開発ツールおすすめ16選比較|各製品の特徴を紹介!選び方も解説

開発ツール

開発ツールは、ITシステム開発の現場で欠かせないもののひとつです。開発ツールによって、システム開発者は、より効率のいい開発を進めてきました。現在では、超高速開発やローコード開発などのキーワードも出てきています。

本稿では、開発ツールのおすすめ16製品を紹介し、その特徴を比較します。より効率的な開発を進めるためにどの開発ツールを採用するか、ぜひご検討ください。

開発ツールとは

    開発ツール

開発ツールとは、ITシステムやソフトウェア開発を効率化するためのツール群です。効率化する工程や開発対象の言語、開発技法などにより、適した開発ツールは異なります。

開発ツールのタイプとしては、定型ソースの自動生成・設計書の自動生成・テストの自動化・統合開発環境(IDE)などがあります。開発現場では、工程ごとに最適なツールを組み合わせて利用するのが一般的です。

開発ツールの基本を確認したところで、開発ツールのおすすめ製品を紹介します。

開発ツールのおすすめ16選徹底比較!

開発ツールのおすすめ16製品の特徴を解説しながら徹底比較します。開発ツールの対応機能やツールの得意分野についても紹介していますので、ツール選択時の参考にしてください。

「楽々Framework3」
住友電工情報システム株式会社

    楽々Framework3
POINT

  • 参考価格:【初期費用】1,000,000円~
  • 提供形態:オンプレミス
  • 従業員規模:全ての規模に対応
  • 無料トライアル:-
  • 対応機能:API、IDE、超高速開発、設計書作成支援
  • 得意分野:Webアプリ

「楽々Framework3」は、部品組み立て型の純国産ローコード開発プラットフォームです。チームの情報共有ツールから基幹系システムまで幅広く対応可能で、販売開始から20年以上、3,800ライセンスを超える実績をもちます。

業務にそのまま使用できる部品を多く持ち、それらを組み合わせることによって短期間でのWeb開発を可能にする超高速開発ができます。また、運用保守を支援する機能も充実。プログラム仕様書の自動生成や各種監視機能などを搭載しています。保守性の高いWebアプリケーションシステムを実現、運用することが可能です。

姉妹製品の楽々WorkflowIIを活用して、業務システムに本格的なワークフローシステムを組み込むこともできます。サポート体制も万全です。住友電工グループでは1999年以降、基幹業務システムは全て楽々Frameworkで構築しており、グローバルに展開しています。本製品もリリースして以来、お客様第一をモットーに安心できるサポートを提供しています。


「設計書自動作成&システム調査ツール Trinity」
株式会社ZeroDivide

POINT
  • 参考価格:【初期費用】ライセンス販売:227万~、レンタル:80万~ 【月額費用】なし
  • 提供形態:オンプレミス
  • 従業員規模:全ての規模に対応
  • 無料トライアル:あり
  • 対応機能:設計書作成支援
  • 得意分野:IBM iで開発したソースコードからの設計書自動生成

「Trinity」は、IBM社の「IBM i」(System i、AS/400)で開発されたシステムのメンバーソースから設計書を自動作成するWindowsアプリケーションです。設計書の作成以外にもPDFやExcelへの変換機能、スケジューラやバッチなどを使用した自動更新機能を用意。貴重な開発リソースを設計書の更新や整備に奪われることなく本来の業務に集中できるため、高い生産性を生み出すことができます。

本製品の優れた検索機能や様々な分析ツールを活用すれば、修正箇所の素早い特定やピックアップ漏れによるミスの軽減も可能。高い品質を維持できます。

また、「IBM i」の特性を生かして、システムから取得したオブジェクト情報を元にソフトウェア資産の資料化および簡易的な棚卸機能を提供。システムの「今」を開発部門内で容易に把握・共有できます。


「WhiteSource(ホワイトソース)」
リックソフト株式会社

POINT
  • 参考価格:【初期費用】別途問い合わせ 【料金】年額2,500,000円~
  • 提供形態:クラウド
  • 従業員規模:全ての規模に対応
  • 無料トライアル:あり

「WhiteSource(ホワイトソース)」は、OSSに含まれる脆弱性を誤検知ゼロで発見・ライセンス管理し、DevSecOpsを強化するためのソフトウェア構成分析ツールです。オープンソースの早期に脆弱性を発見し、ALMツールと連携することで、ソフトウェア開発ライフサイクルにおける「継続的なセキュリティ」を確立したDevSecOpsを実現します。

