【徹底解明<進化するラストワンマイル>】第2回「受取方法が拡大、冷蔵ロッカーや改札受取も登場」

EC事業者が購入者に商品を届ける最後の到着点「ラストワンマイル」の進化を追う今シリーズの第2回では、「商品受け取り方法の多様化」を追う。自宅に届けてもらう「宅配」に加えて、店舗受け取りも”当たり前”になりつつある。ECモールや宅配会社が展開する宅配ロッカーは普及しつつあり、クックパッドは冷蔵保管できる生鮮品専用の宅配ボックスの設置を進めている。クックパッドはJR東日本などと駅の改札で商品を受け取ることができるサービスの実証実験も行っている。コロナ禍でEC市場が拡大したことで、商品の受け取り方も一気に広がりそうだ。

一昔前は通販で購入した商品を受け取る方法は、「自宅の玄関で商品を受け取る」の一択だった。それが今では、「置き配」「宅配ボックス」「店頭受け取り」「宅配ロッカー」など受け取り方の選択肢が広がっている。

店頭受け取りでは、大手コンビニが各種サービスと連携し、主要な受け取り先として認知されている。大手小売りチェーンは自社の店舗網で商品を受け取ることができる体制を整備している。

ワークマンは5年以内に、ECにおける宅配を全廃し、店舗受け取りに完全シフトする方針を発表している。同社は現在、ECサイトの注文の約8割が店舗受け取りとなっているという。

生鮮品専用ロッカーも

「宅配ロッカー」のインフラも整備されつつある。

ヤマト運輸と連携しているオープン型宅配便ロッカー「PUDOステーション」は、駅やスーパー、コンビニ、ドラッグストア、駐車場、公共施設など6300カ所以上に設置されている。

Amazonが展開する宅配ロッカー「Amazonロッカー」は1800カ所以上に設置されている。他にも日本郵便の宅配ロッカー「はこぽす」が全国の郵便局などに設置されている。

宅配ロッカーの進化系ともいえるのが、クックパッドが展開する生鮮品専用の宅配ロッカー「マートステーション」だ。

「マートステーション」は、クックパッドが運営する生鮮品のECモール「クックパッドマート」の商品受け取り先として設置が進められている。購入者が受け取るまで商品が傷まないように冷蔵保管できる機能が備わっている。

▲マンションに設置された「マートステーション」

「マートステーション」は現在、東京、神奈川、千葉、埼玉のコンビニエンスストアやドラッグストア、駅構内、商業施設、マンションなど700カ所以上に設置されている。「マートステーション」を活用したECを展開するには、「クックパッドマート」に出店するしかなく、サービスの優位性を保つ武器ともなっている。

駅員が商品を受け渡し

クックパッドは「マートステーション」以外の受け取り方法についても模索している。

今年2月、東日本旅客鉄道(JR東日本)などと共同で、「クックパッドマート」で購入した商品を対象駅の改札で駅員から受け取ることができるサービスの実証実験を開始した。最寄り駅が対象となっているユーザーは、商品を受け取るために「マートステーション」に立ち寄る必要がなく、スムーズに商品を受け取ることができるという。

▲改札で駅員から商品を受け取ることができる

EC市場の拡大とともに広がり続ける受け取り方法は、今後さらに進化しそうだ。