米ブレード・ネットワーク・テクノロジーズは2月2日、ファイバチャネル/InfiniBand/Ethernetなど、データセンターで利用されているネットワークを統合する「ユニファイド・ファブリック・アーキテクチャ」を発表した。

ブレード・ネットワーク・テクノロジーズ 社長兼CEO ビクラム・メータ氏

社長兼CEOを務めるビクラム・メータ氏は、「ストレージ間はファイバチャネルで接続、サーバ間はInfiniBandで接続、サーバとクライアント間の接続やネットワーク管理にはEthernetを利用するなど、現在のデータセンターでは複数のネットワークが用いられており、非常に複雑だ。これにより、コストがかかり、運用管理が煩雑になり、消費電力も高くなる。こうした問題を解決するのが、ユニファイド・ファブリック・アーキテクチャ」と説明した。

ユニファイド・ファブリック・アーキテクチャは、10GBのEthernetスイッチ、データセンター・ファブリックOS「BLADEOS」、BLADEOSのネットワーク仮想化拡張機能「VMready」、LAN/SAN/管理ネットワークを1本の線に収束・統合するBLADEOSのコンバージド・ファブリック拡張機能「vNIC」、ブレードサーバに構成/プロビジョニング機能などをサーバ制御を行う運用管理ソフトウェア「Smart Server Control」、データセンター・エレメント管理ソフトウェア「FabricHarmony」から構成される。

10GBのEthernetスイッチは、「ロスレス」、「低遅延」、「低消費電力、「低コスト」といった特徴を備える。

データセンターのネットワークを統合するユニファイド・ファブリック・アーキテクチャ

同社の競合はシスコ・システムズとなるが、シスコに対するアドバンテージとしては、「価格」、「レイテンシー」、「消費電力」が挙げられた。「当社の製品はシスコの製品と比べて、価格は5分の1、レイテンシーでは9分の1、消費電力は80%減というメリットを持つ」と、同氏。

またシスコへの対抗策として、同社はジュニパーネットワークスと提携を結んでいる。これにより、同社はジュニパーネットワークスのネットワークOS「Junos」のライセンス供給を受けている。両社が提携するまで、コアからエッジまでネットワークOSを統一したい場合はシスコの製品を利用しなければならず、ベンダー・ロックインの状況にあったが、両社の提携が顧客の選択肢を広げたと、同氏は語った。

現在、ユニファイド・ファブリック・アーキテクチャは10GBのEthernetに対応しているが、将来は40GB、100GBに対応していく予定だという。「40GBには2010年内、100GBには2011年から2012年にかけて、対応する予定だ」(ビクラム氏)