【2021年最新版】電子カルテ26選を徹底比較|普及率や使い方も解説

電子カルテ

電子カルテは、医療機関が扱う紙のカルテを電子化したもので、電子カルテを管理するシステムそのものも含みます。この記事では、電子カルテのおすすめ製品を比較しつつ特徴について紹介し、電子カルテの種類や製品選定のポイントについて解説します。

30秒で分かる電子カルテ

紙のカルテは今でもまだまだ残っています。しかし病院のCTやMRI検査で画像データが増えるなど、様々な理由で紙カルテのままでは作業効率が悪くなっており、電子カルテを導入する病院や診療所が増えてきました。

電子カルテは製品によって個性があり、病院の規模や診療科目によっておすすめの製品は異なります。電子カルテを自院に導入する場合は、自院の特徴に合った製品を洗い出してから、製品比較をするといいでしょう。

電子カルテ導入のメリット5つ

電子カルテ導入のメリットについて、立場の異なる5者の視点から解説します。

1、経営者視点のメリット

ペーパーレスによるスペースの節約や診察の効率化による労務環境改善は、経営面で大きなメリットです。電子カルテがクラウド上に保存されている場合は、患者データの安全な保管にも繋がります。

2、医師視点のメリット

医師視点では、カルテの作成やメンテナンス、カルテを探す手間省力化などがメリットです。検査データも自動的に電子カルテに反映されるため、検査結果を聞いて書き込む手間もかかりません。診断書や紹介状の作成も印刷するだけで簡単です。薬の処方チェックとしても便利です。

また、紙カルテだと個人の字の癖などにより可読性が悪い場合がありますが、電子カルテなら可読性が高く情報を見落とす可能性が低くなります。

3、看護師視点のメリット

紙カルテの場合、カルテを探して医師まで持っていく手間がかかりました。しかし電子カルテならその作業が全て不要となります。また、引き継ぎ事項として紙のメモや口頭で伝えられていたことも、電子カルテに反映される運用にすれば、医療ミスを防止できます。

4、医療事務視点のメリット

診療報酬や医事システムなどとの連携によって、電子カルテから自動的に会計の計算が完了するため、会計の作業負担が大幅に軽くなります。

5、患者視点のメリット

電子カルテの導入で、診療から会計までの待ち時間が短縮されます。また、診療する医師に変更があっても、電子カルテの方が引き継ぎはスムーズ。何度も同じ説明をしなければならない、ということもありません。

電子カルテ導入のデメリット3つ

電子カルテ導入のデメリットについて解説します。

1、導入・運用コストがかかる

電子カルテを導入するために、機器購入などの初期費用以外に、運用コストがかかります。運用を業者に外注したりシステム管理が可能な人材に任せたりするにしても、費用が発生します。

オンプレミス型だと定期的に新たなシステムのリプレースが必要となり、運用コストが高額になります。

2、セキュリティ対策が必要

電子カルテは端末があれば情報を参照できるため、情報共有がしやすいメリットがありますが、情報を扱う人にはセキュリティ意識が求められます。そのため、定期的なセキュリティ教育を行うなど、注意喚起が必要です。

ほかにも、不正アクセス、情報漏洩、サイバー攻撃など外部からの攻撃も考えられます。電子カルテは患者の個人情報が多く含まれているため、セキュリティ対策は必須です。

3、停電、故障に弱い

災害などによる停電の発生や、機器の故障が発生すると、電子カルテは利用できません。万が一電子カルテが利用できなくなった場合に備えて、一時的に紙カルテに切り替えるという方法もあります。

電子カルテ選定のポイント5つ

電子カルテの製品を選ぶ際、注意したいポイントを5つ解説します。

1、自院の規模や設備などに合っているか

電子カルテは、製品によって自院の規模や入院設備の有無、対応している診療科目に違いがあります。まずは、自院の規模や設備、診療科目に適した電子カルテをピックアップしてから各製品を比較しましょう。

2、入力のしやすさ

電子カルテの操作性、特に入力のしやすさは、医師の日常業務の効率に直結するポイントです。可能な限り、実際に操作する医師に操作性を確認してもらって比較するよう、電子カルテ販売している会社に相談してみてください。

