【テンダ:中村繁貴社長が語る生産性向上策】「医療機器の使い方から飲食店の接客方法までマニュアルの自動作成で貢献したい」

1976年東京都生まれ。99東京国際大学人間社会学部卒業。2000年テンダ入社。プロジェクトマネージャとして成功実績を積み重ね、大規模プロジェクトのシステムコンサルタントとしての評価が高まる。06年取締役、11年常務取締役などを経て、18年から社長。21年6月東証ジャスダック(現スタンダード)上場。

「コロナ禍は追い風。リモートワークの広がりなどでワークスタイルの変革が進み、業務効率化を目的としたホワイトカラーの生産性を高めるためのツールが業種・業態問わずに求められている」

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 パソコン上の様々な操作を自動でマニュアル化するパッケージソフト「Dojo」は2900社以上で導入されている。例えば、病院でのCTスキャンの使い方、配電盤の導線のつなぎ方、飲食店での接客方法など、スマホで動作手順を学べる動画のマニュアルも自動で作成、即時にシェアできる。

「通常、システム会社は受託開発が大半だが、受託開発はもちろん、運用・保守、コンサル、さらにはDojoに代表される自社製品も持つ。社員の7割がエンジニアで高い技術力を誇るためリピート率も85%に上る」

 要はソフトの売り切りビジネスではなく、継続的に契約を結び続けるビジネスモデルだ。「人は人のやるべき仕事に集中し、ITに任せることができる仕事はITに任せれば良い」。パソコンの業務中に操作が分からなくなったときに専門部署に問い合わせる必要がなくなる。そのため、ITリテラシーの高い人材が少ない中小企業も使いやすい。

 契約の手法も斬新だ。「テンダラボ」と呼ばれる開発契約体制で、顧客企業の求めに応じて必要な人材を必要なだけ契約できる。これまでの一括請負型の契約モデルではなくサブスクリプション型のモデルだ。「顧客の実情を把握した上で、現実的かつ有効な対応策を提供できる」。そのため「企業にとってのラボ」になることがミッションだ。

 IT勃興期の2000年の大学時代、一人暮らし高齢者の実態調査中、高齢者の孤独死に触れ、「ワンクリックで世界80億人とつながれるのに…」と違和感を抱く。「ITを通じて人と人がつながり、豊かな社会づくりが実現できる」と考え、テンダに平社員で入社した。29歳で取締役就任。

 21年6月にジャスダックへの上場を実現し、人への投資に注力していく考え。「日本の付加価値労働生産性の底上げに寄与したい」と力を込める。