クレジットカードの請求額が払えないとどうなる?遅延・滞納のリスクと対処法

各種クレジットカードの請求書に、驚いた経験はありませんか?

使ったお金の総額が把握しづらいクレジットカードでは、「請求が来たけれど支払えない」というお悩みを抱える方も多いです。

クレジットカードの請求金額が支払えない場合、いったいどんな問題が生じるのでしょうか。延滞リスクやすぐに実践したい対処法まで、わかりやすくお伝えします。

クレジットカード請求額が支払えなかった場合の流れ

皆さんは何枚ほどクレジットカードを持っていますか?

  • 銀行系のカード(三井住友カードやMUFGかーどなど)
  • 信販系のカード(JCBカードやオリコカードなど)
  • 流通系のカード(イオンカードや楽天カードなど)
  • 消費者金融系のカード(ACマスターカードなど)

など、複数を持って用途によって使い分けている方も多いと思います。

各種クレジットカードを使えば、利用金額を合計した請求がきます。

複数のカードを使いこなしている場合、各々の請求明細などを毎月確認しているでしょうか?

以前は紙で請求明細書が家に届いていたため、確認しやすかったですが、最近ではWEB明細などに簡略化されていて、気にして見に行かないと放置という状態になりかねません。

明細を確認していないと、いつの間にか使いすぎていたり、口座にお金が入っていなかったりと、管理しきれていない状態になってしまいます。

クレジットカード会社からの請求に対して支払いができず無視してしまった場合、どのような事態に発展するのでしょうか。

具体的な流れと時期は以下のとおりです。

延滞1日目~ クレジットカードが利用停止になる
延滞後数日~1週間程度 クレジットカード会社から連絡がくる(電話・ハガキ)
延滞後1週間~2週間程度 クレジットカード会社から督促状が届く(内容証明郵便)
延滞後1ヶ月程度 取り立てが厳しくなり、クレジットカードは強制的に解約される
  残債の一括請求を受ける可能性もある
延滞後2ヶ月程度 個人信用情報機関に金融事故情報として登録される
延滞後3ヶ月程度 裁判から差し押さえへ

請求額が支払えないまま問題を放置した場合、その期間に応じて徐々に状況は悪化していってしまいます。

クレジットカードが身近な存在になっている今、以下のような料金を「クレジットカード払い」に設定している方も多いことでしょう。

  • 電気代
  • 水道代
  • 携帯電話料金
  • 保険料

クレジットカードが使えなくなれば、当然これらの支払いもストップしてしまいます。カードだけではなく、その他の支払いについても「延滞→サービス提供停止」といった事態に陥る可能性もあるので、十分に注意してください。

クレジットカードの一時停止や強制解約に関するルールは、契約中のカード会社によって異なります。詳しい内容については、利用している会社の規約をチェックしてみましょう。

「カードが使えない!」以外にもリスクはたくさん

クレジットカードの請求額を支払えなければ、クレジットカードを使えなくなります。しかし、問題はそれだけではありません。クレジットカードを止められるのと同時に、以下のような問題が起きる可能性があるでしょう。

損害遅延金が発生する

クレジットカードの規約には、返済が滞った場合の損害遅延金についても明記されています。損害遅延金の利率は、法律によってその上限が決められています。

ショッピング利用 年14.6% 消費者契約法
キャッシング利用 年18.0% 利息制限法

具体的な金額が知りたい場合には、以下の計算式を活用してみてください。

遅延損害金=請求金額×遅延損害金年率÷365日(もしくは366日)×遅延日数

遅延損害金年率14.6%で、10万円を1ヶ月間(30日)滞納した場合の遅延損害金は、10万円×0.146÷365×30日=1,200円です。利用料金の10万円に1,200円がプラスされて請求されます。