3、データベースの堅牢性とシステムの稼働安定性

電子カルテは、大切な患者データを扱うものであり、災害やシステム障害サイバー攻撃から守らなくてはなりません。データベースの堅牢性やシステムの稼働安定性についてはITに詳しくないと分かりにくい部分もありますが、ぜひとも比較検討したいポイントです。

4、費用対効果

電子カルテの導入・運用には費用がかかります。機能と費用のバランスの観点も、製品選定の際は忘れず確認しましょう。

5、外部(システム・地域)との連携

電子カルテは、医療機関にとってコアな情報が集まっているため、院内の他システムと連携できなければ大幅に作業効率が落ちてしまいます。病院の会計システムなど、他システムと連携できるかも必ず確認しましょう。

また、地域や提携医療機関採用されている電子カルテが決まっている場合は、同じ電子カルテを選ぶことで連携が容易になります。

無床クリニック向け電子カルテ13製品を徹底比較!

電子カルテ&標準レセプトソフトで医療事務も効率化「CLINICSカルテ」
株式会社メドレー

POINT
  • 参考価格:5年契約・月額40,00円~、オプション(オンライン診療・月額10,000円、レセプトチェック月額10,000円)初期費用など別途問い合わせ
  • 提供形態:クラウド
  • 対象従業員規模:全ての規模に対応
  • 対象売上規模:全ての規模に対応
  • 対応タイプ:無床クリニック向け・オンライン診療(オプション)

「CLINICS(クリニクス)」は、日本医師会が提供する日医標準レセプトソフト「ORCA」を内包したクラウド型診療支援システムです。電子カルテと会計ソフトが一体化しているため、電子カルテに関わる作業だけでなく、医療事務に関する業務も作業の効率化が図れます

「CLINICSカルテ」は「CLINICS」に含まれる電子カルテ機能です。オプションですが、専用のアプリをインストールした患者へオンライン診療を行うこともできます。

医院の規模や診療科目の制限はありません。これから自院のIT化を検討していてレセプトに関する機能も欲しい場合に適した製品です。


新規開業向けの医事一体型システム「Medicom-HRf」
PHC株式会社

POINT
  • 参考価格:別途問い合わせ
  • 提供形態:パッケージソフト / ハードウェア / サービス / オンプレミス / クラウド
  • 対象従業員規模:全ての規模に対応
  • 対象売上規模:全ての規模に対応
  • 対応タイプ:無床クリニック向け

「Medicom-HRf」は、新規開業向けで医事(電子カルテ+医療事務)一体型システムです。カルテの操作性にこだわり、シンプルかつ操作性に優れた入力補助機能、ユーザーアシスト機能など、カルテの作成・入力作業をスムーズにする機能が揃っています。また、診療科目別に電子カルテをカスタマイズすることも可能です。

クラウドとオンプレミスのハイブリッド構成も本製品の特徴です。日常業務はオンプレミスで、データベースはクラウド上にあり、災害時でも診療を続けられるようにシステムを構成。データのミラーリングやデータバックアップなどの運用サービスあり、いざというときも診療を続けられます。


患者の情報を集約した診察パネル&AI分析機能が特徴「BrainBoxCloud」
株式会社ユヤマ

POINT
  • 参考価格:別途問い合わせ
  • 提供形態:クラウド
  • 対象従業員規模:全ての規模に対応
  • 対象売上規模:全ての規模に対応
  • 対応タイプ:無床クリニック向け

「BrainBoxCloud」は、クラウド型医事会計一体型システムで、無床クリニック向けの電子カルテ機能を提供しています。クラウド型ですが院内にサブサーバーを設置しているため、クラウドと接続できない状況になっても診察可能です。

診療のときに利用する診療パネルは、患者の情報を1画面で集約表示。画面を移動することなく、必要な情報を全て確認できます。

本製品の特徴は、AIによる分析・提案機能がある点です。日々入力される電子カルテ情報などによって、当日の来院者数や患者の待ち時間などを表示。経営判断や医療の品質向上に役立てることが可能です。


高機能で災害対策地域連携も可能「BrainBoxVⅢ」
株式会社ユヤマ

POINT
  • 参考価格:別途問い合わせ
  • 提供形態:パッケージソフト / ハードウェア
  • 対象従業員規模:全ての規模に対応
  • 対象売上規模:全ての規模に対応
  • 対応タイプ:無床クリニック向け

