ダイソンといえばメジャーなのは掃除機だが、「羽根のない」空気清浄機を思い浮かべる人も多いはず。そんな同社が空気清浄機のまったく新しいシリーズ「Dyson HushJet(ダイソン ハッシュジェット)」(以下、HushJet)を発売した。「Hush」とは英語で「静か」という意味。新製品はその名の通り、従来よりもパワフルな風を送風しつつも驚くほど静音性が高いことが特徴だ。価格はオープン、直販価格は53,399円となっている。

  • 円筒形状になったダイソンの新空気清浄機「Dyson HushJet」。ブルーが印象的な「ブラック/ティール」と、清潔感のある「ホワイト/シルバー」をラインナップ

    円筒形状になったダイソンの新空気清浄機「Dyson HushJet」。写真はブルーが印象的な「ブラック/ティール」カラー

  • 清潔感のある「ホワイト/シルバー」色もラインナップ

    清潔感のある「ホワイト/シルバー」色もラインナップ

いままでの2倍以上パワフルになったダイソンの新しい空気清浄機

ダイソンの有名な「羽根のない空気清浄機」は、空気清浄機能だけでなく扇風機としての機能もある。製品によってはヒーターや加湿機能も搭載する1台数役の複合家電だ。

そのためか、実は空気清浄機単体としての適用畳数はプレミアムモデルでも9畳ほど。今回のHushJetは「部屋の空気をキレイにする」という空気清浄機能に特化した製品で、適用床面積は19畳と従来モデルと比較して2倍以上の仕様を備えた。

しかもパワーはアップしたが、本体サイズは幅23cm×奥行き23cm×高さ47cmと従来モデルよりもコンパクトに。やや大きめゴミ箱くらいのサイズなので、電源との位置関係はともかく設置場所にはまず困らない。

  • 重さも3.15kgと比較的軽く、宅内のさまざまな場所に設置しやすくなった

    重さも3.15kgと比較的軽く、宅内のさまざまな場所に設置しやすくなった

HushJetのパワーの秘密は、上部にある星形「HushJetノズル」だ。この特徴的な形で風の流れを「整える」ことによって、風の勢いを落とすことなく天井まで高く吹き上げる。

吹き上げた風には周囲の空気を巻き込んで気流を増幅させているため、天井から広がった気流が広い部屋でも空気を効率的に循環。これならサーキュレーターとしての役割も期待できる。HushJetは気流を一度天井にあててから広げるという発想をしており、部屋にいても身体に風があたる感覚がないのも、個人的に魅力を感じたポイントだ。

  • 放射状の「HushJetノズル」を外したところ。本体上部の突起でファンから発生した風を中心に集めて、HushJetノズルで風の流れを整えている。航空機の静音技術を応用した形状だ

    放射状の「HushJetノズル」を外したところ。本体上部の突起でファンから発生した風を中心に集めて、HushJetノズルで風の流れを整えている。航空機の静音技術を応用した形状だ

この特徴的な形状がもたらすもうひとつのメリットは、高い静音性だ。風を整えることで風切り音を抑えられるため、運転時の音は最弱運転時で13dB、最大パワーで運転しても47dBほどとかなり静か。

10dBは「蝶のはばたきくらいの音」といえば13dBの静かさをイメージできるだろうか。HushJetは10段階で運転パワーを選べるが、筆者は実際にレベル4で運転した製品が目の前にあっても、音だけでは本当に動いているのかわからないくらい静かだった。

よい睡眠のためにも大切な「空気の質」

ダイソンは、運転音が静かなHushJetを寝室での使用にも推奨している。寝室はベッドなどの布製品が多く、綿ホコリや乾燥したダニの死骸が粉塵となって舞うこともあるため、家庭のなかでも目に見えない空気の汚れが多い場所だからだ。

HushJetのメディア向け体験会では、睡眠環境プランナーである三橋美穂氏が解説してくれた。「汚れた空気のなかで寝ると、呼吸が浅くなったり、吸い込んだ異物を除去することに体力をとられたりして睡眠の質が低下しやすい」と、寝室の空気質と睡眠の関係性いついて説いた。

  • 快眠セラピスト・睡眠環境プランナーの三橋美穂氏

    快眠セラピスト・睡眠環境プランナーの三橋美穂氏

  • 睡眠の質が悪くなると疲れがとれず、日中のパフォーマンスを下げてしまう

    睡眠の質が悪くなると疲れがとれず、日中のパフォーマンスを下げてしまう

  • 日本人は世界一、日々の睡眠時間が少ない国民。年代別で見ると、40代~50代で日々の睡眠時間が「6時間未満」である割合が増える。仕事や育児の忙しさが影響しているのだろうか……

    日本人は世界一、日々の睡眠時間が少ない国民。年代別で見ると、40代~50代で日々の睡眠時間が「6時間未満」である割合が増える。仕事や育児の忙しさが影響しているのだろうか……

HushJetは0.3ミクロンの微細な汚染物質も99.97%除去するフィルターを搭載。PM2.5はもちろん、花粉やハウスダスト、ウイルスなど、睡眠の質を妨げるとされる目に見えない微細な粒子までしっかり除去できる。

また、HushJetではフィルターのメンテナンス性にも注目だ。ダイソンの従来製品は約1年でフィルター交換が必要だったが、HushJetは静電気式のHEPAフィルターを採用することによって、約5年間、HEPAフィルターの交換もお手入れも不要となった(もうひとつの活性炭フィルターは約1年ごとの交換を推奨)。

  • 全方向から空気を吸い込む360°静電HEPAフィルター。本体の「がわ」を上方向に持ち上げて、フィルターごと捨てられる

    全方向から空気を吸い込む360°静電HEPAフィルター。本体の「がわ」を上方向に持ち上げて、フィルターごと捨てられる

  • HEPAフィルター内にセットする黒い活性炭フィルター(ニオイ・二酸化窒素・有害ガスなどを除去)は、約1年での交換を推奨している

    HEPAフィルター内にセットする黒い活性炭フィルター(ニオイ・二酸化窒素・有害ガスなどを除去)は、約1年での交換を推奨している

  • 見た目のスタイリッシュさと性能の高さから、HushJetは7月に日本上陸したばかりのラグジュアリーホテル「フェアモント東京」でスイートルーム(全29室)の寝室にも採用された

    見た目のスタイリッシュさと性能の高さから、HushJetは7月に日本上陸したばかりのラグジュアリーホテル「フェアモント東京」でスイートルーム(全29室)の寝室にも採用された

  • ナイトモード運転時は静音性の高いレベル4で動作。液晶も消灯して睡眠のジャマをする光をシャットアウト

    ナイトモード運転時は静音性の高いレベル4で動作。液晶も消灯して睡眠のジャマをする光をシャットアウト

多機能な複合タイプか? パワフルな単機能型か?

今回のHushJetによって、空気清浄機に「扇風機、ヒーター、加湿機能なども欲しい」という多機能性を求めるか、「とにかく部屋の空気を強力かつ静かにキレイにしたい」という単機能の性能を求めるか、自身のニーズやライフスタイルにあわせてダイソン製品を選べるようになった。

ダイソンは特徴的なデザインや高い技術力からファンも多いが「既存製品では設置したい部屋にパワー不足」「もう少しコンパクトで置きやすい製品があれば」と考えていた人にとって、HushJetはうれしい選択肢のひとつだ。