マイナビニュースマイナビ マイナビニュースマイナビ
Index square
( Car )

ハイブリッドはエコ、だけじゃない! ルノーの改良版ルーテシアは電気のホットハッチ?

NOV. 04, 2025 08:00
Text : 藤田真吾
Share

ハイブリッド車といえば燃費のよさが魅力……なのだが、それだけではない。エンジンと電気を組み合わせた走りは、作り手によるのかもしれないが、かなり爽快で楽しいのだ。ルノーの改良版「ルーテシア」に乗って、そんな当たり前なことを再認識した。このクルマ、「ハイブリッドのホットハッチ」といった感じのキャラである。

  • ルノー「ルーテシア」

    ルノー「ルーテシア」のマイナーチェンジモデルに試乗!

デザイン変更でどうなった?

ルノーは小型車「ルーテシア」のマイナーチェンジモデルを10月9日に日本で発売した。グレードは「エスプリ アルピーヌ フルハイブリッド E-TECH」の1種類のみで価格は399万円。マイチェン前にはターボエンジン搭載モデルもラインアップしていたが、これを機に(フル)ハイブリッド1本に絞った格好だ。

念のために付け加えておくと、ルノーはルーテシア(本国フランスでの車名はクリオ)の新型(フルモデルチェンジした6世代目)を発表済みだが、今回の改良版は従来から売られていた5世代目のマイナーチェンジモデルだ。

  • ルノー「ルーテシア」

    ルーテシアのボディサイズは全長4,075mm、全幅1,725mm、全高1,470mm

マイナーチェンジで大きく変わったのはデザインだ。写真で比べると違いがよくわかる。

  • ルノー「ルーテシア」マイチェン前
  • ルノー「ルーテシア」マイチェン前

    ここまでの2枚はマイナーチェンジ前のルーテシア

  • ルノー「ルーテシア」
  • ルノー「ルーテシア」

    ここまでの2枚はマイナーチェンジ後のルーテシア

フロントのデザイン変更によりシャープかつ先進的な雰囲気が増している。

内装ではセンターディスプレイが大型化。ルノー・ジャポンに聞くと、新しくなったシートの完成度にも自信ありげな様子だ。実際に座ってみるとパリッとしていて、必要以上には体が沈み込まず、長く座っても疲れが少なそうな感触だった。

  • ルノー「ルーテシア」マイチェン前

    こちらはマイナーチェンジ前のインパネ

  • ルノー「ルーテシア」マイチェン前

    こちらはマイナーチェンジ前のシート

  • ルノー「ルーテシア」

    こちらはマイナーチェンジ後のインパネ。中央のディスプレイはスマートフォン用ミラーリング機能が付いた9.3インチマルチメディア EASY LINK 縦型タッチスクリーンを新たに採用。ナビが付いていないので、試乗の際は「Android Auto」を使った

  • ルノー「ルーテシア」

    こちらはマイナーチェンジ後のシート。バイオスキン×ファブリックのコンビ素材を採用している。前席はシートヒーター付き

小さくて速くて面白い

パワートレインはルノーがF1で培ったノウハウを活用して独自に開発したハイブリッドシステム「E-TECH」だ。1.6Lの4気筒自然吸気エンジンに、メインモーターの「E-モーター」と「HSG」(ハイボルテージスターター&ジェネレーター)の2つのモーターを組み合わせる。これらをつなぐトランスミッションは電子制御ドッグクラッチマルチモードATだ。

  • ルノー「ルーテシア」

    1.6Lの4気筒自然吸気エンジンを使ったフルハイブリッドシステムを搭載

走り方としては、発進時はエンジンを使用せず、モーターのみで駆動するため出足がいい。中速域ではモーターとエンジンを最適に組み合わせ、素早いレスポンスと息の長い加速を実現。高速域の巡行時には効率の高いエンジンを積極的に使い、追越しなど強く加速する際にはモーターがアシストする。