「BrainBoxVⅢ」は、パッケージソフトとして提供される高機能な医事会計一体型システムです。シンプルなサーバーレス構成も可能ですが、院内のサブサーバーやクラウドサーバーへのデータバックアップによる災害に備えた構成も選べます。

画面のカスタマイズ可能で、処方選択をアシストする機能もあります。また、オンライン診療や地域ネットワーク対応や、医療機器(レントゲン・エコーなど)との連携機能も搭載するなど高機能です。ただし、歯科のみ対応不可ですので注意しましょう。


低価格で導入&必要機追加も簡単「CLIUS (クリアス)」
株式会社Donuts

POINT
  • 参考価格:初期費用200,000円、5ユーザーまで月額12,000円、オンライン診療およびWEB予約機能は別途オプション費用が必要
  • 提供形態:クラウド
  • 対象従業員規模:全ての規模に対応
  • 対象売上規模:全ての規模に対応
  • 対応タイプ:無床クリニック向け・在宅向け

「CLIUS」は、低価格で導入できるクラウド型の電子カルテシステムです。日医標準レセプトソフト「ORCA」と連携可能で、電子カルテだけでなく医療事務の作業も効率化できます。

電子カルテは、クイック入力やオーダー自動学習機能など入力をサポートする機能が日常の診療を効率化します。クリニックグループのデータ連携機能や、オプションオンライン診療・WEB予約機能も追加可能。自院に必要な機能を選んで追加できる点も魅力です。

オンラインデモが用意されているので、使い勝手を確認できる点もポイントです。


院内の業務に全て対応オールインワンシステム「AI・CLINIC(エーアイ クリニック)」
アイネット・システムズ株式会社

POINT
  • 参考価格:別途問い合わせ
  • 提供形態:パッケージソフト / オンプレミス
  • 対象従業員規模:全ての規模に対応
  • 対象売上規模:全ての規模に対応
  • 対応タイプ:無床クリニック向け

「AI・CLINIC」は、オーダー・診察・会計・レセプト業務が一体となったオンプレミスタイプの電子カルテシステムです。 無床クリニック向けですが、複数診療科がある場合や中規模の診療所でも使えます。医事系だけでなく、オーダー系のシステム化も可能な点は他の製品との大きな違いです。

電子カルテ画面は使いやすく、オーダー処方チェックで医療ミスも防げます。LAN内にバックアップサーバーを置くことで、サーバーが故障した場合に備えることが可能です。ただし、災害時の備えとしては不十分であり、どう対策するかは別途検討が必要となります。

(対象外地域:北海道・山形・福島・群馬・山梨・長野・中国地方・四国地方・九州地方・沖縄)


操作しやすい画面で医事業務をスムーズに「ドクターシンプティ」
三栄メディシス株式会社

POINT
  • 参考価格:別途問い合わせ
  • 提供形態:オンプレミス
  • 対象従業員規模:全ての規模に対応
  • 対象売上規模:全ての規模に対応
  • 対応タイプ:無床クリニック向け

「ドクターシンプティ」は、電子カルテ機能にプラスして検査・受付・予約・レセプト作業をサポートする機能も提供しているオンプレミス型の電子カルテシステムです。カルテ入力画面は、操作ボタンを少なくして、操作しやすさにこだわっています

「ヒューマンかるてESR」を利用してスキャンした紙カルテデータをまとめて保存できるファイリング機能もサポート。昔の紙カルテを引き継いで、全て電子カルテ内で情報を確認できます。昔からあるクリニックを引き継いで新たに開業するケースに適した製品です。


操作しやすい画面&充実のサポート体制「QUALIS」
株式会社ビー・エム・エル

POINT
  • 参考価格:別途問い合わせ
  • 提供形態:オンプレミス / クラウド / SaaS
  • 対象従業員規模:全ての規模に対応
  • 対象売上規模:全ての規模に対応
  • 対応タイプ:無床クリニック向け

「QUALIS」は、操作性の良い電子カルテ画面と手厚いサポート体制が特徴的な電子カルテシステムです。電子カルテ画面はログインIDごとにレイアウトを保存でき、端末を変えても使い慣れたレイアウトで操作できます。診療効率化の機能として、処方チェックや予約機能、紹介状などの文書作成機能もサポートしています。

