NTTドコモが18日に都内で開催した2017―2018冬春新商品発表会で、一際目を引いたのは、2018年1月以降に発売予定の2画面スマホ「M Z-01K」だった。姿形はかつてドコモが販売していた「MEDIAS W」と瓜二つ。色物スマホとして扱われてきた感が強い端末だ。なぜ今になって、そうしたスマホが復活するのだろうか。そこにはワケがある。

2018年1月以降に発売予定の2画面スマホ「M」

2画面スマホとは何か

ドコモが売り出す「M」は、約5.2インチサイズのディスプレイを2つ備えたのが特徴のスマートフォン。1つの画面で動画を見ながら、もう1つの画面でウェブ閲覧を楽しむといったマルチタスク機能を備える。2画面を1画面表示にし、6.8インチサイズのスマホとして利用することもでき、大画面で動画鑑賞が行えたり、雑誌コンテンツでも見開き表示にして、リアルに近い形での読書が楽しめたりする。

かなり特徴的な2画面スマホだが、こうした形状のスマホは過去にもあった。思い出されるのが、2013年に発売された「MEDIAS W」(NECカシオモバイルコミュニケーションズ製)だ。「M」も基本的には「MEDIAS W」のコンセプトを受け継いだものとなる。しかし、「MEDIAS W」自体、売れたスマホとは認識されておらず、初代で姿を消した端末だ。

にもかかわらず、同様のスマホをドコモが企画し、ZTEに製造委託する形で新たに販売することになった。ここからは「なぜ売れなかった端末が今になって復活したのか」であるが、ドコモの説明を聞けば合点がいくのだ。

2つの復活の理由

復活の理由その1は、「MEDIAS W」の利用者満足度が非常に高かったことだ。説明員によれば、後継機が出なかったために3-4年使う人が多くいたという。根強い人気がありながらも、販売数量がそれほど伸びず、発売同年に製造メーカーのNECカシオモバイルコミュニケーションズがスマホ事業から撤退したこともあって、後継機が出ずに姿を消した。残ったのは色物というイメージだけだった。