本製品は200以上のプログラミング言語に対応。オープンソースコンポーネントのソースコード解析やリポジトリ照合、独自の脆弱性、データベースなどを活用して誤検出ゼロを実現します。

全体を俯瞰して脅威を見える化するダッシュボードも特徴。検出したライブラリ一覧、脆弱性のアラート一覧、オープンソースのライセンス分析などの機能によって、開発するソフトウェアへの脅威を視覚的に見える化させます。


「Jira Software(ジラソフトウェア)」
リックソフト株式会社

POINT
  • 参考価格:【初期費用】別途問い合わせ、【料金】年額208,000円~
  • 提供形態:クラウド/オンプレミス
  • 従業員規模:全ての規模に対応
  • 無料トライアル:あり

「Jira Software(ジラソフトウェア)」は、世界中の65,000以上の企業で利用されるプロジェクト管理ツールです。作業を分解してタスク化、ボード上で可視化し、全体の進捗管理を行う環境を整えることで、チームの業務効率化を実現します。

本製品はメンバーが入力した課題状況をリアルタイムで共有できる豊富なレポート機能を搭載。チーム全員が進捗状況を理解することで、スケジュールや優先度を意識した働き方を促進します。ワークフローや画面表示項目をカスタマイズできる他、3,000種類以上の拡張アプリからニーズにあったものをアドオンすることで、業務内容に合わせてツールを最適化できるのも特徴です。

また、バックログ機能でストーリーなどの課題作成、優先順位づけ、スプリント開始後はかんばんボードとバーンダウンチャートで進捗管理等アジャイル開発を実現する機能を実装しています。


「AppSuite」
株式会社ネオジャパン

POINT
  • 参考価格:小規模パッケージ版5ユーザー 31,000円~、別途グループウェアdesknet’s NEO 本体ライセンスも必要、詳しくは別途問い合わせ
  • 提供形態:パッケージソフト、クラウド
  • 従業員規模:全ての規模に対応
  • 無料トライアル:あり
  • 対応機能:超高速開発
  • 得意分野:グループウェア「desknet’s NEO」専用アプリ

「AppSuite」は、グループウェア「desknet’s NEO」に業務アプリを追加 できる超高速開発ツールです。定型業務を効率化するアプリで、画面をクリックするだけで開発が可能。desknet’s NEOに追加し、全社公開できます。

現場部門の従業員が必要と感じたアプリを自由に開発できる 点は、本製品の大きな特徴です。


「Microsoft Power Apps」
Microsoft

POINT

  • 参考価格:アプリごとのプラン 1,090円、ユーザーごとのプラン 4,350円より
  • 提供形態:パッケージソフト
  • 従業員規模:全ての規模に対応
  • 無料トライアル:あり(ユーザーごとのプランのみ)
  • 対応機能:IDE、超高速開発
  • 得意分野:Webアプリ

「Microsoft Power Apps」は、Webアプリを簡単に作成できる開発プラットフォーム です。画面デザイナーで画面をデザインし、部品の動作は、Excelの関数レベルの記述で指定 できます。Excelの関数を操作したことのある方であれば、Webアプリの開発経験がなくても業務用のWebアプリを作成できる点が大きな特徴です。

Dynamics 365やOffice 365のプランによっては、本製品を利用できるものもあります 。自社でこれらの製品を利用している場合は、Power Appsも利用できるかを確認しましょう。もちろん、Power Apps単体で契約することも可能です。


「kintone」
サイボウズ株式会社

POINT

  • 参考価格:スタンダードコース(1ユーザー) 1,500円/月、ライトコース(1ユーザー) 780円/月
  • 提供形態:クラウド
  • 従業員規模:全ての規模に対応
  • 無料トライアル:あり(スタンダードコースのみ)
  • 対応機能:超高速開発
  • 得意分野:システム間連携、モバイルアプリ、Webアプリ

「kintone」は、業務アプリを簡単に作成・追加できるクラウド型の業務アプリ開発プラットフォーム です。作成したアプリはkintone上から利用できます。業務アプリの作成は、画面上から簡単に行えるので、開発者でなくても業務に必要なアプリを作成可能です。

また、プラグインやAPIを利用した外部サービス連携により、例えば基幹システムとの連携など拡張性が高い点も魅力です。


「Magic xpa Application Platform」
マジックソフトウェア・ジャパン株式会社

POINT
  • 参考価格:別途問い合わせ
  • 提供形態:パッケージソフト、クラウド、オンプレミス
  • 従業員規模:全ての規模に対応
  • 無料トライアル:あり
  • 対応機能:IDE、超高速開発、テスト自動化、バージョン管理
  • 得意分野:モバイルアプリ、Webアプリ、デスクトップアプリ、アジャイル開発

