「eBay」、2022年1‐3月の越境ECトレンド公開 カメラ、自動車パーツ、楽器の売れ行き伸長

オンライン・マーケットプレイス「eBay(イーベイ)」への出店を通じ、日本セラー(販売者)の越境EC(海外販売)を支援するイーベイ・ジャパンは5月17日、2022年度第1四半期(1~3月)の期間に、日本セラーから出品されたアイテムの販売動向を発表した。カテゴリーランキングでは、カメラ、自動車パーツ、楽器が上昇した。売れ筋ランキングでは、ポケモンカード関連が7期連続で1位となった。ウクライナへの「eBay」を通した支援も世界中で広がりを見せた。

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イーベイ・ジャパンは、2022年度第1四半期の「eBay」における日本セラー(販売者)によるアイテム販売動向を公開し、越境ECのトレンドを読み解いた。

売れ筋商品ランキングでは、昨年12月に発売されたポケモンカードの新作「ポケモンカードゲーム ソード&シールド」のハイクラスパック「VMAXクライマックス BOX」が前期(2021年10~12月)に続く1位となった。ポケモンカード関連は、2020年第3四半期から7期に渡り首位を明け渡しておらず、需要はまだまだ高いとしている。

【売れ筋商品ランキング】

続く2位はポータブルゲーム機の「ニンテンドー3DS LL」、3位は遊戯王カードと「マジック:ザ・ギャザリング」のコラボカードだった。4位には、アニメ映画「呪術廻戦」の日本公開時に限定プレゼントされたグッズがランクインした。アニメやキャラクターのグッズは、このような日本でしか手に入らないものの人気も高く、世界からコレクターが集まる「eBay」ならではの特徴を表している。

そのほか、売れ筋ランキングに登場した日本限定商品として、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンが人気アニメ「鬼滅の刃」とコラボレーションしたポップコーンバケツなどを紹介した。同ポップコーンバケツは、場内のポップコーンスタンドでのみ購入可能というレア感と、見た目のインパクトの高さもあり非常に人気を集めたとしている。

スターバックスが世界で展開しているいわゆる”ご当地マグカップ”の「Been There Series」や、日本の桜をあしらったマグやタンブラーを展開する「SAKURAシリーズ」最新版も世界のコレクターが注目した。高額で取引された例として、約160万円で購入された日本生まれのフィギュア「BE@RBRICK」もピックアップした。日本の家具メーカー・カリモクとデザイナーのHAROSHIとコラボした限定アイテムで、職人がハンドメイドで仕上げた逸品となる。

カテゴリー別取引額ランキングでは、最近の円安の影響による高額商品の取引増加が順位にも現れる結果となった。1位は「レディースアパレル&バッグ・ブランド小物」、2位には「アニメアート&キャラクターグッズ」、3位には「時計・パーツ&アクセサリー」がランクインした。1位の女性向けのブランド品は不動の人気を見せたが、2位以下の順位に変動がみられる結果となった。4位・5位のフィルムカメラやレンズ、7位の「オートーパーツ(車関連)」、10位の「ギター・ベース」は、100万円以上で取引される商品が増えたことで平均単価が上昇し、ランクアップを果たした。

成長率で見ると、エルメスなど100万円を超える商品が好調な女性向けのブランド品が成長率でも1位となった。2位には、日本車人気によるカスタマイズ需要が高まっている「オートーパーツ(車関連)」が今回もランクインした。3位は成長率で初のランキングとなる「ギター・ベース」だった。レアなギターが100万円以上の高額で取引されるケースが増え、急成長のカテゴリとなった。

【成長率TOP3(前年同期比)​】

1万ドル以上の高額取引商材は、前期に引き続きブランドバッグ、腕時計の2カテゴリーで取引総額の約8割を占めた。フィルムカメラやレンズもCanon、Mamiya、Contaxなどが人気で3位に続いている。そのほか、自動車パーツやギターも高額取引が増えている。MLBやNBA選手のスポーツカードも「eBay」では需要が高く、日本から出品されたNBAレジェンド選手のデニス・ロッドマンのカードが約244万円で取引された。

2月から続くロシアの軍事進攻は世界中の流通や取引に影響を与えている。世界中の人々をつなぐマーケットプレイスを運営するeBayでは、軍事侵攻に遭うウクライナに一刻も早く平和な日々が戻ることと、不安な日々を過ごされているウクライナの人々の助けになることを願い、2月以来さまざまな取り組みを行っている。

ウクライナのeBayセラー(販売者)に対しては、出品手数料を免除し、出品者を出荷遅延ペナルティやネガティブフィードバックから保護している。また日本を含む世界中のセラーに「eBay for Charity」を通じた販売価格の1部(10~100%を自由に選択)の寄付を呼びかけた。セラー、バイヤーの双方が簡単にチャリティに参加できるこの取り組みにより、第1四半期に集まった寄付金は3600万ドル(約44億円)にのぼり、前年同期比2%増となった。そのほか、ウクライナの子どもたちを支援するためのチャリティーオークションも実施した。

イーベイ・ジャパンでは、日本語でセラーの販売を支援する無料サポートサイト「セラーポータル」を提供しており、この3月からトレンド把握に欠かせないコンテンツの「マーケットレポート」を拡充。レポートを紹介する売れ筋主要カテゴリーがこれまでの倍となる16カテゴリーに増えた。さらに従来から公開していた人気ブランドや売れ筋商品を月次でまとめたレポートに加え、新たにカテゴリーごとに「ebay.com」でよく検索されている検索ワード上位100位と購入総額のデータのダウンロードが可能になった。需要やトレンドの把握や出品商品の選定はもちろん、現在出品している商品のタイトルによく検索されているワードを入れるなどの工夫にも役立ち、セラーからも好評を得ている。

