編集者

「ピーラー界のスティーブ・ジョブズ」は本当か?ウラマヨで話題のレーベンと変わり種ピーラーの開発者に迫る

2019年6月23日・TBSテレビの『坂上&指原の潰れない店』にて、かっぱ橋の老舗料理道具専門店『飯田屋』の飯田店長から「ピーラー界のスティーブジョブズ」と紹介された、株式会社レーベンの代表『髙部 篤』氏。その後、同氏はNHKの『あさイチ』・関西テレビの『ウラマヨ』にも出演し、同じように紹介されている。

『髙部 篤』氏は、キャベツ専用の『キャベピィMAX-EX』、野菜をすじ切りとみじん切りにできる『スージー&みじん』、格子模様のワッフル野菜を生み出す『ワッフルピーラー』などを世に送り出してきた人物であり、それらは特許や意匠登録で守られている。

今回は『ウラマヨ』の再放送をきっかけに、「ピーラー界のスティーブ・ジョブズ」は誉め言葉としてどこまで本当なのか、改めて記者として検証してみることにした。

この記事の担当者(マイナビライター)

水貝 英斗

プロデューサー兼編集ライター

レーベンの代表がスティーブ・ジョブズにたとえられる理由はどこにあるのか

スティーブ・ジョブズと言えば、iPhoneやMacで有名なApple社の創業者だ。既存のコンピュータや携帯電話の常識を覆し、「それまでの不満」を一気に解消するプロダクトを次々と生み出した偉大な人物である。

そんな名前が、なぜピーラーの世界で持ち出されるのか。
それは神奈川県横浜市のキッチンツールメーカー『レーベン』と同社代表『高部 篤』氏が、これまで世に出してきた代表的な以下のピーラーを見てみると、共通点が見えてきた。

  • キャベツの千切りに特化した『キャベピィMAX-EX』
  • 1本ですじ切り・細切り・みじん切りまでこなす『スージー&みじん』
  • 野菜やパイ生地を格子状にカットする『ワッフルピーラー』

いずれのピーラーも、ありそうでなかった機能を備えている。そして非常に作り込みが細かい。その背景にあるのは、単なるアイデア勝負ではなく、地味な不満を徹底的に観察する姿勢であった。

たとえば、キャベツの千切り。普通は包丁でがんばる、あるいは市販のスライサーを使って作るだろう。
そこにレーベンは、キャベツの繊維方向や断面の形に合わせて刃幅や角度を最適化した『キャベツ専用ピーラー』を投入した。結果、キャベツ1玉が数分でふわふわな千切りに変化する。

ジョブズがMacやiPhoneでやったのは、「コンピュータは難しい」「スマホは押しにくい」といった細かなストレスを、当たり前と考えずにひっくり返していくことだった。
レーベンのピーラーもまた、「ピーラーは皮をむくだけ」「千切りは包丁でやるのが普通」と思われていた領域を少しずつ書き換えている。

では、具体的にどんな書き換えが行われているのか。代表的な仕掛けをいくつか見てみよう。

共通する発想1:「握らせない」ための指かけ穴・肩部

レーベン製ピーラーの多くに共通するのが、ハンドル中央にある丸い指かけ穴と、その周囲が盛り上がった指かけ肩部だ。

どちらも、

  • 意匠登録第1470383号:指かけ穴
  • 意匠登録第1470719号:指かけ肩部

として意匠登録されている。
最初は「デザインのアクセントかな?」程度に思っていたが、実際に持ってみると、それらの意図がよくわかった。

頭の中で一般的なピーラーを持ってみてほしい。きっと、細長いハンドルをギュッと握っているだろう。そうして強く握れば握るほど、手首の関節は固まり、刃を動かせる方向はほぼ一直線に限定される。
皮むきは力がいる作業ではあるが、その力が操作性の自由を奪ってしまっているのだ。

一方、指かけ穴をもつレーベンのピーラーでは、人差し指(あるいは中指)を軽く曲げて穴に引っかけるようにして持つ。残りの指は、その周囲の肩部にそっと添えるだけ。
握っていないので、手のひらや手首に余計な力が入らない

この持ち方に切り替えると、

  • 食材のカーブに沿って刃の向きを滑らかに変えられる
  • 力を入れすぎず、軽いタッチで長時間動かせる
  • 高齢者や握力の弱い人でも、痛みを感じることなく操作しやすい

という変化が起きる。

表面的には「穴が空いているだけ」だが、実はピーラーの基本動作である引くという行為そのものを再設計しているのだ。
「マウスはこう握るもの」という常識を疑い、シンプルな1ボタンマウスを世に送り出したジョブズのエピソードと重なる部分がある。