このシステム、どんな速度域で運転していても動きが俊敏だ。一般道の車線変更は思った通りに決まるし、高速道路で少し踏み込んでみたら、カッコいいエンジン音と共に力強い加速を見せてくれる。ハイブリッド車にしては軽い車両重量1,300kgにシステム最高出力143PS(改良前に比べ3PS増)のパワートレインを搭載していることが、小さくて速くて面白い小型ハッチバック車というキャラを生み出しているらしい。

燃費はWLTCモードで25.4km/Lとのこと。今回、ルノー・ジャポンのある横浜から矢那川ダム(千葉県木更津市)までの約50kmを走ってみた結果、メーターにはこんな数値が表示されていた。

  • ルノー「ルーテシア」

    約50kmを走った後のメーターには4.0L/100kmの表示が

フランス車の特徴なのか、燃費は「100kmを走るのにガソリンを何リッター消費するか」という表示になっているが、その数値が4となっている。4リッターで100kmを走れるとすれば25km/L。看板に偽りなし、という感じだ。ほぼ高速道路を走った結果ではあるものの、燃費がいいのは間違いなさそうである。

本場フランスで買うより割安?

ルーテシアは単一グレードで399万円。国産の小型ハイブリッド車は「よりどりみどり」な日本にあって、ルーテシアの価格はちょっと高いと感じてしまうかもしない。それでも、欧州での売価に比べれば安く感じてもらえるはず、というのがルノー・ジャポンの言い分だ。こちらのスライドをご覧いただきたい。

  • ルノー「ルーテシア」

    日本で買うルノー「ルーテシア」は欧州の価格から見ると割安?

欧州で売っているクリオに為替のかけ算をして、そこに船賃を乗っければ、もっと高くなってもおかしくない、という説明だ。実際、399万円というのは、けっこう利益を削っているのかも? 意志を持って付けた戦略的な価格設定であることが伝わってくる。

ルノーのフルハイブリッド車には小型SUVの「キャプチャー」があり、それより大きなSUVの「アルカナ」もあるので、ファミリー層やたくさん荷物を積みたい人にとって、ルーテシアは最適な選択肢ではないかもしれない。ただ、小さくてよく走る「ホットハッチ」的なクルマが好きで、輸入車の上質さを感じたくて、人とはあまりかぶらない1台を探している人にとってみれば、ルーテシアはバッチリはまる可能性があると思う。

  • ルノー「ルーテシア」
  • ルノー「ルーテシア」
  • ルノー「ルーテシア」
  • ルノー「ルーテシア」
  • ルノー「ルーテシア」
  • ルノー「ルーテシア」
  • ルノー「ルーテシア」
  • ルノー「ルーテシア」
  • ルノー「ルーテシア」
  • ルノー「ルーテシア」
  • ルノー「ルーテシア」
  • ルノー「ルーテシア」
  • ルノー「ルーテシア」
  • ルノー「ルーテシア」
  • ルノー「ルーテシア」
  • ルノー「ルーテシア」

Share

※ 本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

  • Pick Up
    Iapp
    PR
    年金生活、住宅ローンの負担を減らしたい…“家”があなたの老後に恩返し!?
    • PR
      Large
      思い立って2日後に韓国へ、美容施術も1泊2日に詰め込んだ自分メンテ旅
    • PR
      Large
      未経験でも年収1,000万以上! 日本住宅ローンが“おもてなし採用”で求める人材とは?
    • PR
      Index.large
      【PR】黒一色で引き締まる洗練のスタイル - 超軽量ノートPC「FMV Zero」
    Weekly Ranking
    • 1

      Large
      1972年の札幌オリンピックにちなんだ車名を名乗った三菱自動車のクルマとは?
    • 2

      Large
      見どころ多すぎ! 日産「パトロール」の実車に乗り込んでじっくり解説を聞いてきた
    • 3

      Large
      ホンダの新型車「スーパーワン」を詳細チェック! 乗って楽しい小型EVは実現可能?
    • 4

      Large
      レア車だらけ! 高級車ディーラー「コーンズ」主催のオーナーズイベントに潜入
    • 5

      Large
      次のトヨタ「カローラ」は高級化? それとも大衆車? コンセプトカーを確認