また、サポート体制も充実している点も本製品の魅力です。リモートアクセスでのサポートや、オンラインのサポートが受けられるため、診療所の場所がどこでも迅速なサポートを受けられます


在宅医療関連機能が充実&マルチデバイス対応「セコムOWEL」
セコム医療システム株式会社

POINT
  • 参考価格:別途問い合わせ
  • 提供形態:クラウド
  • 従業員規模:全ての規模に対応
  • 売上規模:全ての規模に対応
  • 対応タイプ:無床クリニック向け・在宅向け

無床診療所や在宅クリニック向けのクラウド型電子カルテシステム「セコムOWEL」。在宅医療関連の機能が充実しているほか、iPad、Androidタブレットなどにも対応しており、外出先から利用しやすいシステムです。

クラウドタイプなので、常に最新バージョンが使え、カルテデータを災害から守りやすい点も本製品の魅力。診療報酬改定があってもシステム更新の必要はありません。データセンターは災害に強い場所・建物内にあるため、災害による被害を低く抑えられます。


AIによる自動学習機能で入力を大幅に効率化「エムスリーデジカル」
エムスリーデジカル株式会社

POINT
  • 参考価格:初期費用無料、電子カルテ9,800円/月、レセコン一体型19,800円/月
  • 提供形態:クラウド
  • 対象従業員規模:全ての規模に対応
  • 対象売上規模:全ての規模に対応
  • 対応タイプ:無床クリニック向け・在宅向け

「エムスリーデジカル」は、クラウド型の電子カルテです。インターネットに接続できればどこでも利用でき、何台利用しても追加費用がかかりません。一般的な一体型電子カルテと比べ、15年利用で約1,000万円のコスト削減が可能です。

AIによる自動学習機能が備わっているため、よく使うパターンがあらかじめセットされており、入力の効率化を実現。iPad Proアプリにより手書きでのカルテ入力も可能です。

無料体験も実施できるので、導入を検討されている方は利用してみてください。


無料で利用できるクラウド型電子カルテ「きりんカルテ」
PHC株式会社

POINT
  • 参考価格:キリンカルテ 無料、日レセクラウド 初期費用110,000円、保守サポート費用25,300円/月
  • 提供形態:クラウド
  • 対象従業員規模:全ての規模に対応
  • 対象売上規模:全ての規模に対応
  • 対応タイプ:無床クリニック向け・在宅向け

「きりんカルテ」は、無料で利用でき、また日医標準のレセプトソフトである「日レセクラウド」と連携も可能なクラウド型電子カルテです。

カルテには入力に役立つ機能が豊富にあります。病名の登録やチェック、画像貼り付けもできます。また、スマホで撮影した画像をきりんカルテに直接連携できる「カルテZEROアプリ」も利用可能。問診票や紹介状といった書類の管理にも利用できます。

診察予約には患者向けの予約アプリ「診察予約ZERO」が利用できます。リアルタイムで待ち時間がわかるため、診察室で待つ必要もありません。


視認性・判読性が高く扱いやすいクラウド型電子カルテ「Open-Karte Cloud」
富士フイルムヘルスケアシステムズ株式会社

POINT
  • 参考価格:別途問い合わせ
  • 提供形態:クラウド
  • 対象従業員規模:全ての規模に対応
  • 対象売上規模:全ての規模に対応
  • 対応タイプ:中小病院向け・有床クリニック向け・無床クリニック向け・在宅向け

「Open-Karte Cloud」は、見やすさや扱いやすさで高い評価を得ているクラウド型電子カルテです。

患者の治療経過や計画を時系列に俯瞰できる「診療カレンダー機能」を搭載。診療情報を共有でき、チーム医療の質の向上に役立ちます

また、検査結果や医薬品情報など欲しい画面を集約して表示できる「アシストビュー機能」など、見たい情報をすぐ確認でき、重要な情報の見落としを防止できます。

専任のスタッフが定期訪問し、電子カルテの運用提案や操作のレクチャーを受けられるサポートつき。コールセンターも完備されており、運用後も安心して利用できます。


地域医療構想にあわせたオールインワン電子カルテ「HAYATE/NEO」
株式会社ファルコバイオシステムズ

POINT
  • 参考価格:別途問い合わせ
  • 提供形態:クラウド / ASP / SaaS
  • 対象従業員規模:全ての規模に対応
  • 対象売上規模:全ての規模に対応
  • 対応タイプ:中小病院向け・有床クリニック向け・在宅向け

