サントリーウエルネス、高齢者1400人がJリーグで横断幕 敬老の日に人生の先輩からエール

健康食品通販最大手のサントリーウエルネスは2022年9月から10月にかけて、「敬老の日特別企画 ”人生の先輩からエール”」プロジェクトを行った。プロジェクトには、全国の高齢者施設74施設から1434人が参加した。サッカーJリーグからは10クラブが参加。施設の高齢者が、Jリーグの選手に向けて寄せたメッセージを横断幕にし、5日間で10カ所のスタジアムに、試合の開催に合わせて掲出した。

▲スタジアムで掲出された横断幕

同プロジェクトは、サントリーウエルネスが2020年にスタートした、「Be supporters!」のプロジェクトの一環だ。高齢者施設で過ごす高齢者や認知症の人に、Jリーグのサッカークラブのサポーターになってもらうことで、クラブや地域を支える存在になっていくことを目指すプロジェクトだ。サントリーウエルネスは、プロジェクトの企画立案や、活動資金の一部を拠出している。

「Be supporters!」のプロジェクトは現在、ヴィッセル神戸や川崎フロンターレなど4つのサッカークラブが参加。累計40カ所の高齢者施設が参加している。参加している高齢者施設では、クラブの試合のパブリックビューイングを実施している。参加している高齢者はそれぞれ、自分の”推し”の選手を見つけて、試合を観戦してエールを送っているという。

▲プロジェクトに参加してパブリックビューイングで観戦する

「Be supporters!」のプロジェクトに参加した高齢者の中には、医師から終末期の相談を受けながらも、当初の見立てよりも長い期間の間、元気に過ごせている人もいるという。プロジェクトに参加したある高齢者は、プロジェクトがきっかけでヴィッセル神戸のアンドレス・イニエスタ選手が好きになり、スペイン語を勉強するようになったという。

サントリーウエルネスによると、施設に入居する認知症の高齢者の中には、「家に帰りたい」と求める帰宅願望を持つ人が少なくないという。「Be supporters!」のプロジェクトに参加する人は、帰宅願望を求める声が自然と少なくなるケースが多いという。プロジェクトに参加すると、定期的に試合が開催されるため、施設で行うレクリエーションに比べて、高齢者が自分から継続的に、楽しみを見つけたり、応援する行動をとったりするようになるのだという。

▲プロジェクトに参加すると自然と笑顔が増える

同プロジェクトは、施設の職員にとっても、変化を与えている。慢性的に人手不足が課題だった施設でも、「Be supporters!」に参加すると、話題が出来たり、ケアに対するモチベーションが高まったりすることにより、職員のメンタルケアにつながっているのだとしている。

敬老の日に合わせて行ったイベントでは、参加した高齢者から、「夢あれば困難あり 困難あれば感動あり」「したたかに 汗かく青年 勝利する」などといったメッセージが選手たちに寄せられた。

元日本代表で、ヴィッセル神戸所属の槙野智章選手など複数の選手が、掲出されたエールに対してコメントを寄せた。川崎フロンターレの谷口彰悟選手は、エールに対して、「メッセージが渋くてかっこいい」などとコメントした。

▲寄せられた横断幕にコメントする選手たち

サントリーウエルネスでは今後、同プロジェクトの参加クラブや参加施設をさらに拡大させていく計画だ。プロジェクトを通じて、施設に入居する高齢者とサッカークラブ、入居者同士、施設の職員、地域など、「つながり」を増やしていきたいとしている。