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アストンマーティンの「S」って何? ヴァンテージとDBXの新モデルを実車確認

MAR. 06, 2026 11:30
Text : 原アキラ
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高級スポーツカーを手掛ける英国のアストンマーティンから、車名に「S」の付く2つの新モデルが登場した。Sって何の頭文字? Sの付くクルマの特徴は? 「ヴァンテージS」と「DBX S」の実車を確認してきた。

  • アストンマーティン「ヴァンテージS」

    アストンマーティンの特別なモデル「S」が日本上陸

過去に取り上げたアストンマーティンの写真ギャラリーはこちら

Sは何の頭文字?

英国の高級スポーツカーメーカー、アストンマーティンは2月26日、純粋な走りを追求したスポーツモデルのさらなる高性能版「ヴァンテージS」とスーパーSUVのトップモデル「DBX S」を東京・青山のブランドセンターで日本初披露した。

この日のために英国のゲイドンから来日したアストンマーティンラゴンダのプロダクトマネジメント責任者、ニール・ヒューズ氏によると、「S」は「スペシャル」の頭文字。そのルーツは1953年の「DB3 S」まで遡るという。

  • アストンマーティンラゴンダのニール・ヒューズ氏

    アストンマーティンラゴンダのプロダクトマネジメント責任者、ニール・ヒューズ氏

  • アストンマーティン「S」の歴史

    アストンマーティン「S」の歴史

それまでのDB3のホイールベースを短縮し、軽量化したDB3 Sは、レースで活躍してアストンマーティンの黄金時代を築いた伝説のモデル。同モデルの登場以来、特別ハイパフォーマンス仕様バージョンを示す「S」を冠したモデルは70年以上、各世代にわたって受け継がれ、同社の高走行性能モデルの代名詞になっているそうだ。

「ヴァンテージS」の特徴は?

「ヴァンテージS」は「究極でオールラウンドなスポーツカーで、ベースカーとは大胆に差別化されたデザインと向上した走行性能、アジリティを特徴とし、さらに乗り味のバランスを最適化しています」とニール・ヒューズ氏。ボディサイズは全長4,495mm、全幅2,045mm、全高1,275mm、ホイールベースは2,705mm、車重は1,745kgだ。

  • アストンマーティン「ヴァンテージS」

筋肉質で存在感のあるボディには、エンジンの熱を効果的に逃すとともに空気の流れを最適化するボンネットブレードやフロントエッジのリバリー、ダウンフォースを44kg増やすことに成功したリアリップスポイラーをテールゲートに追加。ボディの低いところに配される赤いピンストライプが「S」モデルの証だ。

  • アストンマーティン「ヴァンテージS」

    ボンネットブレード

  • アストンマーティン「ヴァンテージS」

    フロントエッジのリバリー

  • アストンマーティン「ヴァンテージS」

    リアリップスポイラー

  • アストンマーティン「ヴァンテージS」

    赤いピンストライプが「S」モデルの証

フロントのウイングスバッジやサイドのSバッジは、英国バーミンガムの宝石街にある「ヴォートン」社がガラスエナメル焼き付けで製造。こちらもSモデルのクラフトマンシップを証明する意匠だ。

  • アストンマーティン「ヴァンテージS」

インテリアはレザー&アルカンターラかセミアニリンフルレザートリムのどちらかが選べる。シートには新たなキルトレザーパターンにレッドのパイピングを施した。刺繍のSロゴは16mの糸で2,500回刺して製造するという。

  • アストンマーティン「ヴァンテージS」
  • アストンマーティン「ヴァンテージS」

パワートレインはフロントミッドに搭載する4.0LのV型8気筒ツインターボエンジン。アクセルレスポンスとエンジンチューニングを再キャリブレーションしたことにより、最高出力はベースモデルから15PSアップの680PSに向上している。最大トルクは800Nmでベースモデルと同じだ。

  • アストンマーティン「ヴァンテージS」

シャシーはサブフレームのラバーマウントを削除したことで横方向の剛性を30%アップさせて一体感を強化するとともに、F1セーフティカーから直接流用したダンパーやキャンバー・キャスター角などで足回りをセットアップしたという。

パフォーマンスは0-100km/h加速3.4秒、0-200km/h加速10.1秒でともに0.1秒の短縮に成功。最高速は325km/hを公称する。

ちなみに、展示車のボディカラーはグレーでもシルバーでもない「アルミナイトシルバー」と呼ばれる色。『007/ゴールドフィンガー』の「DB5」でもお馴染みのアストンマーティンのアイコン的カラーだという。

「DBX S」の特徴は?

アストンマーティンが展開する高性能SUVファミリーのフラッグシップとなるのが「DBX S」だ。

  • アストンマーティン「DBX S」

大きな特徴は軽量化で、DBSから着想を得た2万5,000多面カットのハニカムグリルの素材を変更したことで3kg、23インチ鍛造マグネシウムホイールを採用したことで19kg、そのほかカーボンファイバー製ルーフ18kgやリアディフューザー7kgなどボディ各所で重量を削減している。トータルで47kgの軽量化を達成するとともに、ボディセンターに重心を集中させたことで走行時の応答性も改善できたという。

  • アストンマーティン「DBX S」

    ハニカムグリルの素材を変更したことで3kg削減

  • アストンマーティン「DBX S」

    カーボンファイバー製ルーフで18kg削減

ボデイは新形状のサイドシルやオーバル型デザインを斜めに配置した縦型4本出しのテールパイプが目を引く。

  • アストンマーティン「DBX S」

    新形状のサイドシル

  • アストンマーティン「DBX S」

    縦型4本出しのテールパイプ

搭載する4.0L V8ツインターボエンジンは、超高性能モデル「Valhalla」由来のターボチャージャーに換装したことで「DBX707」から20PSの出力向上を達成。727PSのハイパワーを発揮する。0-100km/h加速3.3秒、最高速度310km/hは707と変わらないものの、0-200km/h加速は0.3秒、100-250km/h加速は1秒短縮した。

  • アストンマーティン「DBX S」

ニール・ヒューズ氏によると、アストンマーティンの走りは「交通量が少なく景色が美しいスコットランドのハイランドでのドライブを推奨するけれども、この日本にもクラフトマンシップや精密さ、パフォーマンスを重視する文化があって、アストンマーティンとの高い親和性があり、タイトでテクニカルな道路も多いので、非常に楽しいクルマになるはずです」とのこと。価格はヴァンテージSが2,760万円、DBX Sが3,590万円となっている。

【フォトギャラリー】ヴァンテージS

【フォトギャラリー】DBX S


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