【総務省】カレンダーの政治流用で日本郵便に行政指導

総務省は、全国の郵便局長が会社経費で購入したカレンダーを政治活動に流用した問題を受け、日本郵便に行政指導を行った。金子恭之総務相が記者会見し明らかにした。行政指導は昨年11月29日付で、日本郵便に対し、職員の服務規律の徹底など再発防止策の策定・実施と、1月21日までに対応状況を報告するよう求めた。

 この問題では、旧特定郵便局長らで構成する任意団体、全国郵便局長会と民間企業である日本郵便の関係に疑念が向けられている。全国郵便局長会は、参院選に候補者を擁立するなど政治活動を行っている。

 金子氏は「国民の皆さまから郵政事業に対する疑念を招く結果となったことは遺憾だ」と日本郵便を批判。その上で、背景について「一部の職員に、会社の業務と私的な局長会の活動を峻別(しゅんべつ)する意識が希薄だったことに起因している」と指摘してみせた。行政指導を受け、日本郵便の親会社日本郵政の増田寛也社長も「社員への指導が十分でなかった」と謝罪した。

 ただ、郵政民営化前に全国特定郵便局長会(全特)と呼ばれていた全国郵便局長会は、今なお郵政グループ全体に厳然とした影響力を持つ。東日本のある郵便局長からは「問題の原因を日本郵便だけに押しつけるのは筋違いだ」との不満が渦巻く。

 19年の参院選では、元郵便局長会会長の柘植芳文氏を自民党比例代表のトップで当選させるなど、局長会の組織力は与党内でも一目置かれる。このため、「集票力をバックに与党や日本郵政グループに対する影響力を維持しようとする、局長会の旧態依然としたやり方にメスを入れない限り問題は繰り返される」(前出の局長)との声は多い。

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