コロナ禍で《倒産件数》が歴史的な低水準 一方、足元ではジワリ増加

東京商工リサーチがまとめた2022年上半期(1~6月)の全国倒産件数は3060件と、2年連続で3000件台に留まり、低水準で推移していることが明らかになった。ただ、今年の4月以降、3カ月連続で前年同月を上回っており、今後の倒産増が懸念されている。

「雇用調整助成金や持続化給付金など、コロナ禍での資金繰り支援による下支えで、企業倒産が歴史的な低水準で推移している。ただ、融資の返済が本格的に始まるのはこれからで、今後の動向を注視している」(同社首脳)

 同社の調査によると、年間の倒産件数は、バブル前の円高不況や日米貿易摩擦があった1984年の約2万件がピーク。リーマンショックのあった2008年(約1万5千件)から13年連続で減少している。中でも、今年の上半期は上場企業の倒産もなく、飲食業の倒産は237件と過去20年で最少となった。

 一方、北海道や東北、九州など、人口減少の顕著な地域の倒産が増加しつつあり、今年4~6月までの3カ月連続で倒産件数が増加している。

 足元では長期化するコロナ禍の影響や急激な円安、そして、ロシアによるウクライナ侵攻を受けてエネルギーや食糧などの原材料価格が高騰しており、日本企業を取り巻く経営環境は厳しい。

 同氏は「製造業にとって電力供給は死活問題で、電力不足が懸念される東日本から電力供給に余裕のある九州へ移転する企業もあるという。また、運輸や住宅関連など、原材料価格の上昇に対し、価格転嫁できない下請けや中小企業などの倒産が今後増える可能性がある」と指摘しており、今後も予断を許さない状況が続きそうだ。

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