共通する発想2:気持ちよく削れるのはなぜ

レーベン製ピーラーに共通するもう一つの特徴として、刃の形状が挙げられる。


レーベンが採用するギザ刃は、意匠登録第1534779号「ピーラー用ギザ刃」として守られている。

一般に「よく切れる刃」を作ろうとすると、どうしても先端は鋭く尖り、ユーザーにとっては怖さが増す。

しかし、レーベンのギザ刃はその逆を行く。
一本一本を幅広の三角刃にし、先端はあえて鈍角気味に設計することで、刃が食材に当たった時に、

  • いきなり深く食い込まず、面でやさしく押さえながら入る
  • それでいて、抵抗感は少なくスーッと一定の厚みにスライスできる

という、相反しがちな2つの性質を両立させているのだ。

開発者であるレーベンの社長『高部 篤』氏は、その形を「ステルス戦闘機の翼のよう」と表現している。
空気抵抗を最小限に抑えつつ、必要な揚力だけを確保する航空機――食材に対しても、余計な抵抗を避けながら、必要な切る力だけを効率的に伝える発想である。

iPhoneの角が立っていないスクエアなデザインが、「持ちやすさ」と「シャープさ」を同時に実現したように、レーベンの刃も「よく切れるのに怖くない」という矛盾を飲み込んだ設計になっている。

『キャベピィMAX-EX』――こだわりの違い

ジョブズが好んだ戦略のひとつに、1つの用途に徹底的に特化するというものがある。
iPodは音楽再生に、iPhone初期モデルはネットと通話に、iPadは閲覧に――というように、汎用機でありながら「これをするならこれ」という明確な軸を打ち出してきた。

キャベツ専用ピーラー『キャベピィMAX-EX』にも、その影が色濃く見える。

キャベツの千切りは、家庭料理の中でも屈指の重労働だ。細く切ろうとすればするほど、ケガのリスクが上がり、時間もかかる。

そこでレーベンは、以下のような工夫を取り入れることで、

  • 刃幅は、キャベツの芯まわりに合わせたワイドサイズ
  • 刃の角度と位置は、繊維をつぶさずスッと削れるように調整
  • 指かけ穴のおかげで、軽いストロークで前後運動を繰り返せる

「キャベツだけは、包丁よりピーラーが絶対に速くてキレイ」という状況を作り出した。

実際に半玉のキャベツで千切りを試してみると、包丁のときより短い時間で、比較的均一な千切りが山盛りになった。
しかも、不思議と手首が疲れない。

「キャベツの千切り」という1つの悩みに対して、道具の形から持ち方まで合わせて設計し直している点は、確かにジョブズ的と言える。

『天才ピーラー』――4枚刃で「食感をデザインする」

さらに刃の複数化を推し進め、「量」だけでなく「多様な食感」まで手に入れようとしたのが、4枚刃の『天才ピーラー』だ。3種の刃を交換式ピーラーにまとめ、「今日はどんな歯ざわりのサラダにしようか?」と食感から逆算して刃を選べるようにしている。

  • 絹のように極薄(約0.3mm)に削る『シルクカット』
  • 食べ応えのある厚さにスライスできる『ハスカット』
  • 細切りとみじん切りができる『クランチカット』

「よく切れるピーラー」ではなく、「サラダメーカー」という名前どおり、料理そのものをつくる道具と言ったほうが近い。

特許第6503109号は、“刃を増やしただけ”ではない

ここで重要なのは、「二枚刃」「複数刃」というアイデアそのものは髭剃りで広く知られている一方で、それをピーラーに応用し、「キャベツをもっと薄く、おいしく、しかもたくさん」という課題に真っ向から使った例は、これまでほとんどなかったという点だ。

キャベピィMAX-EXや天才ピーラーに関わる特許第6503109号は、刃を単純に増やしただけの特許ではない。

  • 刃の形状
  • 刃の配置
  • 食材への角度
  • 刃にかかる荷重の流れ

こうした要素をセットで設計することで、「誰が使っても、軽い力で、ほぼ同じ厚みで削れる」という使い心地そのものを支える特許になっている。

実際に、野菜を約0.3mmという薄さ(根菜が透けて見える厚さ)で、複数刃で均一に削り続けるのは、言葉で言うほど簡単なことではない。(従来のピーラーは約1.2mmの厚さ)
少しでも角度やバランスが狂えば、厚みにムラが出たり、途中で引っかかったりしてしまう。

