トヨタ自動車の「トヨペット コロナ」は、 日本初の「2ドアハードトップ」をラインアップしたクルマとしても知られる。今となっては貴重な1台だが、その中でも、屋根が革張りの「レザートップ」を採用したコロナはほとんど見かけることがない。先日の「横浜ヒストリックカーデイ」(YHCD)で実車に出会うことができたので、オーナーさんに話を聞いてみた。
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レザートップは超レア!
「トヨペット コロナ」(コロナ)はトヨタが1957年から2001年までの44年間にわたって製造を続けたセダンだ。1964年に発売となった3代目トヨペット コロナは発売から4カ月でベストセラーとなり、1965年には日本初の2ドアハードトップが登場した。
コロナという車名は「真赤に燃える太陽、そのまわりの淡い真珠色の光。太陽の冠。」という意味で、明るく親しみの持てるファミリーカーになってほしいという願いを込めたそうだ。
最大の特徴は金属や樹脂などで作られた固定式の屋根「ハードトップ」にあるが、その中でも人工皮革を用いた「レザートップ」は非常に貴重だ。
ハードトップの頑丈さを確保しつつ、ソフトトップのような雰囲気を楽しみたいというユーザーからの要望を受けて登場したのがレザートップだ。ただ、通常のハードトップよりも高価だったため、選ぶ人は少なかったと思われる。
免許取得の年に生まれたクルマに乗る
このクルマのオーナーであるニシキオリさんに、入手した経緯やクルマに対する思いなどを伺った。
「私が初めて免許をとった年が、このクルマの製造年と同じ昭和42年(1967年)でした。当時は金銭的にもコロナを買うことは難しい状況だったのですが、ネットでいろいろと調べていたところ、5年前に程度のよさそうなこの個体が山形にあるということを知り、54年ぶりに購入が実現しました」
山形では店舗に置かれたままの状態で、エンジンルームは真っ黒。薬品を使うなどして清掃し、約2年をかけて、可能な限り元の状態に復元したという。
外観の塗装は剥離しておらず、一部さびていた部分はタッチアップ処理を行う程度で、かなり状態は良好だったそうだ。車検に適合させるため、ライト関係とタイヤは新品に交換しているが、それ以外はほとんど当時のままで乗っている。
レザートップも目立つ劣化がなく良好な状態。実際に触らせてもらったが、金属のハードトップにはない柔らかな質感だった。ただ、雨の日には乗らないように気を配っているそうだ。
お気に入りは三角窓?!
ニシキオリさんは普段、BMW「M3」にも乗っているそうだが、それと比べてもコロナは乗り心地が柔らかく、上質なドライビングフィールを得られるという。同氏はタイヤの扁平率が要因ではないかと分析していた。
メンテナンスについては、入手困難な部品は少なく、比較的容易であるとのこと。現時点では、ほぼすべて純正部品で対応しているそうだ。
長距離走行も問題ないと語るニシキオリさんだが、「普段は町内を周回する程度にとどめています。長距離を運転するときは、別のクルマですね」という言葉からは、丁寧に扱っている様子が伺えた。
特にお気に入りの部分を聞くと「レザートップでしか出せない、特徴的なシルエットはもちろんですが、三角窓による通風設計がすばらしいと感じています。エアコンは付いていませんが、三角窓を開ければ車内に一気に涼しい風が入り込んで、とても快適です」とのこと。懐かしいだけでなく、実用面でも三角窓はかなり役立っているらしい。
「四角いメーターやフロアシフト、ブラックのシートなど、アメ車の影響を強く受けたデザインですが、そこを日本車らしくデザインに落とし込んでいるのが秀逸だと感じます。事故歴もなく、大きな部品交換は一切行っていません」というニシキオリさん。「走行距離は10万キロを超えていますが、トラブルがかなり少ないというのは、当時のエンジニアリングの賜物だと思います」と絶賛していた。
クラシックカーに乗り続けるということは、いつまでもモノを大事にする姿勢を体現する行為であると同時に、クラシックカーの持つ文化的価値を後世に残していく営みでもある。少しでも多くの若い世代にクラシックカーの魅力が広まって欲しいので、ニシキオリさんには貴重なコロナにいつまでも乗り続けてほしい。




































