日産自動車が本社を構える神奈川県で行われる旧車イベントでは、「フェアレディZ」の姿を特によく見かける気がする。それは「第3回旧車フェスタ in Yokosuka」も然りだ。その中の1台をよく見てみると、何やら違和感が。このフェアレディZ、もしかして4人乗り?
「第3回旧車フェスタ in Yokosuka」に集結した名車、旧車を一気に見る
日産「フェアレディZ 2by2」ってどんなクルマ?
通好みなオープンスポーツカー「ダットサン・フェアレディ」の後継モデルながら、居住性を高めるなどGTカーの要素を取り入れて1969年に登場した初代「フェアレディZ」(S30型)。より低く、長く、ワイドなスタイリングは見る者を惹きつけ、瞬く間に多くの熱烈なファンを獲得していった。
その人気は日本にとどまらず、1978年のモデルチェンジまでの8年間で世界累計販売台数は52万台以上を記録。世界の自動車史上で最も売れたスポーツカーのひとつとして知られている。
そんなS30型に、4人乗りの2/2シリーズが加わったのは1974年のこと。当時の2シーターモデルの全長を310mm延長して実質4人乗りとすることで、実用性を高めたモデルだ。
日本の小型車への関心が高まっていた当時のアメリカ市場を意識して、日産が満を持して設定した2/2シリーズだったが、オリジナルのフォルムが崩れるためか、当時の日本のZファンへの受けはイマイチだった。
奥さんの理解もあって実現した初代Zとの再会
そんな日産「フェアレディZ 2by2」と出会った経緯は? オーナーのさいとうさんに話を聞いた。
――最初にこちらの車両を購入した年と購入金額を教えてください。
さいとうさん:購入したのは2年前で、だいたい450万円でした。
――購入を決めた理由は?
さいとうさん:昔、2シーターの「サンマル」(S30型、初代フェアレディZのこと)を定番の「ソレ・タコ・デュアル」(ソレックスキャブレター、タコ足、デュアルマフラーのカスタム3点セット)で乗っていましたが、結婚するタイミングで手放しちゃったんですよね。それから子どもも大きくなって、独立も見えてきた時に、お世話になっている日産プリンスの藤沢店で歴代スカイラインのイベントが開催されました。その時に、やっぱり昔のZっていいよなと思っちゃって(笑)。
実を言うと、新型を買おうと思って見積もりも取っていたんですが、旧型Zも見て回ったら、たまたまこの個体が見つかりました。2/2なら乗り出しを含めて新型モデルとそんなに変わんない値段だったので、カミさんに旧型の方でもいいか聞いてみたんです。そしたら、昔乗っていたのを知っていることもあって、エアコンをつけるという条件で許可してくれました。
――理解のある奥さまですね。再び「フェアレディZ」のハンドルを握っているわけですが、改めて、どんなところに魅力を感じますか?
さいとうさん:まずは運転席に座った時の風景ですよね。それがすごく懐かしいのと、あとはエンジン音です。当時はL28(型エンジン)のソレ・タコ・デュアルでしたが、エンジンの基本の音って変わらないじゃないですか。そういう意味で、やっぱりこれだよって感じですね。
――発売から50年以上経つモデルですが、交換パーツの供給を含め、メンテナンス面はどうですか?
さいとうさん:「サンマルと捉えると結構パーツ出るよね」と言われますが、実はそれって前期型です。確かに初代Zの前期型のパーツは出るんですよ。でも、2/2は1974年式なので、分類的には中期型と呼ばれるモデルです。ここがやっかいで、中期型となった瞬間にパタッとパーツが出なくなりますね。
――気に入っているポイントはどこですか?
さいとうさん:やっぱりメーター周りの雰囲気が一番ですね。それと、好みは分かれますが、個人的にはこの分割テールが好きで、以前に乗っていたZも1975年式の分割テールタイプでした。あとは、純正のホイールキャップが残っているのって結構レアなんです。だから、所属しているクラブの会長からも「絶対に落とすなよ」と言われています(笑)。
――今後、日産「フェアレディZ 2by2」とどんなカーライフを過ごしていきたいですか?
さいとうさん:私ももう57歳なので、命とお金のどっちが先に尽きるかという話になると思います。でも、カミさんからも頑張って働けと言われていますので、できる限り乗り続けていきたいです。




