それをあえて「ピーラーでやってみよう」と考え、何度も試作と調整を重ねて実現してしまったこと自体が、ひとつの小さな感動的な技術ドラマと言ってよいだろう。

工場の中で0.3mmの精度を出すだけなら、機械の世界では珍しいことではない。しかし、それを家庭のキッチンで、誰が使っても再現できるように落とし込むのは、まったく別の難しさがある。
キャベピィMAX-EXや天才ピーラーを手に取るとき、その裏側にはこうした「見えない苦労」と「小さな執念」が詰まっている——そう思いながらキャベツを削ってみると、また違った味わいが出てくるはずだ。

『スージー&みじん』――こだわりの妙

続いて、レーベンの中でもとりわけ変わり種の『スージー&みじん』を見てみよう。


ネーミングからしてかなり自由だが、中身は意外なほどロジカルだ。

このピーラーには、

  • 縦方向のすじ切り刃(縦刃)
  • 通常のスライスを行う平刃

が、両側・両面に組み合わされている。
特許第6209701号は、この「複数の刃の組み合わせと配置」を保護するものだ。

縦刃で“準備”、平刃で“仕上げ”というワークフロー

ユニークなのは、それぞれの刃が単独で機能するだけでなく、連携して1つの料理工程を構成している点である。

  1. 縦刃で、大根やきゅうりに平行なすじを入れる
  2. 食材を90度回して、すじをクロスさせる
  3. その状態で平刃を滑らせると、
    • すじだけのときはそうめん状の細切り
    • クロスさせたときは菱形のみじん切りになる

つまり、「下ごしらえ刃」と「仕上げ刃」が1本の中で役割分担しているわけだ。
ユーザーは道具を持ち替えることなく、使う刃と向きを切り替えるだけで、まったく異なる仕上がりを得られる

ジョブズがiPhoneで、カメラ・音楽プレーヤー・ブラウザなど複数の機能を一台に統合しつつ、ユーザーの操作をスワイプとタップに極限まで絞り込んだことを思い出させるアプローチだ。

もうひとつの特許「出っ歯構造」

スージー&みじんには、もう一つ重要な特許がある。
それが特許第5997753号、「まな板の上からでもきちんと削り始められる出っ歯構造」だ。

多くのピーラーは、刃の両端を支える腕がわずかに出っ張っている。そのため、まな板の上に置いた食材の端から削ろうとしても、先に本体が当たってしまい刃が届かない
ユーザーは食材を持ち上げるか、途中から削るしかなかった。

出っ歯構造は、刃先を支える腕よりほんのわずかに前に出すことで、この問題を解決する。まな板の上でも、刃先だけが先に食材に触れ、端の一番最初の点から滑らかに削り始められるのだ。

「そんなの少し削ればいいだけでは?」と思う人もいるだろう。だが、この少しの積み重ねが、毎日の料理ではストレスになる。
ユーザーが口に出さない不満を拾い上げて構造レベルで解決する姿勢は、ジョブズがiPhoneから物理キーボードを排したときの思考に近い。

『ワッフルピーラー』――「楽しい」をデザインする

4つめの主役『ワッフルピーラー』は、機能以上に「楽しさ」の部分でジョブズを思わせる。

刃のエッジが波型になっており、にんじんやズッキーニを1回目はそのままスライス、2回目は90度回して再度スライスする。すると、波と波が交差し、ワッフルのような格子状スライスができあがるのだ。

これをカレーやシチューに添えれば、いつもの家庭料理がおしゃれなレストランの一品のように見栄えする。
さらに、パイ生地に使えば、焼き上がりに中身が透ける飾りパイになる。

実用性だけ見れば、普通の輪切りでも料理は成り立つ。にもかかわらず、あえて格子模様やリボン状のワッフル野菜を作れるようにしたのは、道具にワクワク感を持ち込もうとする姿勢からと考えられる。

ジョブズが初代iMacにビビッドなカラーを与え、「使えればいい」だけだったPCに所有する喜びを持ち込んだように、ワッフルピーラーもまた、料理に遊び心という付加価値を提供している。

指かけ意匠と天才ベジホルダー

「安全に最後まで削る」という、もうひとつの革命。
レーベンのピーラーは、先に記載したように刃だけでなく持ち手や指の置き場にも意匠登録がなされている。これまでに挙げたスージー&みじんやワッフルピーラーなどに見られる、円形の指かけ穴と、その上の肩の出っ張りは、ハンドルを「握る」のではなく、指をひっかけて軽く引くだけで使える形になっている。