「Magic xpa Application Platform」は、Web・モバイル・デスクトップアプリを開発できる超高速開発IDEです。

フォームデザイナーはVisual Studioをベースにしており、マルチデバイスのクライアントおよびサーバーシステムをひとつのソースで開発できます。開発は仕様を記述してプログラムを定義するだけなのでメンテナンスしやすく、 アジャイル開発にも適したツールです。


「Florida」
株式会社フロリダ

POINT

  • 参考価格:別途問い合わせ
  • 提供形態:パッケージソフト、サービス
  • 従業員規模:全ての規模に対応
  • 無料トライアル:あり
  • 対応機能:超高速開発
  • 得意分野:マイグレーション(RPGからJavaへ)

IBM独自のプログラム言語であるRPGで構築されたシステムをJavaへと変換するマイグレーション(移行)ツール です。既存のRPGシステムをオープン化する際に活用すると、マイグレーションにかかる工数を劇的に削減できます。

変換したJavaソースの稼働環境は、オンプレミス・クラウドなど選択可能。RPGシステムの ビジネスロジック部分はExcel形式のMiami言語に変換 するので、RPGのスキルを活用してロジックの変更を行えます。


「Heroku」
株式会社セールスフォース・ドットコム

POINT

  • 参考価格:プロダクション 25$~/月
  • 提供形態:クラウド
  • 従業員規模:全ての規模に対応
  • 無料トライアル:あり
  • 対応機能:API、IDE
  • 得意分野:Webアプリ、運用監視

「Heroku」は、AWS(Amazonの提供するクラウドサービス)上で動作するWebアプリを開発し、 運用監視も実行できるIDE です。アプリのリリースには仕組みを持っています。Git・GitHub・Dockerなど外部サービスも利用し、迅速に何度もリリースできます。

本製品は、Webアプリ開発を支援するだけでなく、開発したアプリの運用監視まで行える点が他の製品と違う大きな特徴。製造工程・テスト工程・リリース・運用監視と かなり広い工程で業務の効率化に役立ちます


「ASTERIA Warp」
アステリア株式会社

POINT

  • 参考価格:ASTERIA Warp Core 30,000円~/月など
  • 提供形態:オンプレミス、クラウド、SaaS
  • 従業員規模:全ての規模に対応
  • 無料トライアル:あり
  • 対応機能:API、IDE、超高速開発、設計書作成支援
  • 得意分野:Webアプリ、データ連携自動化

「ASTERIA Warp」は、ノーコードでの超高速開発を実現するとともに、さまざまな 外部連携を行うデータ連携基盤 の役割も担う開発ツールです。通常の設計工程と同じく業務フローをフローデザイナーで設計し、画面上でデータマッピングを行うだけでWebアプリを作成できます。

また、さまざまな連携先をつなげてデータ連携自動化や、フローデザイナーから仕様書を自動生成することも可能です。


「AZAREA_ETL Platform」
株式会社シーエーシー

POINT
  • 参考価格:【開発者ライセンス】年間契約1名あたり600,000円【コーポレートライセンス】別途問い合わせ
  • 提供形態:その他、パッケージソフト、サービス
  • 従業員規模:50名以上
  • 無料トライアル:あり
  • 対応機能:超高速開発、設計書作成支援
  • 得意分野:データ変換、バッチ処理

「AZAREA_ETL Platform」は、ETL処理を行うバッチ処理プログラムのソースを自動生成 するプラットフォームです。従来のETL製品はライセンス料や運用・保守のコストが高額でした。本製品ならサーバー単位のライセンス料で済み、コストを軽減できます。

ETL(Extract、Transform、Load)とは、社内にある複数のITシステムからデータを抽出・加工して、データウェアハウスなどデータ分析などを行うシステムへ連携するツールです。自動生成されるバッチ処理のプログラムは 高度な分散・並列処理を行えます。


「PrizmDoc (プリズムドック)」
株式会社ラネクシー

POINT

  • 参考価格:開発者用ライセンス 498,000円、年間保守費用 298,800円/年
  • 提供形態:オンプレミス、パッケージソフト
  • 従業員規模:全ての規模に対応
  • 無料トライアル:あり
  • 対応機能:超高速開発
  • 得意分野:ビューイングソフト

