【高付加価値化粧品開発〈インタビュー〉】実正 角谷昭博営業部長「疑似セラミド12%超配合ミルクも開発」

化粧品OEMの実正は、高い技術力を生かして開発した品目が好評だ。「高圧乳化でナノエマルジョン化した、疑似セラミド12%超配合ミルク」「セラミド原末を1%以上安定的に配合したセラミド導入クリーム」などが特に人気だという。同社では6月、インスタグラムの公式アカウントを開設。発信力の強化も進めている。同社の角谷昭博営業部長に話を聞いた。

――OEMで人気の高付加価値化粧品について教えてください。

最近人気が高い製品としては、疑似セラミドを12%以上配合したミルク「セラミドナノエマルジョン」があります。

セラミドは細胞間脂質に含まれる成分で、肌の恒常性を保つうえで重要な役割を果たしています。減少するとバリア機能の低下や乾燥など、さまざまな皮膚トラブルが生じる可能性があることが知られています。

通常、ミルクに配合できる疑似セラミドの濃度は、せいぜい数%でしょう。当社では、高圧乳化装置で、ナノエマルジョン化する技術を活用することにより、12%以上という高濃度配合を可能にしました。高配合で安定化することができます。

――製剤の使用感は。

使用感も大変好評です。しっとりするがべとつかないというお声を多くいただいています。しっかり浸透してくれていると感じる人が多いようです。

クリニック系からの引き合いもいただいています。

――ほかにも人気の処方はありますか。

当社では、セラミドの原末を1%以上安定的に配合した「セラミド導入クリーム」の開発にも成功しており、この処方も大変好評です。高い浸透性も期待できます。

ジェルクリームの中に、酵母由来のヒト型セラミドの原末を1%以上という高濃度で安定的に溶け込ますことができているのが大きな特徴です。

セラミドは、油にも水にも溶けにくく、高濃度で配合するのが非常に難しいことが知られています。通常のクリームだと、おそらく0.1%程度がマックスではないかと思います。無理に溶かし込むと析出してしまうのですが、「セラミド導入クリーム」では安定的に配合することができています。

――どのような技術を使うとそのようなことが可能になるのですか。

処方の妙と液晶乳化技術を使って製品化に成功しました。浸透性の良さも期待できます。これまでにない画期的な技術ですから、製品の差別化に大きく貢献します。

――セラミド導入クリームの実際の効果についてデータを取得していますか。

「セラミド導入クリーム」と、他社参考品のセラミド配合クリームとで、皮膚保湿効果率を比較する試験を実施しています。上腕部に一定量を塗布し、保湿効果率を調べたところ、他社参考品を大幅に上回る効果が確認されました。

こちらもOEM供給において、クライアントから好評をいただいており、引き合いも増えています。

――化粧品OEM事業における新たな取り組みなどがあれば教えてください。

6月の下旬に、当社公式のインスタグラムアカウントを開設しました。インスタでは、当社の技術力をヴィジュアルで確認していただけます。工場の様子もインスタで見ていただけます。インスタを通じてより多くの企業に、当社のことを知っていただければと思っています。

――今後の研究開発の方向性について教えてください。

当社では、医薬部外品のレディーメード処方の拡充にも取り組んできました。レディーメード処方を活用いただければ、特徴のある医薬部外品を、迅速に商品化することが可能です。

こうした薬用化粧品の開発において、DDS(ドラッグ・デリバリー・システム)の研究の中で得られている知見を、より一層活用することはできないかと考えています。うまく応用できれば、よりピンポイントな薬用化粧品の開発が可能になるのではないかと考えています。今後も研究開発を推進していきます。

■実正

https://www.misho.co.jp/