「新しい資本主義」に必要なこととは?経済同友会・櫻田謙悟代表幹事に直撃!

「今度こそ」成長するために何が必要かを考える年

 ─ 経済同友会代表幹事の櫻田謙悟さん、これからの生き方・働き方改革の方向性をお願いします。

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 櫻田 世界で過去に撲滅したと宣言できている感染症は天然痘だけだと聞きました。その意味で「ウィズコロナ」が続き、それをワクチンその他でコントロールしていくということです。

 その前提で、経済活動も国民の生活も考えていくべきですが、政府も含め、その働きかけが足りていないと思います。英語で言えば「Build Back Better」(よりよい復興)の発想でウィズコロナの時代を生きていくということを政府に発信して欲しいですし、経営者は実行する義務があると思います。

 そして国民が政府を信用するには失敗も含めた透明性が大事ですから、これまで打った施策の良かった部分、悪かった部分をきちんと説明することが不可欠です。

 そして規模ありきではなく、本当に必要なところに届いているかどうか。国民はそのことを知りたいのだと思います。

 ─ 岸田政権は「新しい資本主義」を掲げていますが、櫻田さんはどう捉えていますか。

 櫻田 まさにウィズコロナの時代、かつ「グレートリセット」と言われている「新しい資本主義」を世界中が模索しています。経済同友会は21年4月、コロナを踏まえた新しい日本の姿、官と民の役割を定義するために「Corporate Japan」という概念を提唱しました。

 この30年間の名目GDP(国内総生産)の伸び率は中国が37倍、米国が3.5倍、日本は1.6倍です。日本は相対的に劣っているということです。

 この事実を受け止めた上で成長戦略を考える必要があります。その意味で政権には「必ず日本は蘇る」という自信を国民が持つための発信をお願いしたい。

 格差が極端には広がらず、安全・安心・健康が常にあり、国民の幸せを大事にする。そして企業価値は時価総額とイコールではなく、社会課題を解決し、国民を幸せにする価値を評価すること。それが新しい資本主義であって欲しいと思います。

 ─ 櫻田さんは「新しい資本主義実現会議」のメンバーでもあります。今後大事になるキーワードは?

 櫻田 「今度こそ」です。30年間変われなかった日本ですが、「今度こそ」成長するために何が大事なのかを自らに問いかける必要があります。

 そして日本の成長に向け、モノづくりだけでなく、サービス産業も含めて必要なイノベーションとは何なのか、経営者は考える必要があります。22年、我々経営者は30年間の反省と、将来への覚悟を語る年にしなければいけないと思います。

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