「330GTC」はフェラーリの“いいとこ取り”をしたようなクルマだといえる。「オートモビルカウンシル2026」で実車を見ながら、同モデルの魅力を堪能してきた。
「オートモビルカウンシル2026」に集結した名車、旧車の写真を一気に見る
乗り心地も抜群なフェラーリ
「330GTC」は1966年の「ジュネーブモータショー」でデビューした優雅な2シーター・グランドツーリングマシン(GT)。なんといっても、このクルマの魅力は当時のフェラーリ車が持っていたそれぞれの特徴の“いいとこ取り”をしているところだろう。
何が“いいとこ取り”かというと、まずはそのデザイン。フロントマスクは当時の王族や政治家、大富豪向けにわずか36台だけ製造された超豪華フラッグシップモデル「500スーパーファスト」を彷彿させるなだらかに傾斜したロングノーズを備えており、一方のリア周りはオープンモデル「275GTS」のエレガントな造形を再現している。
シャシーは名車の誉が高い「275GTB」がベース。ショートホイールベースでハンドリング性能に優れる。
フロントに搭載する排気量3,967ccの60度V型12気筒SOHCエンジン(1気筒の排気量は330cc)は「330GT 2+2」から継承。300PSの出力とともに、低速から強大なトルクを発生した。GTモデルらしく扱いやすいクルマでありながら、最高速度240km/hの高速性能を実現していた。
エンジンをフロントに、5速のギアボックスをリアに搭載するトランスアクスル方式を採用し、前後重量バランスを最適化。4輪独立懸架のサスペンションを装着することで、スポーツカーらしからぬ上質な乗り心地と安定性を備えていたという。キャビンに外部騒音が侵入しないような静音設計もなされていたそうだ。洗練されたデイリーユースができるモデルとして、評価が高かった。
この時期のフェラーリは、レース出場車両の主役が市販モデルベースからプロトタイプへと移行していたため、ロードモデルとしては、この330GTCのようなスタイルとすることに注力できたのだろう。















