【若者たちに贈る言葉】岩谷産業会長 牧野 明次

やはり、何事も辛抱して続けることが大事です。わたしは専務になった後、一度会社を辞めて子会社の社長になったんです。そうすると、周りの人たちが一気に冷たくなるんです。年賀状は来なくなるし、一度お目にかかりたいと言っても「何の用件ですか?」と言って取り次いでくれない。

 それでも、そこは辛抱して、自分がやるべきことを続けていれば、誰かが必ず見ていてくれます。今の若い人たちを見ていると、辛抱が足りなくて、すぐに投げ出してしまったりするんですが、環境を嘆いていても何の解決にもなりません。

 それと、わたしがお願いしたいのは、人の世話を焼いてほしいということです。わたしも昔、同窓会の会長をやらせていただきましたけど、幹事をやってくれる人が最近は少なくなりました。もちろん、仕事が忙しいというのはあるんでしょうが、世話を焼かない人はダメです。人の面倒を見れば、やがて必ず自分にも返ってきます。

 とにかく何事も腐らず、明るく、楽しく、賑やかに仕事をしていれば、皆がついてきてくれる。だから、置かれた環境を嘆くのではなく、仕方ないと割り切って、一生懸命に目の前の仕事に取り組むことが大事だと思います。

岩谷産業・牧野明次会長兼CEO「2050年の脱炭素社会に向け水素の役割は重要」