【データから分析!EC商戦】「アウトドアテント」売れ筋ベスト10を徹底比較!トップ3は写真点数70点以上

「アウトドアテント」ブームが到来している。EC関連のデータ分析を手掛けるNintが提供する「Nint ECommerce」の売上推計データによると、楽天市場の「アウトドア」ジャンルの「テント」の市場規模は、コロナ前比で約30%増となった。Yahoo!ショッピングでは、同50%増となっている。1人でも手間なく組み立てられる「ワンタッチテント(ポップアップテント)」の商品点数が大幅に増加しており、競争の多い市場となっているようだ。本紙ではこのほど、楽天市場の「テント」ジャンルの売れ筋トップ10の商品のスペックや商品ページなどを徹底比較した。上位3商品は、商品ページで使用している写真が70点を超えるなど、細部まで細かく利用シーンをイメージさせるページ作りを行っている。

9品目が50点以上写真を使用

楽天市場の「テント」ジャンルの売れ筋トップ10のランキングは、「Nint ECommerce」の売上推計データをもとに集計した。2018年1月から2021年9月までの3年9カ月の間の、それぞれの商品の推計の合計売上高からランキング化した。

トップ10にランクインした商品のうち8商品が、販売するEC店舗が開発したプライベートブランド(PB)商品だった。トップ10のうち、9品目が1万円以下の商品だった。PB商品として開発・販売することで、顧客の声を取り入れた商品設計にしつつ、安い価格で提供できるようにしているようだ。

トップ10商品のうち9品目が、商品ページの写真を50点以上使用していることも分かった。各商品が、テントを使用する「シチュエーション」や、テントの「組み立て方」、テントのポケットや骨組みといった「ディティール」など、しつこいくらいに写真を掲載している。あるEC店舗によると、商品写真をたくさん用意できる点も、PB商品として展開するメリットの一つだという。

10品目中8品目が、組み立て方を動画にして商品ページで公開していた。

商品の撥水性や防水性、UVカットなどの機能性について、エビデンスデータをグラフなどを用いて説明している点も、ランクインした商品の多くに共通していた。

「7秒でひらく」がキャッチコピー

トップ10にランクインした商品を扱うEC店舗に取材を申し入れたところ、多くの店舗が「取材には応えられない」と回答した。ある店舗は、「今年は早々に売り切れになってしまった。来年もブームは継続されると考え、来年のシーズンが始まる前に戦略を練っている。売れた要因や今後の戦略は企業秘密だ」と語った。競合が多い商品ジャンルだからこそ、「他社に手の内を読まれたくない」という意図が各社にあるのかもしれない。

その中でも取材に応じてくれた、「インテリアのゲキカグ」を運営するぼん家具によると、ランクインしたワンタッチテントは、2016年から売れ筋となっており、コロナ後から、勢いがさらに増しているという。テントのシーズンは春から夏にかけての時期だ。売れ行きも夏にかけてピークを迎えるという。月によっては月間1500台以上売れる時もあるという。

ぼん家具の商品は、「7秒でひらく」というキャッチコピーがヒットの秘訣となっているという。楽天市場内で「ワンタッチテント」で検索した際に、「7秒でひらく」が盛り込まれた画像が表示されることが、流入につながったとしている。

 

新規参入組も好調

2021年に、テントジャンル商品の販売に参入した企業も、売れ行きは好調のようだ。

家電などをECで販売するエクスプライスでは、PBブランド「MAXZEN(マクスゼン)」から10月29日、初の非家電製品としてワンタッチテントを発売した。オフシーズンとなってからの発売だったが、売れ行きは好調だとしている。

エクスプライスでは、「アウトドア用品はブランド物が多く、手が出しづらい」という顧客の声を反映し、価格を第一に考えて商品開発を行ったという。UVカットや防水性能はあきらめつつも、一人でも手軽に簡単に設営できる手軽さや、軽量感も重視したとしている。

商品ページでは、GIFを使って組み立て方を表現。アウトドア用語を使わない表現を意識することで、初心者でも分かりやすいページ作りにこだわっているとしている。

※本記事で使用したデータは、Nintが提供するデータ分析サービス「Nint ECommerce」を活用して得た。「Nint ECommerce」では、楽天市場やアマゾン、ヤフーショッピングといった主要ECモールの分析が行える。ジャンルの売り上げや個別の商品の売り上げを分析できるだけでなく、ショップごとの売り上げや、出店店舗別の広告の出稿状況のデータも収集できる。モール内のジャンルごとのトレンドや、競合他店の売れ筋商品の変化、広告出稿状況を分析することが可能だ。

Nint ECommerce→https://www.nint.jp/ec/