確かにminimaruの製品発表の中でも、掃除機としての性能がたびたびアピールされた。本体につけられたサイドブラシによってゴミを集め、換気の流れでゴミを吸込み口へ送る。前面にはダブルかき取りブラシがついていて、ついた回転ブラシでゴミをかき上げ、その前についているかきとりブラシでカーペット上の綿ぼこりもすっきりとかき取る。取ったゴミを吸引するパワーを支えるのが、この製品のために新たに開発された「小型ハイパワーファンモーターR」だ。

minimaruの裏面

狭い場所を満足に掃除するために

minimaruの特徴は製品名とおり、小型であることだ。サイズは幅25センチ、高さ9.2センチ。製品が小型になると吸引力を支えるモーターのサイズは当然小型になる。吸引力もそれにともなって落ちてしまうことにならないために、今回、新しいファンモーターが開発された。小型、軽量でありながら高効率という新しいモーターで、「モーターの日立」とアピール。モーターの開発力に強い自信を持っていることがうかがえる。

他社製品との大きさの比較をすると、小さいことで狭いところに届きやすいのがわかる!

今回、製品を発売するにあたり、日立アプライアンスではロボット掃除機購入を検討している人、すでにロボット掃除機を持っている人の両方にアンケート調査を行った。そこで明らかになったのが、購入前の人にとっても、購入後の人にとっても掃除機としての機能への不安だった。

購入前の人へのアンケートで最も多かったのが、「どの程度ごみが取れるのか」だった。複数回答であるが78%の人がこの点を不安に思っている。吸引力を強化したのは、まさにこの部分の不安を払拭することを狙ったものだ。

購入後の不満としては、同じ掃除への不満でも、「部屋の隅の掃除」が2番目に、「イスの脚周りなどの狭い場所の掃除」が3番目に、「壁際の掃除」が5番目の不満としてあがっている。購入後は、より具体的な場所への不満としてあがっている。

「小さい」からこその機能を備えている

この具体的な場所への掃除の不満を解消するために、minimaruは小さなきょう体を実現した。直径サイズが小さいことで、これまでのロボット掃除機では届きにくかった部屋の隅に届きやすくなる。テーブルやイスの脚周りに対しても、検知機能を搭載し、その周りを周る制御機能を搭載。ロボット掃除機は掃除しにくく、ホコリもたまりやすい脚周りを掃除する。きょう体を小さくしてイスの下など狭い部分を掃除することができる上、細い脚周りを回る制御機能によってこれまでロボット掃除機には掃除することが難しかった、家具周りも掃除する機能を搭載した。

狭いところでも入れる

掃除をする際の動きについても、きょう体が小さい分、掃除ができる範囲が小さくなるという弱点を、素早い動きで通過回数を増やすことでカバーする。さらに毎秒250回の高速センシングによって状況を判断するminimaru AIを搭載し、周囲の状況を判断して、状況に合わせた100以上の行動パターンから最適な掃除パターンを選択する。最初はゴミのたまりやすい隅や壁際からスタートし、部屋全体を素早く、丁寧に掃除するプログラムを搭載した。