「HAYATE/NEO」は、簡単操作と豊富な機能が特長のクラウド型電子カルテです。診療業務に必須となる機能はもちろん、他部門システムとの連携、精神科向け機能を搭載しており、オールインワンで対応可能です。

見やすい画面やカスタマイズ設定によりカルテの入力時間を短縮できるだけでなく、高い検索機能も搭載しています。また、ワークフローとの連動により、診断から会計業務まで一括運用が可能です。

既存システムとの情報連携もできるため、すでに他社の電子カルテシステムを使用している場合でも、データ連携により一元管理を実現できます。

有床クリニック向け電子カルテ3製品を徹底比較!

院内の他部門や他の医療施設と連携しやすい「セコム・ユビキタス電子カルテ」
セコム医療システム株式会社

POINT
  • 参考価格:別途問い合わせ
  • 提供形態:クラウド / パッケージソフト / ASP / サービス
  • 対象従業員規模:全ての規模に対応
  • 対象売上規模:全ての規模に対応
  • 対応タイプ:中小病院向け・有床クリニック向け・無床クリニック向け・在宅向け

「セコム・ユビキタス電子カルテ」は、有床クリニック・無床クリニックや中規模病院、在宅医療までを幅広くカバーするクラウド型の電子カルテシステムです。規模や用途によってソリューションが用意されているため、自院にマッチしたシステムを導入できます

病院内の検査・調剤・給食部門など他部門システムとの連携や、老人医療施設やリハビリ施設のようなグループ内の他医療施設と連携しやすい点が大きな特徴。診療報酬を計算するレセプトシステムは3種類(セコム標準・ORCA・NAIS社)から選べます


紙カルテ一括取込&原本に!継承開業をサポート「ヒューマンかるてESR」
三栄メディシス株式会社

POINT
  • 参考価格:別途問い合わせ
  • 提供形態:オンプレミス / パッケージソフト
  • 対象従業員規模:全ての規模に対応
  • 対象売上規模:全ての規模に対応
  • 対応タイプ:中小病院向け・有床クリニック向け・無床クリニック向け・在宅向け

「ヒューマンかるてESR」は、紙カルテをスキャンして電子化するための機能に特化したパッケージソフトです。過去の紙カルテを一括して取り込み、画像データを保存。患者番号と書類の種類は手入力して、電子カルテとの情報の紐づけを行います。

本製品はe-文書法に則った機能を備えているため、取り込んだ紙カルテデータを原本として扱うことも可能です。電子署名の操作時は医師資格証をカードリーダーで読み取ることで本人確認ができ、カルテデータの偽造や改竄(かいざん)も防止します。

クリニックを継承しての開業で、過去の紙カルテが膨大にあり、なかなか電子カルテシステムに移行できないとお悩みの場合に、導入を検討してみてはいかがでしょうか。


医療事務や検査支援機能もセット「m-KARTE」
株式会社LSIメディエンス

POINT
  • 参考価格:別途問い合わせ
  • 提供形態:パッケージソフト / ハードウェア
  • 対象従業員規模:全ての規模に対応
  • 対象売上規模:全ての規模に対応
  • 対応タイプ:有床クリニック向け・無床クリニック向け・在宅向け

「m-KARTE」は、医療事務機能や検査支援機能もセットになった電子カルテシステムです。提供形態はパッケージソフトですが、別途クラウドサービス用のリューションも用意されているため、データの自動バックアップを利用した災害対策も行えます。

カルテ作成画面はシンプルなデザインと見やすいレイアウトで、ドラッグ&ドロップなど操作性も洗練されており、日常診療業務をよりスムーズに進められます。

診療報酬改定や制度改革があった場合のサポート体制も充実しているため、常に最新の状態で運営できる点も魅力です。

精神科向けの電子カルテ4製品を徹底比較!