損害遅延金は、請求金額が多く、滞納期間が長いほど負担が大きくなっていきます。「大した金額ではないから」と油断するのは禁物です。

ブラックリストに掲載される

クレジットカードの請求を、2~3ヶ月無視した場合、その情報が個人信用情報機関に登録されます。いわゆるブラックリストと呼ばれる状態で、以下のような影響が出ます。

  • 別のクレジットカードの利用ができなくなる
  • 新たなクレジットカードの作成ができなくなる
  • 新たなローンを組めなくなる

ブラックリストに登録された情報は、約5年間消去されません。住宅ローンを組んだり、携帯電話を分割払いで購入したりすることも難しくなってしまいます。

一度の遅延期間が2~3ヶ月未満でも、数か月連続で遅延が発生した場合には注意が必要です。ブラックリストに登録される可能性が高くなります。

利用金額の一括請求を受ける

クレジットカードでキャッシングやリボ払いを利用していた場合、1ヶ月分の請求金額が利用金額よりも少ないケースもあるでしょう。

請求を無視したり延滞状態が続いたりした場合は、利用金額の全てを一度に支払うよう、カード会社から求められる可能性があります。

財産を差し押さえられる

カード会社からの連絡を無視したり、請求に応じない状態が続いたりすれば、カード会社は法的手続きをスタートします。

裁判の結果、財産の差し押さえなど、法的措置が講じられるケースも少なくありません。

社会的な信頼の失墜

カード利用者が請求に応じなければ、カード会社からの取り立ては徐々に厳しくなっていきます。

勤め先や自宅に、頻繁に連絡が来るようになれば、身近な人も「何かがおかしい」と気付くでしょう。社会的信頼を失うリスクについても、頭に入れておいてください。

請求額が支払えない場合に採るべき4つの対処法

「支払えなかった場合の流れやリスクはわかったけれど…実際に支払いが厳しい!」という場合は、どう対処すれば良いのでしょうか。

具体的な方法を4つお伝えするので、自分に合った方法を選択してみてください。

クレジット会社に連絡し、相談してみよう

請求額が支払えないことが明らかになった段階で、まずは一度、クレジットカード会社に連絡してみましょう。

「支払えない」という事実を伝えるのは、勇気がいること。しかし、「なんとかして支払いたい」という誠意を見せることで、クレジットカード会社側が、支払い方法の変更に応じてくれる可能性があります。

ボーナス払いや分割払いに変更できれば、今月分の支払い負担は少なくなるでしょう。リボ払いにすれば、支払額に関係なく、月々の支払い額を一定にできます。

また、今後の手続き方法について、アドバイスしてもらえる可能性も。相談してみて損はありません。

分割払いやリボ払いに変更した結果、所定の手数料が加算される可能性があります。詳細の条件についても確認した上で、変更を検討してみてください。

お金を借りることを検討してみよう

利用金額がそれほど多くなく、「来月以降なら確実に支払える」という状況であれば、お金を借りてクレジットカード分の支払いに回すという方法もあります。

お金を借りる場合、所定の手数料もかかりますし、リスクもあります。手数料やリスクができるだけ少ないところから、検討するのがおすすめです。

  1. 親や家族
  2. 勤め先
  3. 銀行
  4. カードローンやキャッシング

家族にお金を借りるのは、勇気がいることかもしれませんが、もっともリスクが低い方法です。ぜひ積極的に検討してみてください。

勤め先や銀行の融資制度の場合、金利は低いものの、手続き完了までにやや時間がかかりがちです。返済日までどの程度余裕があるのかを考慮して決定しましょう。

カードローンやキャッシングなら、最短即日で現金を用意できますが、金利は高めです。確実に返済できるのか、しっかりと検討してください。

生命保険に加入している場合、これまでの入金実績に応じて、契約者貸付制度を利用できる可能性があります。お金を借りたからといって保険が解約されるわけではありませんので、ぜひ詳細を確認してみてください。

手元にある物をお金に換えよう

請求金額が数万円程度の場合、手元にある品物を現金化することで、支払いできる可能性があります。フリマアプリやリサイクルショップも上手に活用してみてください。

売買成立までに時間がかかる可能性もありますから、早めの行動を心掛けましょう。

また、できれば手放したくない!という物の場合は、質入れを検討することも選択肢にあります。(ただし、質入れに返済するお金を用意する必要があるので、そのお金を用意できるかどうかを検討してください)

債務整理を検討しよう

上3つの方法を検討しても、どうしても支払いが難しい…という場合には、債務整理も視野に入れて行動しましょう。

債務整理とは、所定の手続きを取ることで、借金を減額したりゼロにしたりできる制度のこと。クレジットカード請求額が支払えない場合も、債務整理できる可能性があります。

債務整理には、主に以下の3つの方法があります。

任意整理 裁判所を通さず、クレジットカード会社との交渉によって、
月々の返済負担を減らしたり、分割回数を増やしたりする制度
個人再生 裁判所を通してクレジットカード会社と交渉し、
負債を大幅に減らした上で、3~5年かけて返済する制度
自己破産 破産法に基づいて、裁判所に負債の返済義務を免除してもらう制度