2021年第3四半期越境ECトレンド振り返りとして、イーベイ・ジャパンの担当者が各カテゴリや今後の予測について見解を述べた。

【ファッションカテゴリー】

ファッションカテゴリーは、昨年第4四半期からの好調を維持しており、特にブランドバッグのカテゴリーでは米国で導入した「真贋保証サービス」による需要の拡大と、HERMESなどの100万円以上の高額商材の取引上昇により取引額、成長率共に日本で1位となりました。

腕時計も同様に高額商品の取引が引き続き好調を維持しておりRolex、Omegaなどの元々売り上げの高いブランドから、HUBLOT、AUDEMARS PIGUET、VACHERON CONSTANTINなど超高額商材のブランドまで取引が盛んに行われ、1万ドル以上で取引された商材全体の50%以上を時計カテゴリーで占める結果となりました。

メンズアパレルは日本でも多くのコレクターが存在するスニーカーがNikeなどを中心に取引高、取引数共に上昇しており、今後が楽しみなカテゴリーとなっています。(カテゴリーマネージメント部 カテゴリーマネージャー 北村直樹氏)

【トレーディングカード、アニメ・キャラクターグッズカテゴリー】

コレクティブルのカテゴリーでは、円安の影響やクーリエ(国際宅配便)利用者の増加もあり平均単価が上がりました。「呪術廻戦」の映画公開にあたり、入場特典が大きく販売数を伸ばしました。また、「eBay」でも人気の高いアニメである「ONE PIECE」は、今夏で連載25周年の節目を迎えるため、第二四半期以降も注視しています。

トレカでは、昨年末に発売されたポケモンカードボックス「VMAX CLIMAX」「25周年記念パック」が今年に入り引き続き好調でした。さらに1月に発売されたポケモンレジェンドのゲームソフトの影響も受け、先行予約特典のシングルカードや、「コロコロコミック」に同梱された「ピカチュウVMAX」が大きく販売数を伸ばしました。

第2四半期では、圧倒的なユーザー数を持つ「Pokemon Go」とコラボレーションしたカードが発売予定であり、引き続き伸びると期待しています。さらにポケモンカードだけではなく、「ヴァイスシュヴァルツ」のホロライブも人気であり、投資目的のバイヤーやコレクターから大きく注目されています。

コレクティブルカテゴリーはトレンド性が強い商材のため、需要やトレンドをいち早くキャッチすることで販売活動に活かせます。イーベイ・ジャパンではコレクティブル商品をより出品、販売しやすくするためにサイト内に「売れ筋商品」や「高額商品」をeBayアカウントをお持ちの方だけに公開を始めました。(カテゴリーマネージメント部 カテゴリーマネージャー 市田良介氏)

【オートパーツ(車関連)・楽器・カメラカテゴリー】

前期比伸び率2位(11.6%)のオートパーツのカテゴリーは、引き続き好調を維持しています。日本から購入されるパーツは、車体の修理目的というより熱狂的な日本車ファンが愛車を好きなデザインにカスタマイズする、いわゆるJDM目的で購入されている場合が多いと考えられます。トヨタ、ホンダ、日産、スバル、マツダ、三菱などの日本製スポーツカーの純正部品で、特に外装部品がよく売れているほか、モールディングとその他車の顔となるフロントグリルやエンブレム等も各メーカーの熱狂的なファンからの購入が絶えない状況です。

楽器のカテゴリーでは、日本から売れたブランドとしては、Gibson、Fender、ibanez、YAMAHAなどが中心で、中でも有名アーティストのシグネチャーモデルの中古エレキギターが高額で売れていることが売上増に貢献しています。

フィルムカメラが4位、レンズ・フィルターが5位と引き続きカメラ関連も人気となっており、第1四半期後半に円安の影響を受けたことも追い風となりました。好調となっている要因として日本で売るより海外で売った方が高く売れるという内外価格差があり、フィルムカメラに関しては引き続きContaxやMamiya、Nikon等の日本製のフィルムカメラを代表するメーカーの商品が人気となっており、日本セラーからより良い状態で購入したいという需要の高さから購入が絶えない形となっています。(カテゴリーマネージメント部 カテゴリーマネージャー 古谷まゆみ氏)

【今後の予測】

オートパーツについては、今年度を通して米国市場を中心としたマーケティングの強化および、ショッピングエクスペリエンスの改善に注力して参ります。加えて、米国内のインフレ、サプライチェーンの滞りや円安の影響もあり、引き続きこのカテゴリーの成長を見込んでいます。

また、グローバルで加速するRecommerce市場の成長が日本の高品質の中古品、特にファッション、コレクティブル商材の好調につながっています。先月eBayがリリースした「Recommerce Report」に掲載したグローバルサーベイの結果では、Z世代(1997年から2012年の間に生まれた世代)のうち約80%の方が昨年中に中古品を購入し、3人の内1人が中古品を販売したと回答しています。このように欧米を中心としたRecommerce市場の活性化と、その中心に位置するマーケットプレイスとして、日本のセラーにとって更なる販売機会の拡大を期待しています。(カテゴリー マネージメント部 部長 中里力氏)