プラグインハイブリッド(PHEV)の国産ミドルサイズSUVを探すなら、トヨタ自動車「RAV4 PHEV」と三菱自動車工業「アウトランダーPHEV」で悩むことになるはずだ。近年のSUVデザインがセダンあるいはクーペに近い流麗な曲線へとシフトするなか、両モデルはSUV本来の力強さを異なるアプローチで表現している。今回は2台を「デザイン」で比較してみよう。

  • 「RAV4 PHEV」と「アウトランダーPHEV」

    「RAV4 PHEV」と「アウトランダーPHEV」を徹底比較!

トヨタ「RAV4 PHEV GR SPORT」と三菱「アウトランダーPHEV」の写真を一気に見る

フロントフェイスの違いを徹底比較

RAV4 PHEVの標準的な表情を担う「Z」は、フロントに「SUVハンマーヘッド」と呼ばれるデザインを採用。獲物を狙うサメの頭部がモチーフだ。塊感のある見た目でタフさと知性を表現している。

  • RAV4「Z」(PHEV)

    RAV4「Z」(PHEV)

PHEV専用デザインとして、ピアノブラック仕上げのフロントロアバンパーや、フロントフェイスを引き締めるLEDアクセントランプを標準装備し、先進的かつクリーンな印象を強調している。

一方、走りの愉しさを追求した「GR SPORT」は、そのパフォーマンスを視覚的にも表現する。開口部を大きく広げたグロスブラック仕上げの専用ロアバンパーや、空力性能を高める専用フロントリップスポイラーを装備し、本格的なスポーツSUVとしての精悍さを際立たせている。

  • トヨタ「RAV4 PHEV GR SPORT」

    トヨタ「RAV4 PHEV GR SPORT」

対するアウトランダーPHEVは、商品コンセプトである「威風堂々」を全身で表現する。三菱のアイデンティティである「ダイナミックシールド」(歩行者や車体を守るプロテクション感と、高い動力性能を表現する立体的なフロントデザイン)が目印だ。

  • 三菱自動車「アウトランダー PHEV」

    三菱自動車「アウトランダー PHEV」

グリルから左右フェンダーに伸びる極薄のデイタイムランニングランプ&ターンランプを上部に、ヘッドライトをバンパー左右両端の低い位置に分割して配置することで、驚くほどのワイド感を表現している。

シルエットの違いを徹底比較

車体を横から、そして後ろから眺めた際のデザインも、SUVとしての実用性と美しさを左右する。

RAV4 PHEVのサイドシルエットは、2つの八角形を組み合わせた「クロスオクタゴン」という幾何学的な造形を採用しており、四隅を大きくカットすることで、実際のサイズ以上にコンパクトで軽快に見せる工夫が施されている。リヤビューは、バックドアガラスとテールランプが一体化したようなシームレスなデザインとし、視覚的な低重心とワイド感を演出している。

「GR SPORT」ではさらに、コンピューター解析と風洞試験(人工的に風を起こして空気の流れを検証するテスト)を重ねて開発された、ピアノブラックの「専用リヤスポイラーウイング」と「専用リヤサイドスポイラー」を装着。これにより、高速走行時に車体を下向きに押し付ける「ダウンフォース」を効果的に発生させ、走りの安定性を物理的に高める機能美を実現している。

  • トヨタ「RAV4 PHEV GR SPORT」

    トヨタ「RAV4 PHEV GR SPORT」

対するアウトランダーPHEVは、サイドに走る深い「キャラクターライン」(彫刻的な折れ線デザイン)と筋肉質なフェンダーフレア(タイヤ周りの力強い張り出し)によって、タフで重厚なプロポーションを構築。さらに、ルーフが宙に浮いているように見せる「フローティングルーフ」効果や、後ろに流れるDピラーによって、大柄なボディに軽快さを加えている。

  • 三菱「アウトランダー PHEV」

    三菱「アウトランダー PHEV」

リヤは、往年の名車「パジェロ」が背負っていたスペアタイヤをモチーフにした六角形のプレスライン「ヘキサガード・ホライズン」を採用し、オフローダーの血統を表現。テールランプには水平基調の「Tシェイプ・テールランプ」を採用し、マイナーチェンジでランプ類をフルLED化するとともにスモーク化(暗色のレンズ加工)することで、よりモダンで洗練された後ろ姿に磨き上げている。