トランプ関税の営業などが響き、2026年3月期の1~3Q決算で赤字転落となったマツダ。来期に向けた業績打開に向けて社運を賭けるのが新型「CX-5」だ。マツダ最量販車種の新型はどんなクルマ? このクルマが背負う使命とは?

  • マツダ新型「CX-5」

    マツダが社運を賭ける新型「CX-5」

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業績回復の切り札に

自動車各社が2026年3月期(2025年度)の第3四半期連結決算を発表する中、米国・トランプ関税の影響で赤字転落したマツダは、第4四半期(2026年1月~3月)から来期(2026年度)にかけて反転攻勢を図る。その“切り札”となるのが新型「CX-5」だ。日本市場には2026年4月に投入する。マツダの毛籠勝弘社長が第3四半期連結決算発表説明会で明らかにした。

ミドルサイズ・クロスオーバーSUVのCX-5はマツダの最量販車だ。「スモール商品群」の主力車として、2025年末までに世界累計500万台を販売している。新型の登場は8年ぶり。2025年7月に欧州で世界初公開して先行発売を開始し、次いで米国で2026年1月に販売を開始した。

  • マツダ新型「CX-5」

    マツダの新型「CX-5」。2026年1月の「東京オートサロン」にて撮影。ボディカラーは新色の「ネイビーブルーマイカ」

初代CX-5の発売は2012年で、その年の「日本カー・オブ・ザ・イヤー」(COTY)を受賞した。2016年発売の2代目CX-5は米国の安全性評価で最高評価を受けた。

マツダはCX-5を世界100以上の国と地域で販売しており、日本国内では広島・宇品工場と山口・防府工場、海外では中国、マレーシア、ベトナムで現地生産している。

待望のCX-5 ハイブリッド車が登場!

3代目となる新型CX-5の開発コンセプトは「新世代エモーショナル・デイリーコンフォート」だ。マツダが掲げる「人間中心の哲学」と先進テクノロジーの融合により、生活そのものをより豊かにすることを目指して開発した。この思想を具体化するために、日常的な使い勝手に徹底的にこだわり「SUVの王道」を極め、長く愛されるクルマであることを開発の指針としている。

新型CX-5ではディーゼルエンジンが廃止となる。代わって新たに搭載するのが、24Vの2.5L マイルドハイブリッドシステムだ。加えて、直列4気筒2.5Lの「SKYACYIV-Z」エンジンも開発中で、これに新開発のストロングハイブリッドシステムを組み合わせて2027年以降に市場投入する予定。いわゆる「ハイブリッド車」がラインアップに加わることになる。

  • マツダ新型「CX-5」

    こちらは2025年10月の「ジャパンモビリティショー」で撮影した新型「CX-5」

マツダのグローバル販売の4分の1を占めるCX-5について同社の毛籠社長は、「新型は品質を確保して量産を開始し、欧州、米国でも高い評価を受けており、日本での販売開始とともに国内生産70万台確保を守り抜く」とする。今後のマツダの社運が賭かるクルマとなりそうだ。

マツダの2026年3月期第3四半期連結決算の最終損益は147億円の赤字となった。米国の高関税が重荷となったほか、メキシコでの生産を抑制したことなどで世界販売も減少した。だが、構造改革を進めたことでコスト体質は改善基調にあり、第3四半期の純利益は306億円を確保。2026年3月期通期では黒字を確保する見通しだ。

マツダの米国への依存度は高い。世界販売の3割が米国市場だ。同国向けのクルマは日本とメキシコから輸出しているため、トランプ関税の影響も大きい。毛籠社長は「約2,300億円の関税コスト影響を受けたが、これを構造改革によるコスト改善で打ち返していく。地域密着とサプライチェーンを守り抜く」とし、地元である広島、山口の地域経済を守る決意を強調した。

その意味で、マツダの最量販車種である新型CX-5の市場投入とグローバルでの拡販は、広島・宇品工場と山口・防府工場の操業維持と連動するものであり、トランプ関税への打ち返しとマツダの起死回生にも直結することになるのだ。

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