「PrizmDoc」は、画像や文書ファイルなどをWebブラウザ上で表示するビューイングエンジン です。低コストで簡単にビューイングソフトを作成できます。ファイルの表示に必要なプログラムはWebブラウザのみ で、手軽にさまざまな形式のファイルを閲覧できます。

ファイルの閲覧以外にも、アノテーション・墨消しツール・検索機能などを提供。便利なビューイングソフト作成を支援します。


「IncrediBuild」
インクレディビルドジャパン株式会社

POINT

  • 参考価格:別途問い合わせ
  • 提供形態:パッケージソフト
  • 従業員規模:全ての規模に対応
  • 無料トライアル:あり
  • 対応機能:開発工程支援
  • 得意分野:コンパイルやテストの高速化

「IncrediBuild」は、使われていないマシン内のCPUやクラウドを活用してコンパイルやテストの処理を高速化 することで、開発工程を効率化するツールです。

ローカルマシンの開発環境を必要に応じてクラウドへエミュレート(開発環境を模倣して、代替動作させること)。 処理を並列で分散して、開発工程のスピードアップを実現します。

本製品は、さまざまなIDEやコンパイラなどに対応しており、開発環境に手を加えずに適用できる点も便利です。


「Driverware セキュリティSDK」
サイエンスパーク株式会社

POINT

  • 参考価格:別途問い合わせ
  • 提供形態:パッケージソフト
  • 従業員規模:全ての規模に対応
  • 無料トライアル:あり
  • 対応機能:API
  • 得意分野:セキュリティ機能

「Driverware セキュリティSDK」は、 既存のアプリケーションやサービスに対してセキュリティ機能を簡単に追加できるAPIです。

追加できるセキュリティ機能は、ストレージの暗号化機能やログ取得、ネットワークおよび周辺機器制御 など。いずれも一から実装すると難易度が高く工数もかかります。本APIを使ってセキュリティ機能を組み込むことで、 高品質なセキュリティ機能を短期間で実装できます。


「Magic xpi Integration Platform」
マジックソフトウェア・ジャパン株式会社

POINT

  • 参考価格:別途問い合わせ
  • 提供形態:パッケージソフト、オンプレミス
  • 従業員規模:全ての規模に対応
  • 無料トライアル:あり
  • 対応機能:API、超高速開発
  • 得意分野:システム連携、運用監視

「Magic xpi Integration Platform」は、データベースや業務システムなど、 外部のさまざまなシステムを画面からの設定で連携できる プラットフォームです。フローエディタで連携するシステムを選んで項目マッピングと動作内容(メソッド)を選んでシステム連携を設定。データマッパーを使ってデータの連携も行えます。

本製品は、運用監視機能も提供しています。ビジネスフローの追跡と性能の追跡が行える ようになっていて、動作の問題や性能劣化などを早期に発見できる仕組みです。

開発ツールの種類

開発ツールには以下の種類があり、それぞれ特徴や対応工程、機能が異なります。どのような種類があるかを確認し、開発ツールをそろえていきましょう。

1、API(Application Programing Interface)

APIは、定型処理や複雑な処理など、共通して使える処理を別プログラムとして提供するものです。APIを利用することで、開発者はAPI部分の処理をプログラミングする必要がなく、開発を楽に進められます。

紹介した製品のなかでは、サイエンスパーク「Driverware セキュリティSDK」がAPIタイプです。

2、IDE(統合開発環境ツール)

Integrated Development Environmentの略で、システム開発に必要なツールをひとつにまとめたツールです。コードエディタ、デバッガ、コンパイラ、プロジェクト管理、バージョン管理、GUI作成機能などを統合。IDEひとつあればWebアプリケーションやモバイルアプリなどが開発できます。

3、開発工数管理ツール

プロジェクトの工数管理に活用するツールです。作業量が見える形でチームメンバーに配分し、作業の進捗と工数を管理します。チームメンバー全体でどのような作業が誰に割り振られているのか、進捗状況などを可視化。進捗の思わしくない作業をいち早く発見してフォローするなどの効果も期待できます。

4、超高速開発ツール(プログラム自動生成)

プログラムの自動生成やモデル駆動などにより、プログラムを自動生成して開発工数を短縮するツールです。住友電工情報システム「楽々Framework3」は、Webアプリケーション用の超高速開発ツールです。シンプルなWebアプリケーションならプログラムの自動生成だけで開発が完了します。

5、テスト自動化ツール

システム開発において、テスト工程はシステムの品質を高めるために欠かせない工程です。テスト仕様書を作成してその通りにプログラムが動作していることを確認。その際、テストの実行結果を画面キャプチャや結果データの形でエビデンス(証拠)として残します。

