以前に米国で大人気のアメリカンフットボールリーグ・NFL (National Football League)で試合前後を含む時間帯での電子機器や「Twitter」などのSNSの利用を禁止したガイドラインが制定されたニュースを紹介した。そして今回、NFLと並んで人気の全米バスケットボール協会(NBA)でも、同様のガイドラインが制定され、電子機器とSNSの利用に制限が加わることになった。
スポーツ中継で著名な米CATV局「ESPN」の9月30日(現地時間)の報道によれば、NBAは同日付けで正式に携帯電話やPDAなどの電子機器の利用についてのガイドラインを通達するメモを交付した。これにともない、"ゲーム中"の時間帯でのプレイヤー、コーチ陣、そしてチーム関係者の同機器の利用、そしてTwitterやFacebookなどのSNSの利用にも制限が加えられることになった。NBAが定義する"ゲーム中"とは、試合開始前の45分から、試合後にロッカールームがメディアに開放され、コーチやプレイヤーによるメディアインタビューが開始される時間帯までのことを指す。これには休憩時間にあたるハーフタイムも含まれる。また今回発表された正式なガイドラインでは、プレゲームにあたる試合開始90分前から45分前までの時間での選手によるSNSの利用は許可されるようになった。
選手らがロッカールームや移動のバスなど、所構わず携帯電話を使う様子に頭を悩ませていたコーチやチーム首脳部にとって、今回の運営本部の新方針はおおむね歓迎のようだ。そしてガイドラインでは、チームがこれら機器やサービスの利用に関する独自のルールとの併用についても許可している。実際、Miami Heat、Toronto Raptors、Milwaukee Bucks、Los Angeles Clippersなどのチームは今週になり、SNS利用に関して今回のガイドラインよりも厳しいルールを規定している。これは時間の縛りに関係なく、チームに関する行動時間中はいかなる利用についても禁じるというものだ。
だが一方で、こうした規定に素早い返事で"No"の反応を示す人物もいる。Dallas MavericksオーナーのMark Cuban氏だ。IT起業家として知られる同氏だが、今回の決定が自身のTwitter利用に制限を加える可能性を指摘されると、すぐさま拒否の姿勢を示している。同氏は3月、Denver NuggetsのガードであるJ.R. SmithとMavericksのガードAntoine Wrightが衝突した件について、自身のTwitterアカウントでSmithによるテクニカルファウルだったと不満をつぶやいたことで、2万5,000ドルの罰金を言い渡されている。これはNBA史上初で、現時点で唯一のTwitter絡みの罰金措置となっている。