診療データを利活用し病院運営にも役立てられる、日本初の精神科専用電子カルテ「Alpha」
株式会社レスコ

POINT
  • 参考価格:別途問い合わせ
  • 提供形態:オンプレミス / パッケージ
  • 対象従業員規模:全ての規模に対応
  • 対象売上規模:全ての規模に対応
  • 対応タイプ:精神科向け

「Alpha」は、電子カルテによる診療状況の可視化だけでなく、データに基づいた病院運営を支援する精神科向け診療支援システムです。

カルテ入力の負担を軽減するための機能も充実。文章の自動作成やテンプレートの利用ができるだけでなく、必要項目の記載漏れも防げます。また、各種計画書や報告書の出力では、登録済みの患者情報を自由に出力でき、文書作成の負担も減らせます。

WebAPIを実装しており、他社システムとの連携が容易です。経営支援システムやデータウェアハウスと連携することで、診療データを利活用し、経営支援に役立てることができます


質の高いチーム医療を支援する電子カルテシステム「MEDIC EHR/P」
京セラコミュニケーションシステム株式会社

POINT
  • 参考価格:別途問い合わせ
  • 提供形態:オンプレミス / パッケージ
  • 対象従業員規模:全ての規模に対応
  • 対象売上規模:全ての規模に対応
  • 対応タイプ:精神科向け

「MEDIC EHR/P」は、精神科診療に特化した機能を搭載し、医療スタッフが質の高い医療を可能にする電子カルテシステムです。

PC操作が苦手なスタッフも使用しやすく、直感的に操作できるよう画面が構成されており、作業効率アップにつながります。また、入力支援機能や医療行為に対応したテンプレートおよび帳票を備えており、文書作成にかかる工数を削減します。

拡張性も充実しています。特定のアプリケーションやPC環境に依存しない構成で、さまざまなデバイスに対応。複数の端末からの同時アクセスも可能です。また、通信は暗号化技術SSLで保護した状態で別部門との連携でき、セキュリティ対策も備わっています。


精神科病院の運用業務に必要な機能をオールインワンで備える統合パッケージ「LIVE」
株式会社ライブワークス

POINT
  • 参考価格:別途問い合わせ
  • 提供形態:オンプレミス / パッケージ / クラウド
  • 対象従業員規模:全ての規模に対応
  • 対象売上規模:全ての規模に対応
  • 対応タイプ:精神科向け

「LIVE」は、電子カルテだけでなくチーム利用の支援も可能な統合パッケージです。

精神科業務に特化しており、電子カルテ以外にもさまざまな業務データの管理が可能です。たとえば、隔離や身体拘束、保護入院などの行為の記録、治療計画・評価などを院内で共有できます。また、各部門スタッフが集まって患者の治療方針について検討するカンファレンスを支援する機能も備わっています。

PCやタブレットだけでなく、ペンタブレットによる手書き入力や音声入力でも利用可能。一括入力やテンプレートなど入力支援機能も充実。ITリテラシーに不安な方も簡単に操作できます。

病院内にサーバーを設置して運用するオンプレミス型と、クラウド基盤の利用どちらも対応しており、ニーズに合わせて導入が可能です。


精神科診療の支援からデータ利活用までフルサポート「MOMACE」
株式会社エム・オー・エム・テクノロジー

POINT
  • 参考価格:3,200万円
  • 提供形態:オンプレミス / パッケージ
  • 対象従業員規模:全ての規模に対応
  • 対象売上規模:全ての規模に対応
  • 対応タイプ:精神科向け

「MOMACE」は、チーム医療・医療安全・記載漏れ防止・感染対策・安心サポートの5つを重視し、精神科診療をフルサポートする電子カルテシステムです

電子カルテは掲示板や施設予約のスケジュールも共有でき、院内メールを用いて医療スタッフ、医師が連携しやすい仕組みが備わっています。

また、医療で問題が発生した場合に、即座に報告できるインシデントレポート作成機能を搭載。独自にレポートを作成できるだけでなく報告から承認ルートまででき、適切な情報共有が可能です。

システムは専用のサポートセンターによって24時間365日対応可能であり、運用で問題が発生した場合も安心です。

眼科向けの電子カルテ3製品を徹底比較!

