ホンダが電気自動車(EV)の充電ネットワークサービス「Honda Charge」(ホンダチャージ)を整備する。軽乗用EV「N-ONE e:」の発売に合わせ、9月12日からサービスの提供を開始する予定だ。ホンダが自前でEV充電網を整備する狙いとは?
プラグアンドチャージシステムで手間なく充電
ホンダは新型軽乗用EV「N-ONE e:」の発売に合わせて、ホンダチャージの提供を開始する。
ホンダチャージはEVと充電器の自動認証を行う「プラグアンドチャージシステム」を採用している。車両に充電プラグを差し込むだけで、自動で認証・充電・決済が行われるシステムだ。「CHAdeMO」(日本独特の急速充電の規格)に準拠したものとしては日本初導入となる。専用のスマートフォンアプリで充電器の検索・予約から充電状態の管理、決済まで実行可能とのことなので、EVの充電にまつわる手間や操作が劇的に減りそうだ。
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プラグアンドチャージシステム採用のホンダチャージ対応充電器は、EVに充電プラグを差し込むと自動でユーザーを認証し、充電を開始する。従来の認証用カードやスマートフォンによるユーザー認証、充電開始のボタン操作は不要だ
充電インフラの整備については、ホンダチャージに対応した充電器を全国の「Honda Cars」(ホンダの販売店)や商業施設などを中心に設置していく。規模は2030年までに数千口を目指す。ホンダチャージ対応充電器は現時点で、全国のHonda Carsの52店舗に設置済み。対応車種は今のところ「N-ONE e:」のみとなっている。ホンダチャージのアプリを使えば、プラゴが設置している732基の充電器(急速103基、普通629基)でも充電が可能だ。
ホンダチャージ対応の充電器の設置については、基本的にホンダが費用を負担して進めていく。ホンダ以外のEVでも、プラグアンドチャージに対応したクルマであれば、充電器を使うことは可能だという。料金は従量課金制で、ホンダ以外のEVであっても金額に差はないとのことだ。充電器の出力は主に50kWで、90kWのタイプもあるそうだ。
ホンダとしては、商業施設などに充電器を整備し、ユーザーにストレスなくEVが充電できる環境を整えることで、EVが日常に溶け込んでいくような将来像を思い描いているようだ。
EVは自宅で普通充電をしながら運用するのがベストなクルマだと思うのだが、集合住宅に住んでいる人など、どうしても自宅に充電環境を整備できないという人がけっこういる。ホンダチャージが日本の津々浦々に行き渡り、多くの人が自宅の近くでEVを充電できる環境が整えば、自宅で充電ができない人にとってのEVデビューの心理的ハードルは確実に下がりそうだ。
ただ、EVの本格的な普及に向けては、居住形態を問わない自宅充電環境の整備が不可欠になるはず。そのあたりについては、EVを作っているor将来的に作る予定がある自動車メーカーが一致協力して、何らかの方策を練っていってほしいところだ。










