スバルの人気SUV「フォレスター」に新たなタイプが登場するかもしれない。「ジャパンモビリティショー2025」(JMS2025、会場:東京ビッグサイト、一般公開日:10月31日~11月9日)に登場する「ウィルダネス」というクルマだ。どんな1台なのか、事前にチェックしてきた。
ウィルダネスって何?
このクルマは「フォレスター」に専用のフロント/リヤバンパーや拡大したホイールアーチクラッディング、 専用LEDフォグランプなどを装備したモデル。フォレスターが持つ「正統派SUVとしての価値」に「タフでラギッドなデザイン、走破性、機能性の強化」といった新たな価値を加え、個性を際立たせたというのがスバルの説明だ。
「ウィルダネス」(Wilderness)というのはスバルが北米で展開しているグレード名で、すでに「アウトバック」「フォレスター」「クロストレック」の3車種に設定しており、特に若年層から好評を得ているという。これを日本に持ってくるかどうかは検討中で、JMS2025来場者の反応も見ながら考えたい、ということらしい。
ウィルダネスはベース車両よりも最低地上高とアプローチアングル/デパーチャーアングルが拡大しており、悪路走破性が向上している。ギア比を変更することで低速トルクも強化しているそうだ。装着するのは悪路に強いオールテレーン(AT)タイヤ。積載するスペアタイヤもATだという。
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米国の「フォレスター ウィルダネス」は最低地上高が標準仕様の220mmに対して235mmに拡大。アプローチアングルは標準の19度が23.5度、デパーチャーアングルは標準の24.7度が25.5度にそれぞれ拡大している。トーイング容量は標準車が1,500ポンド、ウィルダネスが3,500ポンドだ
マットなスバルも悪くないぞ!
スバリストの皆さんは、「Forester Wilderness prototype」の写真を見て違和感を抱かれたに違いない。というのも、このクルマがマットカラー(つや消しのボディカラー)をまとっているからだ。「あれ? スバルにマットカラーってあったっけ?」と思われた方には、「さすがはスバリスト、慧眼ですね」とお伝えしたい。
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北米にはウィルダネスの専用色として「ガイザーブルー」というボディカラーがある。「Forester Wilderness prototype」のボディカラーはガイザーブルーのマットバージョンという感じだ
JMS出展内容の事前説明会で話を聞いたスバルの技術者によると、同社では現在、マットカラーをラインアップしていない。クリアコート塗装を施さないマットカラーは傷がつきやすいので、悪路をものともせずに走るスバル車のイメージ(と実際の使われ方)に合わず、用意していないのだという。今回のプロトタイプもボディカラーは「ラッピング」らしい。
とはいえ、写真でお分かりの通り、マットなフォレスターも悪くない。JMS2025の会場でスバルの担当者に「マットもいいですね」と熱く伝えれば、「そうですか?」ということで何かが動き出す……こともあるかもしれない。



















