マイクロソフト「Teams」接続障害問題 代替手段をどう確保するか?

テレワークも、オンラインでの打ち合わせも、新卒採用活動もできない――。7月21日、国内企業や官公庁に困惑が広がった。米IT大手マイクロソフト(MS)のコミュニケーションツール「Teams(チームズ)」に障害が発生。数時間、接続しづらい状況が続いた。

 チームズは短文を即時にやりとりするチャットの他、ファイルの共有、ビデオ会議など多彩な機能を備え、世界での月間利用者数は約2億7千万人に上る。インターネットサービスの障害状況をまとめているウェブサイト「ダウンディテクター」によると、日本以外に米国や豪州、アジアといった各地でチームズを利用できない状況となった。

 MSは障害の原因を「(ソフトウエアなどを配置・展開する)デプロイメントで内部ストレージ(記憶装置)サービスへの接続が切断されたため」と説明した。詳細な経緯は明らかにされていないが、ソフトの更新作業の際にミスや不具合があったとみられる。チームズの利用企業は社内のオンライン会議の予定を変更したり、学生向けの会社説明会を中止したりといった対応に追われた。

 チームズはコロナ禍に伴って急速に利用が拡大。在宅勤務者が増えた環境においては、メールや電話、FAXなどの従来の情報共有手段に頼っていると業務効率が損なわれる場合が多いと考えられている。

 そこで「社内のコミュニケーションツールをチームズに一本化した企業も少なくない」(IT業界関係者)が、今回のような障害の発生時には大混乱に陥ってしまうリスクをはらむことが浮き彫りになった。

 利用者としては、有事に代替手段を使えるよう準備をしておくことが必要だろう。Teamsの他にも、ウェブ会議であれば「ZOOM(ズーム)」、チャットならば「Slack(スラック)」といった製品があり、日ごろから複数のツールに習熟しておけばリスクヘッジになる。

 企業はこうした点も含め、情報システムに関する事業継続計画(IT-BCP)の構築や点検が求められる。

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