「オトナ女子美日和」HP

ウェブは3年前から

バンダイ「オトナ女子美日和」プロジェクト責任者の杉崎晋哉執行役員

バンダイでは2013年に、20~30代女性をターゲットとした部署横断プロジェクトを立ち上げた。2014年からは今回立ち上げる店と同じ名前のインターネットサイト「オトナ女子美日和」をはじめ、セーラームーンの商品の発売情報などを発信しはじめた。なにがきっかけだったのか。

「美少女戦士セーラームーンのコンパクトを化粧品にしてネット限定で発売したら爆発的に売れたのです」そう話すのは、同社「オトナ女子美日和」プロジェクト責任者の杉崎晋哉執行役員。このコンパクトは当初の計画の10倍も売れたという。

「元々、20~30代女性層はバンダイが昔から課題としていた層だったのです。おもちゃを購入する層でもありませんし。コンパクトについてはセーラームーン20周年記念で出しました。20年経って収入を得ているので、当時ほしかったおもちゃがコスメとして出てきたら当時のファンは買えるのです。この手があったと」このことをきっかけに、本格的に「オトナ女子」を攻略すべく商品開発がはじまった。

2013年に発売し爆発的に売れた「ミラクルロマンス シャイニングムーンパウダー」。※現在販売のものはデザインが異なります(c)武内直子・PNP・東映アニメーション

13年から14年度で売り上げは1.2倍。14年から15年度では1.5倍に売り上げが伸長。2年間だと1. 8倍まで市場が拡大した。キャラクター、商品共に増やしているので一概には言えないがバンダイの中で成長事業となっているという。「昔はオタクというのが、なかなか言いにくかったのですが、今は普通に女の子が、“〇〇オタク”って公言するようになりました。時代がバンダイに向いてきたなと」。

プロジェクトを進めていく中で、「実際に手にとってみたい」「どこに売っているのか」といった声が多かったことや、クレアボーテのオフィシャルショップを作りたいという思いが同社としてあったため、実店舗立ち上げに至った。「利益を上げるということを目的とした店ではないのです」と、あくまでアンテナショップで、客の反応を分析することが目的だという。

24日午前10時すぎ。オープン日は狙い通り女性客が大勢

今後、限定品を追加したり、取り扱うキャラクターを増やすといったことなどを構想しているという。また、インターネット限定商品をショップで購入できるようにすることも秋ごろをメドに検討しているという。