痛風の発作が治まると「もう大丈夫」と感じる方も多いのではないでしょうか。しかし痛みが引いても、痛風の原因となる尿酸の結晶は関節や組織に蓄積し続けています。

今回のテーマは「痛風・高尿酸血症を放置した場合の将来リスク」です。

腎臓・心臓への深刻な影響

尿酸値が高い状態が長く続くと、腎臓がじわじわと傷つき、やがて慢性腎臓病へと進行します。悪化すれば腎不全となり、人工透析が必要になることもあります。中路先生によると、血清尿酸値を6.0mg/dL未満に保った人は、それ以上の人と比べて透析が必要になるリスクが22%低かったという日本の研究があるといいます。

また、心臓への影響も見逃せません。尿酸値が上がるほど、心筋梗塞や心不全、死亡のリスクも高まることがわかっており、腎機能が落ちている人ではその傾向がより顕著です。

関節・尿路へのダメージ

痛風発作を5年以上繰り返していると、関節の周りに尿酸の塊(痛風結節)ができ、骨や軟骨が壊れて関節が変形することがあります。また、尿路結石や腎結石も起こりやすくなります。

一方で、尿酸値は低ければ低いほどよいというわけではなく、適切な範囲で維持することが重要です。「痛みが治まっても薬をやめないことが、将来の深刻な合併症を防ぐことにつながる」と中路先生は強調します。

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