画像ファイリングシステムと連携可能なクラウド型電子カルテ「CLIPLA Eye」
株式会社クリプラ

POINT
  • 参考価格:初期費用138万円、月額49,800円
  • 提供形態:クラウド
  • 対象従業員規模:全ての規模に対応
  • 対象売上規模:全ての規模に対応
  • 対応タイプ:眼科向け

「CLIPLA Eye」は、眼科専用のクラウド型電子カルテです。追加費用なしでシステム自動更新がされ、常に最新状態で利用できます。

検査データ、検査画像の連携機能を搭載。スマートフォン、タブレットで撮影した画像を簡単にアップロードや、画像ファイリングシステムとの連携により、作業の効率化はもちろん、データの転記ミスも防止できます。

問い合わせを行うことで無料トライアルの利用も可能です。実際に試用して操作感などを確認したいと考えておられる方は、利用されてみてはいかがでしょうか。


電子カルテとファイリングシステムが一体化「i-NECT SYSTEM」
株式会社ケイメイ

POINT
  • 参考価格:別途問い合わせ
  • 提供形態:オンプレミス / パッケージソフト
  • 対象従業員規模:全ての規模に対応
  • 対象売上規模:全ての規模に対応
  • 対応タイプ:眼科向け

「i-NECT SYSTEM」は、電子カルテとファイリングシステムをまとめて利用できるシステムです。

電子カルテとファイリングシステム両方が利用できる「フルパック」と、既存電子カルテとファイリングシステムを連携させる「眼科拡張パック」、ファイリングシステムのみを利用する「ファイリングシステム」の3種類の導入プランが用意されています。

眼科検査はアナログなものが多く入力に手間がかかりますが、多くの入力テンプレートが用意されているため、マウス操作のみで効率よく入力できます

システムに不具合が発生した場合は専用回線を使用してリモートで対応。診療中であってもメーカーからの対応が受けられます。


ファイリングシステムから電子カルテへと機能アップが可能「eyemet’s」
有限会社ファーストメディカル

POINT
  • 参考価格:別途問い合わせ
  • 提供形態:オンプレミス / パッケージソフト
  • 対象従業員規模:全ての規模に対応
  • 対象売上規模:全ての規模に対応
  • 対応タイプ:眼科向け

「eyemet’s」は、電子カルテと画像ファイリングシステムが一体となっている、トータルシステムです。画像ファイリングシステム単体、ファイリングシステム+レセプトソフト、電子カルテの3機能あり、段階的に機能追加ができます。

眼科の検査機器と画像ファイリングシステムを接続でき、検査機器で取得したデータを自動または手動でファイリングシステムに登録。すぐに画像を確認できます。

画面のレイアウトや起動方法を自由にカスタマイズでき、クラーク運用での分担入力の範囲も設定可能。また入力は液晶ペンタブレットを使用することで、専用ペンで直接所見の記載が可能。撮影した画像に対するスケッチも記載できます。

歯科向けの電子カルテ3製品を徹底比較!

正しいカルテ記載により正しいレセプト作成へと導く「電子カルテシステムWith」
メディア株式会社

POINT
  • 参考価格:別途問い合わせ
  • 提供形態:パッケージソフト
  • 対象従業員規模:全ての規模に対応
  • 対象売上規模:全ての規模に対応
  • 対応タイプ:歯科医院向け

「電子カルテシステムWith」は、「正しいカルテ記載」にこだわり正しいレセプト作成を実現する歯科診療支援システムです。

受付から問診、診療入力、会計、レセプト作成まで、診療内容の流れに沿った形で画面が自動で展開されるため、効率よく入力できます。また、薬剤情報管理機能もあるため、処方する薬剤の入力も候補から選択することで入力の手間も省きます。

また、介護保険請求システムとの連動も可能。これにより、患者情報から介護請求の自己負担額や介護保険請求書の自動で作成できます。

同様の機能を備えたクラウド型電子カルテシステム「Withエポック」もあるため、クラウド型も検討したい方は、そちらもご確認ください。


POM(問題志向型マトリクス)により最適な診療を提供「Opt.one3」
株式会社オプテック

POINT
  • 参考価格:導入時ライセンス料1,900,000円、月額利用28,600円
  • 提供形態:パッケージソフト
  • 対象従業員規模:全ての規模に対応
  • 対象売上規模:全ての規模に対応
  • 対応タイプ:歯科医院向け

「Opt.one3」は、POM(問題志向型マトリクス)により、治療前に患者の治療状態を確認できる次世代電子カルテです。

膨大なカルテデータをAIが解析し、治療計画およびカルテ作成を支援する「治療計画AI」機能を搭載。治療内容および治療完了までの来院予定を素早く提示できます。

また、厚生労働省が発表している『診療録等の電子保存についてのガイドライン』に則り、真正性、見読性、保存性の「電子カルテの三原則」に対応。情報セキュリティに配慮した運用が可能です。


