軽スーパーハイトワゴンの王者・ホンダ「N-BOX」と軽EV界の新星・BYD「ラッコ」。2台をさまざまな角度から比較して、結局のところ、どちらを買えばいいのかを考えてみたい。

  • BYD「ラッコ」とホンダ「N-BOX」

    BYD「ラッコ」とホンダ「N-BOX」を比較! どちらを買う?

ここまで、両モデルの

を比較してきた。

では、最終的にどちらを選ぶべきなのだろうか。

今回はこれまでの比較結果を振り返りながら、それぞれのクルマが向いているユーザー像を考えてみたい。

まずは結論から

いきなり結論を言ってしまうと、

  • 自宅に充電環境がある(あるいは、整備できる)ならラッコ300Premium

  • 充電環境がないならN-BOX カスタム ターボ

というのが筆者の考えだ。

自宅で充電して運用できるなら、積極的に選びたくなる魅力がラッコにはある。ただ、自宅で環境できないなら、いくら装備が充実していたとしても、EVを快適に乗り続けるのはけっこう大変だと思う。

サイズや使い勝手はほぼ互角だった

第1回で比較したように、両モデルのボディサイズはほぼ同じだ。軽自動車の規格に合わせて開発されたクルマなので、当然といえば当然である。

全長、全幅、ホイールベースは同じで、室内空間についてはラッコが数値上で上回る部分もあった。

  • BYDラッコとホンダN-BOXの比較表

また、

  • 両側電動スライドドア

  • 高い全高

  • 広い室内

という基本コンセプトも共通している。

そのため、

「ラッコだと狭くなるのでは?」

という心配はあまり必要なさそうだ。

  • BYD「ラッコ」の車内

    BYD「ラッコ」の車内

BYD「ラッコ」の写真を一気に見る

  • ホンダ「N-BOX カスタム」の車内

    ホンダ「N-BOX カスタム」の車内

現行型(3代目)「N-BOX」の写真を一気に見る

内装の好みは大きく分かれる

第2回で比較したインテリアは、両車の性格が最も表れていた部分だった。

ラッコ300Premiumは、

  • ブラック&ベージュ内装

  • 10.1インチディスプレイ

  • 電動シート

などを備え、EVらしい先進性を感じさせる。

一方のN-BOX カスタム ターボは、

  • 丁寧な収納設計

  • 日本市場向けの使いやすさ

  • 洗練された質感

が魅力だった。

  • ガジェット好きならラッコ。

  • 慣れ親しんだ日本車的な完成度を求めるならN-BOX カスタム ターボ。

そんな印象だ。

装備比較ではラッコが健闘した。

特に、

  • デジタルキー

  • OTAアップデート

  • アラウンドビューモニター

  • ハンズフリースライドドア

  • 幼児置き去り検知

などは、軽自動車として見てもかなり充実した内容だ。

N-BOX カスタム ターボも装備は豊富だが、最新技術という点ではラッコの方が魅力的に映る人も多いだろう。

  • ホンダ「N-BOX カスタム」の無限カスタム

    ホンダ「N-BOX カスタム」は無限パーツでカスタムできる。外観にこだわりたい人にとって、これは大きな魅力になるはず

ラッコがおすすめな人

ここまでの比較を踏まえると、ラッコ300Premiumはこんな人に向いている。

自宅充電ができる

最重要ポイント。

自宅で夜間充電できるだけでEVの利便性は大きく向上する。

通勤や買い物が中心

日常利用がメインなら320kmの航続距離で十分だ。

最新技術が好き

スマホキーやOTAアップデートなど、従来の軽自動車にはない魅力がある。

維持費を抑えたい

長く乗るほどEVのメリットを実感しやすい。

N-BOX カスタム ターボがおすすめな人

一方、N-BOX カスタム ターボはこんな人におすすめだ。

充電環境がない

集合住宅や月極駐車場利用者は充電設備を設置しづらい。ガソリンスタンドを利用するだけで全国どこでも走れるN-BOX カスタム ターボが向いている。

長距離移動が多い

旅行や帰省などで長距離移動が多い人にはガソリン車の手軽さがある。

リセールを重視する

N-BOXは軽自動車市場の定番モデルであり、中古車市場でも人気が高い。

実績重視

長年販売され、多くのユーザーに支持されてきた安心感は大きい。

ラッコは王者N-BOXを脅かす存在になりそう

比較をしてきて感じたのは、

  • ラッコは想像以上によくできている

ということだった。

サイズや使い勝手はN-BOXと十分戦えるレベル。

装備ではむしろ上回る部分もある。

さらにEVならではの維持費メリットも期待できる。

もちろん、現時点でN-BOXの牙城を揺るがす存在になるかどうかは分からない。

しかし、少なくとも、「軽EVだから我慢する」というクルマではない。

N-BOXが長年築いてきた軽スーパーハイトワゴンの基準に、BYDはかなり近いところまで迫ってきているというのが実感だ。