【AIがコスメを提案する自動販売機?!】凸版印刷が「AIレコメンドベンダー」提供

凸版印刷はこのほど、AIで瞬時に顔を分析し、分析結果に合わせてパーソナライズされた複数の商品を組み合わせて、その場で自販機のように提供できる什器「AIレコメンドベンダー」の本格運用を開始した。化粧品業界に向けて拡販し、より広いエリアでの新たな顧客体験の提供を目指す。

凸版印刷が開発し、2022年1月より本格運用を開始した「AIレコメンドベンダー」は、AI顔印象分析によるセルフカウンセリング提供を実現した什器で、パーソナライズされた複数の化粧品を自販機のように提供することが可能。従来の自販機は、1度の注文につき1商品の販売だったが、「AIレコメンドベンダー」はゼロベースからの機構を開発することで、1度の注文につき複数個の商品を同時に組み合わせて提供することを可能にした。顔の印象分析結果をもとに、利用者に最適化された複数の商品を組み合わせる。本製品専用のオリジナルパッケージへの名入れ機能も搭載しており、パーソナライズされた世界で1つだけのオリジナル商品を非接触で受け取ることができる、新しい顧客体験につながるとしている。

同製品は現在、カネボウ化粧品の化粧品ブランド「KATE」の「KATE iCON BOX」に採用されている。「KATE iCON BOX」では、分析結果に合わせて、26色の単色アイシャドウから4色を提案・カスタマイズすることができ、約35万通りの色の塗り方の組み合わせから、オリジナルのアイシャドウパレットを提供することができる。「KATE iCON BOX」専用にオリジナルデザインされたパッケージの中のアイシャドウ保護シートには、名入れをすることができ、アルファベット・ひらがな・カタカナから12文字までの名入れが可能。さらにこの分析結果と、提案されたオリジナルパレットの画像は、スマートフォンに保存して持ち帰ったり、SNSなどでシェアしたりすることが可能だ。

コロナ禍を経て、ECの急拡大など消費者の購買行動が大きく変化するなか、小売業においてもAIやIoTなどのデータとデジタル技術を活用した新しい顧客体験の提供が注目されている。これを受けて凸版印刷は、顧客とのあらゆる接点を意識し、顧客体験価値の向上に注力している。化粧品業界においては、AIを活用したセルフ型の顔分析ツールが登場し、採用されているが、それらの分析結果が購入にうまく結び付いていないという課題があったとし、AI技術を使って顔印象分析から商品提供までを一気通貫できる什器の開発に至った。これにより新たな顧客体験価値を創出し、商品の検討から提供までをワンストップで行えるソリューションを実現した。

今後は化粧品業界に向けて同製品を拡販し、より広いエリアで新たな顧客体験が可能となるように展開。2025年までに全国で100台の設置を目指すとしている。