日産自動車の新型「エルグランド」がついに登場する。発売は2026年夏ごろの予定。今ごろは各メディアにプロトタイプの試乗記が上がっているはずだ。新型エルグランド発売直前の今、あえてライバル「アルファード」との因縁を簡単に振り返っておこう。
日産・新型エルグランドの写真を一気に見る
エルグランドの歩み
エルグランドといえば、「日本の高級ミニバンの先駆け」となったクルマといっていいだろう。
1997年に登場した初代は、広く豪華な室内と抜群の走行性能を兼ね備えた仕上がりで、商用車をベースにしていたそれまでのワゴン車では表現できなかったレベルの、いわゆる「プレミアムミニバン」というジャンルを打ち立てた最初のクルマだったのだ。
豪華なキャプテンシートや贅沢なVIPグレードなど、「ファーストクラス」並みの仕様が自慢だった初代エルグランドが搭載していた3.5L V型6気筒ガソリンエンジン(VQ35型)は、日本最強のミニバンとして君臨した同モデルを象徴するパワートレインだ。2002年の2代目、2010年の3代目も、やはり3.5LのV6を採用していた。
足かけ14年という超ロングセラーになった3代目は、全高の低い低床プラットフォームを採用したことによる、カーブでもふらつかない安定した走りが特徴だった。
高級ミニバン市場を開拓していくエルグランドの姿を、黙って見ていなかったのがライバルのトヨタ自動車だ。エルグランドを徹底的に研究し、2002年には高級ミニバン「アルファード」を発売して宣戦布告。ハイブリッドモデルを追加するとともに、2008年の2代目では兄弟車の「ヴェルファイア」も含めたいわゆる「アル/ヴェル」で一気に市場を拡大した。2015年の3代目、2023年の4代目では、高級ミニバン=アルファード一強という圧倒的な地位を確立するに至っている。
そんな状況の中、2025年10月のジャパンモビリティショーでやっと姿を現したのが、日産の最新技術である「e-POWER」や「e-4ORCE」を搭載した新型「エルグランド」だ。当時はコンセプトモデルの状態だったが、2026年夏の発売を前に先ごろ、プロトタイプに試乗する機会を得た。
日産の専用テストコースである「グランドライブ」(神奈川県横須賀市)で乗った新型エルグランドの乗り味は、別稿でお伝えした通り「極上」といえるレベル。アル/ヴェルの牙城を崩す実力は十分に備えていると感じた次第だ。