テスト自動化ツールは、このようなテスト工程を効率化するツールです。特に、仕様変更にともなう修正を行った際、デグレード(修正により以前より品質を下げてしまうこと)を起こしていないかを確認する「回帰テスト」には非常に有効です。

仕様変更による修正を頻繁に行う開発手法を採用する場合は、特にテスト自動化ツールの活用がプロジェクトの成功を左右します。テスト自動化ツールの例としては、「SKYATT」などがあります。

6、バージョン管理ツール

システム開発中はソースコードが頻繁に更新され、ソースコードのバージョン管理が必須です。バージョン管理ツールは、ソースコードのバージョン管理を行い、指定バージョンのソースコードを取得したり、更新内容をコミットしたりといった機能を提供します。

バージョン管理はIDEの一機能として提供されることもあります。IDE「Magic xpa Application Platform」で提供されているリポジトリはその一例です。

7、設計書作成支援ツール

すでに完成しているシステムがあり、後から設計書を作成しなければならない場合には、設計書作成支援ツールが便利です。システムを自動的に調査して、詳細設計書として自動生成するZero Divide「Trinity」はこのタイプです。

開発ツールの4つのトレンド

開発ツールは、より効率的な開発を求めて年々発展を遂げています。昨今のトレンドについても把握しておきましょう。

1、ローコード・ノーコード開発ツールで属人化を排除

ローコード・ノーコード開発ツールとは、ソースコードの自動生成によって、開発効率を大幅に短縮するツールのことです。自動生成コードの品質はツール提供元でテスト済のため、自動生成部分は安定した品質である点も魅力です。

ソースを自動生成して開発ソースに統合する形式と、画面操作で動作アイコンなどを指定し、ノーコードで開発する形式があります。ノーコードの場合は、プログラミングに詳しくない開発者でもシステム開発が可能になり、システム開発の属人化を排除できます。

2、統合開発環境(IDE)のクラウド化

従来のIDEは、開発マシンにインストールして利用するパッケージソフトが一般的でした。ここ最近では、ITシステムやツールのクラウド化の流れにより、IDEもクラウドサービスとして提供されるようになりつつあります。

クラウド化により、インスト―ルなど環境を作成する手間をかけずに利用でき、開発作業を効率化できます。

3、マルチプラットフォーム対応

Webアプリケーションやモバイルアプリは、パソコン・スマートフォン・タブレットなどや複数ブラウザからのアクセスに対応しなければなりません。そのため、複数のプラットフォームでの利用を想定した開発を行える機能を備えた開発ツールが登場しました。

マルチプラットフォーム対応の開発ツールは、1つのソースでマルチプラットフォーム対応のシステムの開発を大幅に効率化します。

開発ツールを選ぶ4つのポイント

開発ツールを選ぶために確認しておくべきポイントは以下の4点です。

1、開発のどの工程を効率化したいか

開発ツールで効率化できる開発工程は、製品によって異なります。設計工程・製造工程(プログラミング)・テスト工程のどの工程を、開発ツールによって効率化したいかを明確にしてからツールを選びましょう。工程によって開発ツールを複数組み合わせて使うのもいいでしょう。

2、開発目的に合致しているか

Webアプリケーションを開発するのか、それともモバイルアプリを開発するのか、開発目的によって選ぶべきツールは異なります。開発システムの種類や使用言語などを明確にして、対応しているツールを選びましょう。

3、開発・動作環境に適しているか

開発ツールは、開発環境と実行環境両方の動作環境に適しているかの確認も必要です。開発マシンのOS、対象ブラウザの種類・バージョンなどを確認し問題なく使えるかを確認してください。

また、開発ツールの種類によっては、開発ライセンスと実行ライセンスの2種類があります。開発ライセンスはチームメンバーの人数分、実行ライセンスは実行環境の数だけ用意しなければなりません。

4、サポート体制の充実度

開発中のトラブルをいち早く解決するためには、開発ツール提供元のサポート体制が重要です。どのような手段(メール・チャット・電話)で、どの時間帯にサポートを受けられるかも確認し、製品ごとに比較しましょう。

まとめ

開発ツールは、ITシステムの開発現場に欠かせないツールです。開発ツールの選択によって、プロジェクトの開発効率は大きく左右されます。プロジェクトにフィットする開発ツールを選定し、効率のいいシステム開発を進めましょう。

気になる開発ツールがあれば、製品の資料を入手して、ツール選定時の参考として活用しましょう。

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