【国土交通省】「全国旅行支援」が延期 当面の観光支援は「県民割」しかない?

新型コロナウイルスの感染拡大により、政府が7月前半の開始を目指してきた新たな観光需要喚起策「全国旅行支援」が延期されることとなった。

 これに伴い、当面の観光支援として、7月14日宿泊分までとしていた近場の旅行割引キャンペーン「県民割」の期限を8月末まで延長することも決まった。

 全国旅行支援は県民割の対象旅行先を全国に拡大するもので、平日に鉄道やバスなどの公共交通付き旅行商品を利用すれば、1人1泊当たりの最大支援額は1万1000円になる。

 一方、現行の県民割は、20年末に停止された全国一律の「Go To トラベル」の代替策として始まった。国が都道府県を通じ、1人1泊当たり最大7000円を補助する仕組み。

 当初は各都道府県内の旅行のみを対象としていたが、今年4月からは関東、近畿など6地域ブロック内に広げた。

 当初より観光庁中堅は「感染状況次第で開始時期が遅れることはあり得る」と強調していた。6月下旬ごろから新規陽性者数が増加し、各地で感染状況が急激に悪化。厚生労働省の専門家組織は、全国の感染状況について「急速に拡大している」との見解をまとめていた。

 これを踏まえ、斉藤鉄夫国土交通相は岸田文雄首相と対応を協議。斉藤氏は「現在は全国旅行支援を実施する状況にはないと判断した」と説明。新たな開始時期は感染状況を見極めながら改めて判断する方針だ。

 ある省関係者は「県民割の期限である8月末くらいに実施のタイミングを探ることになりそうだ」と解説する。今後事業を担うことになる自治体の関係者からも「これだけ感染者数が増えれば、実施は難しいだろう」と理解を示す声も聞かれた。

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