薄い板材が適度に撓むことで、手首や肘の負担を逃がす自動車のアクティブサスペンションのような動きまで生まれているのも面白い。

しかし、「安全」という意味で近年とくに重要になっているのが、天才ベジホルダーだ。これには特許第7511942号が関わっている。

フォークではダメだった理由

これまで、ピーラーを使うときに「最後の数切れ」が怖くて、指先を切ってしまった経験がある人は少なくないはずだ。そこで考えられた簡単な対策が、「フォークで野菜を刺して持つ」という方法である。

ただ、実際にやってみるとわかるが、フォークの刃はまっすぐ刺さるだけなので、削っていくうちに野菜がだんだん薄く、小さくなるとスッと抜けてしまいやすい
「刺す」ことはできても、「しっかり保持する」ことが苦手なのが、一般的なフォークの構造だ。

ここに対してレーベンが出した答えが、天才ベジホルダーの特許構造である。

「アゲ」を設けて、刺したあと“挟み込む”

天才ベジホルダーの特許(第7511942号)のポイントは、ユーザーの感覚でいえばとてもシンプルだ。

  • まず、野菜に刺す
  • そのあと、ホルダーの構造が上下からアゲのように挟み込む
  • だから、削っているあいだに抜けにくい

今までも「フォークで刺して持つ」という発想はあった。
だが、「刺したあとに上下から挟み込むアゲ構造まで含めて、抜けにくさをきちんと設計した道具」は、意外なことに存在していなかった。

  • 刺すだけのフォーク
    → 最初は安定しているが、野菜が小さくなると抜けやすい
  • 天才ベジホルダー
    → 刺したうえで“挟み込む”ので、小さくなっても保持力が落ちにくい

ピーラーを使うときの「最後のひとかけまで」を安全に、しかも無駄なく削り切るためには、この「ありそうでなかった一工夫」が、実はとても効いてくる。特に丸い、滑りやすい食材にはことさらだ。

天才ベジホルダーは、これからの必需品かもしれない

ピーラーの刃そのものがどれだけよくできていても、「指先が怖いから途中でやめてしまう」「最後は包丁に持ち替える」という人は多い。それはつまり、せっかくの道具のポテンシャルが、最後の数センチで失われているということでもある。

天才ベジホルダーは、

  • 指先を刃から遠ざけて安全性を上げる
  • 野菜を最後まで保持して歩留まり(無駄の少なさ)を上げる

という、2つの意味で「ピーラー体験の底上げ」をしてくれる存在だ。

レーベンのピーラーを語るとき、つい刃の形状や枚数に目が行きがちだが、安全に最後まで削り切るための天才ベジホルダーは、これからのピーラー文化において“必需品”と言っていい脇役兼主役になっていくかもしれない。

「資産型」の発明か、それとも一発屋か

ここまで見ると、「ピーラー界のスティーブ・ジョブズ」という肩書きにも一理あるように思えてくる。
しかし、ライターとして気になるのは、「それが一時的なブームで終わるのか、それとも長く残る資産型の道具なのか」というところだ。

そのヒントになるのが、レーベンのピーラーが特許・意匠登録に裏打ちされているという事実である。

  • 指かけ穴・肩部:意匠第1470383号/第1470719号
  • ピーラー用ギザ刃:意匠第1534779号
  • スージー&みじんの多機能構造:特許第6209701号
  • 同ピーラーの出っ歯構造:特許第5997753号

これらは一見、専門家だけが知っていれば良い情報に思えるかもしれない。
だが、ユーザーの視点から見れば、「その道具がなぜ使いやすいのか」を裏付ける客観的な証拠になるのだ。

実際、編集部で数日間使ってみたところ、「すぐに飽きて引き出しの奥で眠らせる」というタイプの道具ではないと感じた。キャベツをよく食べる家庭ならキャベピィMAX-EXはほぼ毎日、大根おろしやサラダが多い家庭ならスージー&みじんが週に数回は出番を迎えるだろう。

ワッフルピーラーだけはイベント色が強いが、それでもパーティーや子どもの誕生日など、「ここぞ」というタイミングで重宝する。使う頻度こそ違えど、どの製品も「3年後も同じように役立っていそう」という感触があった。

「ジョブズ」と呼ぶには足りない部分

では、レーベンの開発者にして社長の『高部 篤』氏は完璧なジョブズ的存在なのか。
公平を期すなら、「似ている部分もあれば、決定的に違う部分もある」と言うべきだろう。

スティーブ・ジョブズのすごさは、プロダクトの発想力だけでなく、それを世界規模で普及させるための経営・マーケティングの力にもあった。iPhoneやMacは、もはや「使う/使わない」を超えて、社会のインフラに近い存在になっている。

一方、ピーラーはあくまでも家庭用のキッチンツールだ。
どれだけ優れたアイデアが詰まっていても、毎日の料理が好きな人・道具にこだわる人の世界から、いきなり飛び出すことはない。

