最新のテスラ「モデルY」と2025年10月に発売になったばかりの日産自動車「リーフ」に立て続けに乗る機会を得た。どちらも完成度の高い電気自動車(EV)なのだが、買うならどちらにするかという観点で2台を比較してみたい。
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視界が広々しているのはモデルY
この2モデル、サイズこそ違うが、どちらもクロスオーバーSUVのEVであるという点では共通している。
まずはサイズや車両重量などを比較してみよう。
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リーフのボディサイズは全長4,360mm、全幅1,810mm、全高1,565mm(プロパイロット2.0搭載車)、ホイールベースは2,690mm、車重は1,920kg(B7 G)、最小回転半径は5.3m
リーフはフルモデルチェンジでハッチバックからクロスオーバーSUVへとデザインが変わった。全体的にモデルYの方がひと回り以上は大きいが、見た目はほぼ同じという印象だ。ただ、運転席に座ると、モデルYの方が視界が広く、数字通り大きなクルマであるということを実感できた。
日本の道路事情を考えると、リーフの方が取り回しが良さそうだが、モデルYの広々とした視界と居住性も魅力的だ。自宅の車庫や頻繁に利用する道路、よく行く店舗の駐車場などを考慮して選択することをおすすめする。
加速性能と乗り心地は全く違う
乗り心地については、乗り比べると違いが明白だった。
リーフは最高出力218PS、最大トルク355Nm、一充電走行距離702km(試乗車はB7 Gグレードで685km)。急速充電器を使えば、約30~40分でバッテリー残量を10%から80%まで戻すことが可能だ。
対するモデルYは、ロングレンジAWDで最高出力514PS、最大トルク590Nm。一充電走行距離はロングレンジAWDで682km、RWDで547kmとなる。高出力の急速充電器「スーパーチャージャー」を使えば、15分で走行距離275km相当の充電が可能だという。
最高出力だけで比較すると、モデルYはリーフの2倍以上ある。一充電走行距離は共に600km以上で互角だ。
2モデルの大きな違いは乗り心地だ。最大の相違点と言ってもいい。
モデルYは非常に硬くスポーティーな乗り心地。高性能なパワートレインの瞬発力を支えるため、足回りを硬くしてボディをしっかりと支える設計になっている。柔らかい足回りだと、勢いよく加速したら前輪が浮いてしまいかねない。
対してリーフの乗り心地は、柔らかくしなやかだ。開発担当者によると、カラダがシートに押し付けられるような強力な加速力を実現することも技術的には可能だそうだが、そうすると足回りを硬くしなければならない。リーフはあえて柔らかい乗り心地にして、誰が乗っても心地よいと感じる設計にしているそうだ。この点は、実際に乗ってみないと気づかない部分だ。
幼い子供や年配者を乗せる機会があるなら、乗り心地としてはリーフが適している。一方で、高速道路やワインディングをスポーティーに走りたいならモデルYがいいだろう。とはいえ、どちらを選んでも、ガソリン車では味わえない、EVらしく滑らかな走りを楽しめるのは間違いない。
安全性能は両車とも互角?
装備面や居住性についても比較しておこう。まずは安全性能についてだ。
リーフはメーカーオプションで「プロパイロット2.0」が選択可能。前方の標識読み取りやマップ情報から制限速度を認識し、周囲の環境を即座に読み取って安全運転をサポートする機能は、さすがというべき安心感がある。
モデルYも負けておらず、オートパイロット機能や死角表示機能、自動緊急ブレーキを備えている。特に、ハンドルのボタンひとつでオートパイロットを簡単に起動できる手軽さが印象的だった。
いずれのクルマにも自動運転を見据えた最新機能が盛り込まれており、安心してドライブを楽しむことができる。
居住性については2モデルとも拮抗しているが、居住スペースやラゲッジスペースの広さを重視するならモデルYだ。
interiorの雰囲気としては、モデルYはタッチスクリーンとハンドル以外にボタンやスイッチがほぼなく、ミニマムな作りで先進的ながら素っ気ない。リーフは従来的な内装で新鮮味は感じないが親しみやすい。
モデルYの特徴として、タッチスクリーンでゲームができたり、車内の様子をプリクラのように撮影できたりするエンタメ要素が満載な点はリーフと全く異なる部分だ。
リーフなら200万円台で買える?
最後に、クルマの購入を検討するうえで欠かせない価格についても比べておこう。リーフは438.9万円~651.31万円、モデルYはRWDが558.7万円、AWDが647.6万円となっている。
国と地方自治体の補助金を活用すれば、どちらのクルマも、最上級グレードが400万円台で買えてしまう。リーフなら、最も安いモデルが200万円台前半で購入できる可能性すらある。ただし、補助金は減額や打ち切りの可能性があるため、購入時期は慎重に検討する必要がある。
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モデルYはタッチスクリーンが大きく非常に見やすい。今後、日本に入ってくるモデルは、画面がさらに大きくなっているというから、改良のスピードがかなり早い。センターコンソールにはスマホのワイヤレス充電スペース2つにドリンクホルダー2つ、深めのボックス収納を備える。このあたりの使い勝手はモデルYのほうが上だと感じた
極めて個人的な意見だが、もし私がEVを初めて買うなら、400万円台で購入できて、クロスオーバーSUVでありながらスポーツカー並みの加速性能を持つモデルYを選ぶ可能性が高そうだ。ただし、豊富なグレードから選択できて200万円台から狙えるリーフにも、EVにおける15年以上の実績と国産の安心感という独自の価値がある。
結論としては、どちらも思った以上に魅力的なクルマだった。最終的には、よりワクワク・ドキドキする方を選ぶことになりそうだ。



















