スバルのSUV「クロストレック」に500台限定の特別仕様「ウィルダネス エディション」が登場する。米国で人気の「WILDERNESS」(ウィルダネス)がついに日本上陸とのことだが、ノーマルモデルと何が違うのか。発売に先立ち、「大阪スバル城東店」で公開された実車で確認してきた。
アメリカ生まれのウィルダネスとは?
スバルの「ウィルダネス」シリーズは、2021年3月に先代の「アウトバック」から始まった米国向けの専用モデルだ。「荒野」を意味するウィルダネスの名の通り、ベースモデルにアドベンチャー&ラギッド感のあるパーツを搭載し、SUVらしさをより強調したスタイルに仕上がっている。米国では「フォレスター」や「クロストレック」にも展開しており、日本国内でも「欲しい!」というファンの声が増加中。好調なSUV市場にあって、さらにクロストレックの存在感を高めるべく、初の日本仕様が登場したというわけだ。
撮影が許可されたのは、「サンドデューン・パール」に塗られた「クロストレック ウィルダネス エディション」。2.0L水平対向+マイルドハイブリッドAWDのクロストレック(ルーフレール仕様)をベースに、純正用品のブラックフロントグリル、フードデカール、フロントノーズヘッドとリアランプ周りのガーニッシュ、17インチマットブラックのアルミホイール、さらにウィルダネス専用用品である「Deco-Boco Black」塗装のカーゴステップパネルとドアミラーカバー、ドアアンダーガーニッシュ、ブラックのマッドフラップ、「アナダイズドイエロー」のホイールデカール、「TOYO OPEN CUNTRY A/T Ⅲ」タイヤを採用している。
極め付けは、リアハッチ右下に装着する「SUBARU WILDERNESS」のオーナメントだろう。文字とフチ取りがアナダイズドイエローのこのオーナメントは、コアなスバルファンには手に入れたいパーツのトップに位置するといわれるほど魅力的なものだという。「これだけのために、高いお金を払う方もいらっしゃる」というのがスバル広報のコメント。描かれる山々は、スバルのお膝元の上毛三山なのかロッキー山脈なのかはわからないけれど、間違いなく目立つ。
ちなみに、傷がつきやすい場所にあるパーツに施された「Deco-Boco Black」塗装は、特殊塗料と塗布作業によって塗装面がボコボコ、ザラザラした仕上げになっていて、傷がついても目立ちにくい。見栄え自体も独特な存在感を放っていて、スペシャルな商品性のひとつとなっている。
「OPEN CUNTRY A/T Ⅲ」タイヤはトーヨータイヤ製。オンロードもオフロードも、さまざまな地形と気象条件を走破できる本格オールテレインタイヤだ。トレッド面の大きなブロックとタイヤサイドのホワイトレタリングが走破性の高さを主張している。
一方で、米国仕様では実施されている「最低地上高のアップ」までは踏み込まれていない点には注意が必要だ。日本仕様の最低地上高はノーマルモデルと変わらない。
これらパーツの合計は40.5万円となり、価格は「Touring」ベースだと363万円+工賃、「Limited」ベースだと367万円+工賃(いずれも税抜き)。申し込み開始は10月30日からで、2026年3月から生産を開始するという。
ちなみに、ウィルダネスが公開された大阪スバル城東店は、東のスバル本社に対して、西の近畿地区のスバルブランド情報発信基地として誕生したばかりの新店舗。当日はこのほか、イエローアクセントで仕立てた特別仕様のリミテッドスタイルエディションや新色サンドデューン・パールのクロストレック各車、特別仕様のST-Hスタイルや新色シトロンイエロー・パールのインプレッサ各車が展示されていた。

