クレジットカードの支払いに困っているときには、「借金が減る」「借金をチャラにできる」という特徴に、魅力を感じる方も多いことでしょう。

ただし債務整理にもさまざまなリスクやデメリットはあります。弁護士や司法書士など、専門家に相談しながら、個々の状況に合わせた方法を選択しましょう。

支払い困難な場合にどの対処法を選ぶべきかは、個々の状況によって異なります。返済の目途が立たないにもかかわらず、一時的に借金をしても状況は好転しません。専門家への早めの相談も視野に入れつつ、冷静な判断を心掛けましょう。

新型コロナの影響なら社協からの融資も視野に

クレジットカード請求額の支払いが難しい理由が、「新型コロナウイルスの影響による収入減」である場合、社会福祉協議会(社協)からお金を借りられる可能性があります。

緊急小口資金(特例貸付)
新型コロナウイルスの影響による休業等で収入が減少し、緊急かつ一時的な生活維持のためのお金が必要な世帯を対象に、20万円を上限に貸付を行う制度。無利子・保証人不要で利用でき、償還期限は2年以内。
総合支援資金(生活支援費)
新型コロナウイルスの影響で、収入の減少や失業等により生活が困窮し、日常生活の維持が困難となっている世帯を対象に、月15万円(単身世帯の場合)を上限に貸付を行う精度。無理し・保証人不要で利用でき、償還期限は10年以内。

利用できる可能性がある場合は、ぜひ検討してみてください。

「ついうっかり」による支払ミスへの対処法

クレジットカードの支払いの遅延は、ちょっとしたうっかりミスによっても生じがちです。

  • 指定の口座に現金を入れ忘れていた
  • 別の支払いを忘れていて、口座に現金が残っていなかった
  • 振込を忘れていた

悪気がない場合でも、遅延が発生した後の流れは、お金がなくて返済できないケースと同じです。クレジットカードを止められたり、財産を差し押さえられたりする可能性もあるので、十分に注意してください。

うっかりミスの場合の正しい対処法は、「できるだけ早くクレジットカード会社に状況を伝え、支払いを済ませる」ということです。
  • 再引き落とし日までに口座に現金を用意しておく
  • クレジットカード会社から届いた振り込み用紙を使ってお金を振り込む
  • 遅延に気付いたタイミングでカード会社に連絡し、指示を仰ぐ

数日~1週間ほどで対処できれば、大きな問題が発生することはありませんので、落ち着いて対処しましょう。また、同様のミスが発生しないよう、注意してください。

カード請求額が支払えないときの注意点

クレジットカードの支払い日が迫っているものの、請求額を支払えない…。このような場合の注意点は、以下の3つです。

カード会社からの連絡に対して真摯に対応しよう

クレジットカードの「クレジット」とは、「信用」を意味する言葉です。信用を失わないためには、カード会社と真摯にやり取りすることが大切です。

カード会社からの連絡を無視するのは辞めましょう。支払える場合も支払えない場合も、まずはカード会社の担当者とやり取りし、その後の流れについて相談してください。

規定日までに支払えないことが確定している場合、支払日前に相談するのもおすすめの方法です。

カードの利用状況を見直そう

手持ちのお金がなくても買い物できるクレジットカードは、便利なもの。しかし「請求額を支払えない」という状況に陥っている場合、使い方が不適当である可能性が高いです。

「たまたま入金のタイミングが悪かっただけ」と考えるのではなく、カードの使い方について、あらためて見直してみるのがおすすめです。

クレジットカードの現金化は規約違反

インターネット上には、「クレジットカードの現金化」をうたうサービスが存在します。明確な法律違反ではないものの、カード会社は現金化を禁止しています。

手っ取り早く現金を入手できる方法ですが、クレジットカード会社に知られれば、利用停止処分となります。別のトラブルに巻き込まれる可能性も高まりますので、利用しないようにしましょう。

クレジットカードの支払いに困ったらまずは相談

クレジットカードの請求金額に驚き、支払えなくなってしまった場合、トラブルを一人で抱え込まないようにしましょう。

クレジットカード会社に連絡すれば、相談に乗ってくれる可能性もありますし、債務整理前提で話を進めていくなら、弁護士や司法書士など、専門家の手を借りるのがおすすめです。

「支払いができないから」という理由で、問題を放置するのは危険です。ブラックリストや財産の差し押さえなどに発展する可能性もあるため、素早い対処を心掛けましょう。

今回紹介した情報も参考にしながら、自身の状況に合った解決法を導き出してみてください。

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