フェラーリの「デイトナ」こと「365GTB/4」は、見た目も性能も開発にまつわるストーリーも全てが魅力的。クルマ好きなら一度は乗ってみたいはずだが、買うならいくらくらいなのだろうか。「オートモビルカウンシル2026」で確認してきた。
「オートモビルカウンシル2026」に集結した名車、旧車の写真を一気に見る
なぜデイトナと呼ばれる?
「オートモビルカウンシル2026」の主催者展示でピニンファリーナが手掛けた3台のフェラーリを鑑賞した後、実際に販売中のモデルはないかと会場を探索していると、見つけたのが「コレツィオーネ」(東京都世田谷区)ブースの「365GTB/4」、あの“デイトナ”だ。
1968年に登場した365GTB/4は、ライバルのランボルギーニが12気筒エンジンをミッドに横置き搭載した革新的スーパーカー「ミウラ」を登場させたことへのエンツォ・フェラーリの回答として、あえてフロントエンジン・リアドライブという伝統的レイアウトで応えたモデルだった。
“デイトナ”の名は正式名称ではなく、1967年の「デイトナ24時間レース」でフェラーリ(プロトタイプレーシングカーの330P4)がフォードを破り、1-2-3フィニッシュを果たして表彰台を独占したことから、熱狂したファンやメディアが翌年の新型モデルにつけた愛称。今やこれが神格化され、ほぼ正式名称として通用するまでなっている。
フロントに搭載する1気筒あたり365ccの4.4L 60度V型12気筒DOHCエンジンは352hpを発生。トランスアクスル方式の5速MTを介し、美しいボディを当時の市販車で最高速度となる280km/hまで引っ張った。ミウラの最高速を凌駕する性能を実現して、フェラーリの面目を保った格好だ。
ピニンファリーナによる長く鋭いノーズの独特のデザインは非常に魅力的だ。前期型はそこにアクリル(プレキシガラス)で覆われた固定式丸型4灯ライトを搭載。後期型でリトラクタブルヘッドライトに換装したのは、高さ制限がある米国の安全基準に対応したためだ。
デイトナの生産終了後、フェラーリのフラッグシップはミッドシップの「512BB」へと移行。伝統のV12FRモデルとの再会は、1996年の「550マラネロ」登場まで約23年も待つことになる。
写真の個体は希少な英国仕様の右ハンドル車。コレツィオーネの成瀬健吾代表によると、「英国から日本へと“渡来”してきた後期型で、シルバーのボディや水色に近い薄いブルーのレザー内装は、ほぼオリジナル状態を保っている」とのこと。価格は1億2,000万円だという。

















