米Amazon.comは6月16日(現地時間)、画像認識/検索サービスを提供する米SnapTellを買収した。未公開企業のため金額等の詳細は公表されていない。

同サービスでは、例えばDVDやCD、書籍のカバーを携帯電話で撮影してSnapTellのデータベースに問い合わせると、それら商品情報に関するデータやリンクを返してくるというもの。画像認識と検索を組み合わせた点に特徴があり、Amazon.comでは同社の買収で携帯向けのサービス拡充を行うのが狙い。

買収後のSnapTellは、Amazon.comの検索子会社であるA9.comの傘下に入り、モバイル面から検索事業の強化を行う。

近年のAmazon.comはオンライン小売り事業に加え、コンテンツ販促のための電子ブック事業「Kindle」、既存インフラや技術を活用したクラウド事業の「Amazon Web Services (AWS)」、そしてユーザーの裾野を広げるためのモバイル技術開発に力を入れている。4月にはiPhone向け電子ブックリーダー「Stanza」を開発する米Lexcycleを買収しており、今回のSnapTell買収もまた一連の事業戦略の延長線上にある。

SnapTellのiPhone向けアプリ。カメラでジャケットを撮影すると、当該商品のリンクやデータを自動的に収集してくる