LINEがライブ動画配信プラットフォーム「LINE LIVE」での生配信を一般ユーザーに開放する。LINE IDを持っていれば誰でも動画の生配信が可能となるが、YouTuberならぬ“LINE LIVER”は誕生するのだろうか。

LINEユーザーが手軽な動画配信機能を獲得

LINE LIVEは生放送にこだわるLINEの動画配信プラットフォーム。2015年12月にサービスを開始し、2016年6月末時点で延べ視聴者数は3億5,000万人を突破している。動画を配信しているのは著名人や企業などの様々なコンテンツプロバイダーで、これまでにライブ配信を行ったアーティスト・タレントは300人を超える。LINEはLINE LIVEアプリを8月中にアップデートし、このライブ配信機能を一般ユーザーに解放する。

一般ユーザーによる動画配信のイメージ。ウサギの鼻・耳(画像左)などは、配信者がスタンプとして無料で取得できる

動画配信の方法は簡単だ。最初にLINE IDとLINE LIVEを紐付ける設定を行ってしまえば、あとは動画配信ボタンを押すだけで、スマートフォンのカメラが起動し、動画配信が始まる。

動画配信を促す仕組み「ボーナス」を導入

LINE LIVEの視聴者は現在、動画にコメントしたり、動画が面白いと感じた場合に「ハート」を送ったりできるが、LINEは視聴者から配信者に向けた新たなコミュニケーション機能として「ギフトアイテム」という有料コンテンツを用意する。これはハートに比べて演出が強化されており、例えば配信画面をデコレーションしたり、一度に複数のハートを表示したりすることができるアイテムだ。視聴者は「LIVEコイン(実装は今後)」を購入し、このコインを支払うことでギフトアイテムを取得できる。アイテムの価格設定は現時点で非公表だ。

動画配信を行う一般ユーザーの動機付けにも抜かりはない。LINEはギフトアイテム、視聴者、コメント、ハートの数からスコアを算出し、配信者にスコアに応じた「ボーナス」を付与する方針だ。ボーナスとはつまりLINEポイントのこと。LINEポイントは各種ポイントやAmazonギフト券などに交換可能な上、LINE Payカードにチャージすれば買い物にも使えるので、一般ユーザーにライブ動画配信を促す報酬としては効果が高そうだ。スコアの算出方法やスコアとポイントの交換レートについては明らかになっていない。