手書き感覚でコメントを入力できる多機能歯科電子カルテシステム「TDM-maxV」
OEC株式会社

POINT
  • 参考価格:別途問い合わせ
  • 提供形態:パッケージソフト
  • 対象従業員規模:全ての規模に対応
  • 対象売上規模:全ての規模に対応
  • 対応タイプ:歯科医院向け

「TDM-maxV」は、OECが提供する多機能歯科電子カルテシステムです。カルテ画面に手書き感覚で入力できる使いやすさが特長です。

カルテの入力画面は手書きカルテと同じイメージで入力可能。入力画面、選択画面も使いやすくカスタマイズもできます。入力後のチェック機能により入力誤りも防止。オプションでスマホをつかった音声入力にも対応しています。

レセプト処理や総括処理の自動化も行えるため、作業時間も削減できます。また、2023年10月から開始予定のインボイス制度(適格請求書)にも対応しており、の自費明細書(領収書)が印字可能です。

電子カルテの普及率

厚生労働省が2016年に発表した「医療等分野におけるICT化の徹底について」では、一般病院(400床以上)での電子カルテの導入を「2017年までに80%、2020年までに90%普及」を目標に掲げています。

また、同じく厚生労働省の「電子カルテシステム等の普及状況の推移」によると、2017年時点での電子カルテの普及率は一般病院(400床以上)で85.4%。200床~399床の医療機関でも全体の64.9%となっています。

一方、一般医療機関全体でみると普及率は46.7%であり、まだまだ普及率は低いといえます。なかなか普及が進まない理由はなぜでしょうか。

電子カルテの普及が進まない理由はいくつか考えられ、最も大きな理由が「導入・運用コストが高い」点です。特に病院内にサーバーや機器を導入して運用するオンプレミス型では、導入費および運用費で1,000万円を超える費用が発生する上、数年ごとにリプレースも必要です。

このコストの高さもあり、今まで紙カルテで運用できていたものを、そこまでコストをかけてまで電子カルテに変えようと思わず、電子カルテに興味がない、という点も普及が進まない理由の1つです。

しかし最近では、導入・運用コストがオンプレミス型に比べ安く抑えられるクラウド型電子カルテが提供されており、普及率向上が期待されています。

引用:「医療等分野におけるICT化の徹底について」厚生労働省 https://www.npa.go.jp/publications/statistics/cybersecurity/data/R02_kami_cyber_jousei.pdf

引用:「電子カルテシステム等の普及状況の推移」厚生労働省 https://www.npa.go.jp/publications/statistics/cybersecurity/data/R02_kami_cyber_jousei.pdf

電子カルテの使い方

PCの扱いに不慣れな職員にとって、電子カルテは操作が難しいと思われる方もいるのではないでしょうか。もちろんある程度操作に慣れが必要ですが、電子カルテには入力をサポートする機能があり、簡単に操作できます。ここでは、電子カルテの使い方について紹介します。

1、簡単に入力できる機能が満載

電子カルテには、さまざまな入力方法が用意されています。たとえば、同じ内容の文章をボタン一つで入力できる「テンプレート/定型文」、タッチペンやタッチパネルによる手書き入力、音声入力などです。

キーボードによる入力に不安を感じる人は、これらの機能が利用できる電子カルテを選ぶとよいでしょう。

2、電子カルテの仕組みを理解する

電子カルテは簡単に言うと「紙のカルテをPCで管理できる」仕組みです。紙のカルテと違い情報の検索や共有が非常にやりやすくなっています。

その仕組み上、検索を簡単にするために患者ごとのIDで管理される点や、簡単に情報を見られる分セキュリティを意識する必要がある点について、理解しておく必要があります。

3、困ったときはメーカーサポートに相談

電子カルテのメーカーによっては、使い方に関するサポートが得られるものもあります。使用方法やトラブルで困った場合は、メーカーサポートを利用するといいでしょう。

電子カルテを導入して業務の効率化を進めよう

電子カルテを導入することで、診療や会計事務など様々な業務の効率化が図れます。自院に導入する電子カルテが決まらずお困りの場合は、電子カルテ製品の情報を入手して、製品選定にお役立てください。

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