トヨタ自動車が展開する「TOYOTA UPCYCLE プロジェクト」は、レクサスのシートに使用されている高品質な牛革の廃材を用いたプレミアムアップサイクルブランド「Tsugi-Craft(ツギクラフト) by TOYOTA UPCYCLE」を立ち上げた。クルマのシートで作った「ハイブランド」顔負けのバッグとは? 実物を見てきた。
廃棄物にプレミアムを宿す挑戦
トヨタが展開する高級車ブランド「レクサス」では、シート素材として高品質な牛革を使用している。ただ、仕入れた革の全てをシートとして使い切れるわけではない。どうしても「端材」が出てしまう。
本来なら廃棄するしかなかった牛革の端材をアップサイクルし、高級なバッグを作ってしまおうというのが今回のプロジェクトだ。ブランド名「ツギクラフト」の「ツギ」には「継ぐ」「繋ぐ」「次の未来へ」という3つの思いを込めた。
今回展開するバッグには、山形県の工場で生まれたレクサスシート用本革の廃材を活用。日本国内の素材と職人技術によって仕立てたバッグはパッチワークのようなデザインが特徴だ。
ブランド立ち上げの記者発表会に登壇したトヨタアップサイクルプロジェクトオーナーの中村慶至さんによれば、「廃棄物にプレミアムを宿す」のはかなりハードルの高い挑戦だったという。
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記者発表会の様子。登壇者は左からGENERATION TIME代表取締役 エシカルディレクター 坂口真生さん、ConcePione代表取締役 クリエイティブディレクター 一法師拓門さん、トヨタ カラー&感性デザイン部 デザイナー 加藤舞さん、トヨタアップサイクルプロジェクトオーナー 中村慶至さん、トヨタ 新事業企画部 事業開発室長 只熊憲治さん
アップサイクルから生まれた商品には、どうしても「安い」というイメージが付きまとう。本来なら捨ててしまうはずの「ただ(無料)の素材」を使うツギクラフトも、そうした先入観にさらされかねない。そこでトヨタは、デザイナーにConcePione代表取締役でクリエイティブディレクターの一法師拓門さんを起用したり、バッグづくりに職人技を活用したりしたりして、「ハイブランド」としてのツギクラフトをアピールしようとしている。
真夏に屋外駐車のクルマに乗り込んだことのある人ならわかるはずだが、クルマというのは往々にして車内が過酷な状況になるものだ。そんな車内で使うはずだった本革シートの端材は、当然のことながら耐久性が高い。しかも高級車ブランド「レクサス」のシート端材ということになれば、質感も申し分なしだ。
ツギクラフトが国産バッグの新たなハイブランドとして注目を集められるかどうかは、今後のアップサイクルシーンにとっても重要な試金石となりそうだ。