また、レーベンの製品は、デザイン的にはまだ業務用寄りな印象を受けるものもある。
カラーバリエーションやブランディングを突き詰めているとは言い難く、「見た瞬間に誰もが欲しくなる」ようなビジュアル面での圧倒的なインパクトは、アップル製品には及ばないと言わざるを得ない。

そういった意味では、「世界を変えるジョブズ」かと問われれば、全面的に認めるには至っていない。

それでも、この比喩を否定しきれない理由

それでもなお、「ピーラー界のスティーブ・ジョブズ」という呼び名がまったくの的外れかというと、そうとも言い切れない。
ジョブズの有名な言葉に、こんなものがある。

「人々は自分が何を欲しているのか、実際に見せてもらうまでわからない」

レーベンのピーラーはまさにそれを体現している。
ユーザーの側から「キャベツ専用ピーラーが欲しい」「ワッフル野菜を作りたい」と声が上がったわけではない。
しかし、実物を手にすると、多くの人が、

  • 「そうか、こういうものが欲しかったのかもしれない」
  • 「包丁でがんばるしかないと思っていたところに、別の選択肢があった」

と気づくのだ。
これはまさに、「まだ言語化されていない不満や欲求を、道具で可視化する行為である。

さらに、レーベンが大切にしているのは、力の弱い人や高齢者、手に痛みを抱える人でも同じように使えることだという。
――指かけ穴のおかげで、リウマチで握力が落ちた人でもピーラーを扱える。
――天才ベジホルダーがあれば、小さな野菜も安全に最後まで使い切れる。

ジョブズがコンピュータを「一部の専門家だけのもの」から「誰でも触れる身近な道具」に変えたように、レーベンのピーラーは、料理の世界で「包丁はちょっと怖い」と感じる人たちのハードルを下げている。

それを考慮すると、「ピーラー界のスティーブ・ジョブズ」というフレーズは、規模や業種こそまったく違うものの、考え方の方向性という点では案外的を射ているのかもしれない。

結論:「ピーラー界のスティーブ・ジョブズ」は、半分冗談、半分本気

「ピーラー界のスティーブ・ジョブズ」――その肩書きだけを聞くと、「さすがに言い過ぎだろう」と苦笑したくなるかもしれない。

だが、指かけ穴・ギザ刃・キャベピィMAX-EX・スージー&みじん・ワッフルピーラーなど、それぞれの裏側にある発想と特許を追いかけていくと、

  • 「当たり前」とされてきた道具の形を疑う
  • ユーザーの“言葉にならない不満”を見つけて解決する
  • 実用性だけでなく、“使う楽しさ”も設計する

という3つの点で、レーベンの開発者にして代表は確かにジョブズと通じるところがある

世界中の人が手にするiPhoneほどのインパクトはなくとも、毎日のキッチンという小さな世界で、「切る」「削る」という当たり前の行為を、ちょっとだけ自由で楽しいものに変えている。

だからこそ、こう締めくくりたい。
「ピーラー界のスティーブ・ジョブズ」という表現は、少し大げさで、少しおどけていて、でも半分は本気である――と。

ウラマヨの再放送をきっかけに気になった人は、キャベツが好きならキャベピィMAX-EXを、大根やきゅうりが好きならスージー&みじんを、まずキッチンに迎えてみてほしい。
その小さな一本が、あなたの料理の当たり前を、静かに、しかし確実にアップデートしてくれるだろう。

「ピーラー界のスティーブ・ジョブズ」髙部 篤

昭和26年、茨城県の農家に生まれ、緑豊かな自然に囲まれて育つ。いろんな商品を自分の手で生み出して、新しい価値を届けたいという思いから、モノ作りの道へ。『キャベピィMAX-EX』『天才ピーラー』と次々にユニークな商品を世に誕生させる。

◆記事で紹介した商品・サービスを購入・申込すると、売上の一部がマイナビニュース・マイナビウーマンに還元されることがあります。◆紹介している情報は、必ずしも個々の商品・サービスの安全性・有効性を示しているわけではありません。商品・サービスを選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品・サービススペックは、メーカーやサービス事業者のホームページの情報を参考にしています。◆記事内容は記事作成時のもので、その後、商品・サービスのリニューアルによって仕様やサービス内容が変更されていたり、販売・提供が中止されている場合があります。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

株式会社マイナビが運営するマイナビニュース 商品サービス・レビューサイト。

あなたが知りたい商品・サービスをマイナビスタッフやエキスパートが実際に調べて使ってレポートしていきます。