日産自動車が先ごろ発売した軽自動車「ルークス」の受注台数が2.2万台を突破した。過去のルークスよりも「ボリュームが一段階、上がっている」という好調なスタートダッシュだが、その要因は独自のマーケティング戦略にあった?
ハイウェイスターが約8割!
2009年12月に初代モデルが登場したルークスは今回の新型で4世代目。「かどまる四角」をモチーフとしたポップなデザインが特徴だ。これまでのルークスとは、イメージが変わっている。
インテリアは「リビングルームのような心地よい空間」を目指した。日産の軽自動車で初搭載となる「インテリジェント アラウンドビューモニター」(移動物検知、3Dビュー機能付き)をはじめとする多くの先進運転支援技術を搭載しているところもセールスポイントだ。
日産が新型ルークスを発表したのは2025年9月19日。その1カ月後には受注台数1.1万台突破との発表があり、11月30日の時点で受注台数が2.2万台を突破した。グレードの内訳は以下の通り。
- 「S」(167.2万円~):1%
- 「X」(173.91万円~):20%
- 「ハイウェイスターX」(191.95万円~):28%
- 「ハイウェイスターX プロパイロットエディション」(210.54万円~):19%
- 「ハイウェイスターGターボ」(215.93万円~):8%
- 「ハイウェイスターGターボ プロパイロットエディション」(224.95万円~):25%
上級グレードの「ハイウェイスター」が全体の約8割という売れ行きを示している。自然吸気エンジンとターボエンジンの比率は7:3といったところだ。
ボディカラーは白が人気だ。内訳は以下の通り。
ホワイトパール:32%
ブラック:11%
シナモンラテ:9%
ソルベブルー:8%
チタニウムグレー:6%
ホワイトパール/フローズンバニラパール プレミアム2トーン:4%
その他:30%
購入者の年齢層では50代が多いが、まんべんなく選ばれているという印象を受ける。
30代以下:15%
40代:15%
50代:27%
60代:24%
70代以上:19%
マーケティング戦略が奏功?
マーケティング担当に聞くと、今回の新型は過去のルークスに比べ、出だしの販売台数の「ボリュームが一段階、上がっている」とのこと。スタートダッシュは好調な様子だ。
新型ルークスが属する軽自動車の「スーパーハイトワゴン」市場は群雄割拠の状態。ホンダ「N-BOX」、スズキ「スペーシア」、ダイハツ工業「タント」が強くて、ルークスは4番手のポジションに甘んじてきたという経緯がある。
そんな状況の中、新型ルークスのマーケティングで日産は、既存の競合車とは一味違う打ち出し方をしている。「家族みんなでお出かけしましょう」というテイストの広告が多いスーパーハイトワゴン業界にあって、新型ルークスのCMは基本的に、俳優の仲里依紗さん1人しか出演者が出てこないのだ。
スーパーハイトワゴンである以上、小さな子供のいる家族が3~4人で出かけるのに最適なクルマ作りをしていることは、ある意味で当たり前の話。そこはホンダ、スズキ、ダイハツも含めメーカー各社が切磋琢磨してきた部分であり、できて当然の領域でもある。その成熟した領域で完成度をいくらアピールしても、先行する競合に対して違いを打ち出せないし、彼らに追いつき、追い越すことはなかなか難しい。そこで日産は、「まずは、運転席に乗る人に幸せになってほしい」(マーケ担当)というメッセージを発信することにしたそうだ。
仲さんの「見えルークス」ポーズのポップさも相まって、他社の競合モデルとは違った個性派としての打ち出しが成功しているように見える新型ルークス。このあたりの戦略も、好調な受注につながっているのかもしれない。





































