ホンダが2025年9月12日に発売した軽乗用BEV(軽自動車の乗用車タイプの電気自動車)の「N-ONE e:」は、どのくらい売れているのか。「ディスプレイなし」のシンプルグレードは何割くらいの売れ行き? 購入者の特徴は? 販売状況についてホンダの国内営業担当に聞いてきた。
購入者の特徴は?
まずは気になる受注状況だが、こちらは「バッテリーの契約内容に触れるような話」になるので、販売台数を明かすことはできない、とのことだった。販売計画台数を公表していないのと理由は同じだ。
N-ONE e:を購入しているのはどんな人なのか。ホンダによると、最も多いのは50代の男性だという。N-ONE e:のターゲットユーザーは確か、40代~50代の女性(+20代女性)だったはずなので詳しく聞いてみると、実はご主人名義で購入して、実際に運転しているのは奥様、または娘さん、もしくは母娘両方ということらしい。つまり、狙っている層にしっかりと売れているようなのだ。
購入者としては、もともと一戸建てに住んでいで、200ボルトのコンセントをすぐに外に出せる人(BEVの充電環境が整えやすい人)や、これまで他社のBEVに乗っていた人などが多い。EV購入のハードルが比較的低い人が、N-ONE e:の航続距離(295km)に目をつけて来店する、というのが典型的なN-ONE e:の販売状況なのだそうだ。
人気のグレードは?
N-ONE e:のグレードは、センターディスプレイレスの室内空間や鉄チンホイールなどシンプルさが自慢の「e: G」(269.94万円)と、9インチホンダコネクトディスプレイ(ナビ連動型)や急速充電(外部給電機能付き)、本革巻きステアリングホイール、切削シルバーのアルミホイールなどの装備を誇る「e: L」(319.88万円)の2種類。現時点では「e: G」が3割、「e: L」が7割という販売状況になっている。
人気のカラーは?
5色展開しているボディカラーの中では、訴求色である新色「チアフルグリーン」、「プラチナホワイトパール」、薄い水色の「フィヨルドミストパール」の3色がそれぞれ25%ずつで、トップ3になっているという。
担当者によると、実は訴求色というのは、ぶっ飛んでいたり、落ち着きすぎていたりなどの理由で、あまり売れないことがままあるそうだが、今回の「チアフルグリーン」は「まさかこんなに出るとは思っていなかった」というほど売れているのだとか。「チアフル」という名の通り、乗る人を元気にしたり、励ましたりというイメージのグリーンなので、開発やデザインの担当者がその色に込めた「思い」が顧客に伝わった結果なのでは、というのが営業担当の受け止めだ。








