寝ても疲れが取れない。その理由は、あなたが「疲れの正体」を知らないからです。例えば脳の疲れ。脳は体が休息している間も、寝ている間も、ずっと働いている――つまり、1秒たりとも休むことがないのです。
「朝からダルい、重い」のループを解消するためには「休息する技術」を身につけることが必要です。
本記事では、『働きすぎで休むのが下手な人のための 休息する技術』(菅原道仁/アスコム)から一部を抜粋してご紹介。今回のテーマは『発酵食品で免疫力アップ! 疲れない体を手に入れる』。
発酵食品で免疫力アップ! 疲れない体を手に入れる
体に疲労が蓄積すると、免疫力が低下します。
そして、免疫力が低下すると、細菌やウイルスなどの病原体、がん細胞などの異物を殺滅してくれる免疫系が正常に機能しなくなり、さらに疲れやすくなるという悪循環をまねきます。
これは裏を返すと、免疫力を高めれば、疲れがたまりにくくなるということです。免疫力アップは、疲労の回復と軽減を同時に実現してくれます。自らそれを実践できるのなら、やらない手はないでしょう。
免疫力を高める方法として、適度な運動、良質な睡眠、ストレスの解消などが挙げられますが、本項では食事に関する情報をお伝えしていきます。
食べることによって免疫力アップが期待できる代表格は、たんぱく質、ビタミン、ミネラル、食物繊維などの栄養素です。これらを多く含む食品を摂取すると、免疫細胞の働きが活性化し、疲れにくい体がつくられていきます。
たんぱく質は良質な筋肉をつくり、ビタミン(B群)はエネルギー代謝をサポートし、ミネラルは丈夫な骨をつくり、食物繊維は腸内環境を改善するので、体にとってはメリットしかないといってもいいでしょう。
これらの栄養素をすべてカバーしているのが、発酵食品です。免疫力を高めるためには、毎日の食事に発酵食品が欠かせません。疲れにくい体をつくってくれるだけでなく、病原体や異物の侵入を防ぎ、病気にもかかりにくくしてくれます。
発酵食品は、朝食の際にとりやすいのではないでしょうか。
和食派の人なら納豆とそれにかける醤油、お味噌汁の味噌、漬物。洋食派の人なら、パンとそれに塗る発酵バター、ヨーグルト、チーズなどが発酵食品に該当します。
「絶対に外せない朝食」と「発酵食品」をセットで考えるのもいいでしょう。
『働きすぎで休むのが下手な人のための 休息する技術』(菅原道仁/アスコム)
本書では、「なぜ人は休息しないといけないのか?」というシンプルな問いから「疲れ」のメカニズムについて説明していきます。現代人特有の疲れの正体をしっかり把握し、「脳の回復習慣7選(エビデンスあり)」「疲れのタイプ診断」「3つのタイプ別回復法」これらを使って「自分に合った回復法を選んで実践できる」のが本書の特徴です。脳のしくみと休息について25年にわたり向き合い、延べ50万人以上の患者を診てきた脳神経外科の医師が、あなたの「疲れの正体」と、それを上手に解消するための方法をまとめました。


