価等で可視化、会員満足の分析など、生の声×データ活用の学習サイクルを回していること。アパレル廃棄問題に対峙し、廃棄率ゼロの実現を目指す持続可能な仕組みを構築し SDGs にも貢献していることなどが挙げられた。

エアークローゼットの天沼聰CEOは、「この度は、名だたる企業の皆様がひしめく中、名誉ある賞をいただき、誠にありがとうございます。創業10年未満のスタートアップ企業の総理大臣賞受賞は初、さらに『スタートアップ創出元年』である2022年の受賞と、大変光栄に存じます。ゼロから新しい市場を開拓する我々のようなスタートアップが日本経済再生の原動力となり、持続可能な未来を作ることを証明してまいります」とコメントした。

さらに、天沼CEOは、「今回の受賞は、サステナビリティ意識の向上とそれに伴った消費行動の変革が進む現代において、改めて弊社の事業がこれからの日本にとって大切であるということを証明していただいたと感じております。ファッション業界において、創業当初よりサステナビリティ・循環型のサイクルを意味する『サーキュラーファッション』を目指してきたエアークローゼットにとって、ファッションレンタルは娯楽・嗜好的なサービスという一側面だけではなく、本質的にサステナビリティに通ずるサービスであることが証明され、かつ期待していただけた嬉しい結果だと考えています」とコメントしている。

<「Makuake」や「パンスク」も受賞>

「airCloset」以外にも多数のEC関連サービスが受賞している。「経済産業大臣賞 」には新しいモノや体験の先行予約販売・応援購入マーケットプレイス「Makuake」、「総務大臣賞」には音楽のクリエイターもユーザーもDXで支援する「Audiostock」、「農林水産大臣賞」には全国どこかの、厳選されたパン屋さんから届く冷凍パンの定期便「パンスク」、「地方創生大臣賞」にはオンラインバスツアーの「琴平バス」、「JETRO 理事長賞」にはタグ1行で越境ECまるごと支援「WorldShopping BIZ」が選ばれている。

「経済産業大臣賞」を受賞した「Makuake」は、新しいものを作り広めたいという実行者と、自分の趣味嗜好に合った新しいものに出会いたいと思うサポーターをつなげることで、「生まれるべきものが生まれ 広がるべきものが広がり 残るべきものが残る世界の実現」を目指すアタラシイものや体験の応援購入サービス。在庫リスクなく新しいモノを生み出す受注生産型・先行販売(作る前に売る仕組み)を活用した「応援購入」のモデルにおいて、キュレーションサポートも行いながら、実行者の価値創造を支援している点が評価された。海外のサポーターへも日本の斬新な新商品・新サービスを紹介している点や、新しいモノが生まれ広まる「0次流通市場」を確立している点も評価ポイントとなった。

▲表彰を受けるマクアケの中山亮太社長(右から2人目)

マクアケの中山亮太郎社長は、「優れた新製品やサービスのアイデアが毎日次々と生まれています。日本のみならず世界中の人たちを繋ぐことで、それらが羽ばたきやすくなる世を作ろうとする私どもの事業を評価いただき、とても勇気をもらいました。今後も当社は、「Makuake」を通して、実行者による新商品・新サービスを生み出すための挑戦を積極的にサポートすることで、幅広い産業を支援してまいります」とコメントしている。

<「優秀賞」に「@コスメ」「手ぶら登園」>

優秀賞には、コスメ・美容の総合サイト「@cosme(アットコスメ)」、保育園を通したおむつなどのサブスク「手ぶら登園」、B2B 受発注プラットフォーム「アイミツ」などが選出された。

アイスタイルの運営する「@cosme」は、月間訪問者1650万人(全デバイス含む)を誇る日本最大の化粧品・美容の総合サイト。国内外4万2,000ブランド・商品数37万点のコスメのデータベースと、クチコミ検索機能や新製品情報、ランキングなどのコンテンツを備えている。1999年のオープン以来、会員数・クチコミ件数・ページビュー数ともに伸び続け、累計クチコミ数は1800万件を突破している。

2020年に原宿駅前に「@cosme TOKYO」をオープンするなど積極的な投資を継続している点。積極投資によるWebメディア、EC、リアル店舗の3事業展開で、「@cosme」の知名度、影響力を高めてコスメ業界を活性化。価値共創型事業の成功例である点が評価されての受賞となった。

アイスタイルの遠藤宗社長は、「コスメ・美容の総合サイト『@cosme』を中心に美容領域でバーティカルに事業を展開してきました。受賞を励みに、これまで以上に生活者とブランドの双方をより深く理解し、信頼されるプラットフォームを目指します」とコメントした。