富士通は3月2日、オーストラリアの通信会社Telstra(テルストラ)社の子会社であるITサービス企業KAZ社を、2億オーストラリアドル(約124億円)で買収したと発表した。富士通では、4月1日付けで、KAZ社の全株式を取得する予定。
この買収により、富士通オーストラリアに1,354人(2008年6月現在)のKAZ社員が加わることになり、オーストラリアIT市場において売上高第3位、従業員約5,000人を有するITベンダーが誕生することになる。
富士通では、今回の買収を「オーストラリアにおけるビジネス規模を拡大していく証となるもの」としており、買収を機にTelstra社と戦略的提携関係を確立し、オーストラリア市場にて新たなビジネスを創造していくという。また、KAZ社のこれまでの州政府を含む政府関連ビジネスでの大きな実績をあわせることにより、オーストラリア連邦政府向けのサービスの拡大およびキャンベラ州におけるプレゼンスを強化できるとしている。
同社 経営執行役上席常務および海外ビジネスグループ長のRichard Christou氏は「本買収は、富士通のオーストラリアにおける長期的ビジネス成長戦略にのっとったもので、両社の事業統合により、ITサービスとテクノロジーの両分野が強化され、コンサルティングからアプリケーションやITインフラサービスまで包括的なサービスを提供できる」とコメントしている。