現在、乾燥機能付き洗濯機の売れ筋がタテ型からドラム式へと移っている。洗濯機全体の出荷台数ではまだまだタテ型の全自動洗濯機(乾燥機能なし)が主流なのだが、洗濯乾燥機で見ればドラム式が圧倒的に多い。年々、数パーセントの伸びを見せている。

ドラム式洗濯乾燥機のメリットは、手間いらずに尽きるだろう。洗濯物を入れて運転を実行すれば、洗いから乾燥までほったらかしですむ。近年は洗剤と柔軟剤の自動投入機能を備えたモデルも増え、手を動かす作業がますます減っている。

  • シャープからドラム式洗濯乾燥機の新モデル

    シャープからドラム式洗濯乾燥機の新モデル

今回、シャープが2025年度版となるドラム式洗濯乾燥機の新モデルを発表。「ふんわりカラリ」をコンセプトに掲げ、タオルにフォーカスした運転モードの搭載や、省エネ性能の強化を図っている。生成AIを利用したスマホアプリを用意した点も大きな特徴だ。

上位モデル「ES-12X1」の想定価格は39万6,000円前後、下位モデル「ES-12P1」は33万7,000円前後。どちらも洗濯容量は12kg、乾燥容量は6kgだが、節水機能や乾燥機能、高度な温水洗浄コース、タオルケアコース、乾燥フィルターの自動お掃除機能などに違いがある。

両モデルとも本体のデザインがすっきりしており、サニタリー空間に自然と溶け込む。本体カラーはマットホワイトだが、上位のES-12X1にはグレイングレーもラインナップし、こちらは昨今の住宅トレンドでもあるダークな空間ともマッチする。家電やその他の小物を含め、空間をトータルでコーディネートするニーズが高まっている中で、こうしたダークカラーのモデルが選べるのはうれしいところ。

ES-12X1の乾燥機能は、ヒートポンプとサポートヒーターを併用する「ハイブリッド乾燥NEXT」だ。省エネに優れたヒートポンプ乾燥をメインに用い、サポートヒーターでカラッと仕上げる。乾燥しにくい衣類、例えば厚手のパーカーやジーンズなども、乾燥ムラを大幅に減らした。

また、乾燥時の風量アップ、洗濯槽内への風路最適化などによって、従来モデルと比較して乾燥後の衣類のシワも減っている。個人的には、乾燥時の蒸気を本体外へ排出しない構造が気に入った。サニタリー空間の温度と湿度の上昇を抑えられるので、特に高温多湿の時期にありがたい。

生成AIサービスで洗濯を使いこなす

今回のES-12X1とES-12P1は、生成AIを利用した「COCORO HOME AI」アプリに対応した。洗濯機や、洗濯にまつわる疑問を入力すると、適切な回答を表示してくれる。最初にいわゆる「よくある質問」も表示されるので、気になる質問を選ぶだけで求める回答が得られる場合も多い。

質問に対する回答を引っ張ってくるデータベースは、取扱説明書、サポートページ掲載のQ&A、洗濯にまつわる全般的な情報、ダウンロードコース情報で構成される。基本的には、ユーザーが投げた質問に対して、取扱説明書やQ&Aの中から回答を示す。回答に該当する取扱説明書のページがあるときは、そのページも表示する。

今のところは「高度な検索機能」にとどまっている印象だが、ユーザーが自然言語で質問を入力できる、あいまいな質問でもほぼ適切な回答を探してきてくれる、といった点がメリットだ。いずれはもっとカジュアルなやりとりもできるようになったり、特定の機種によらない「洗濯にまつわる全般的な情報」が充実したりすると、よりユーザーフレンドリーになると思うので期待したい。

「タオル」にフォーカスした新しい「タオルケアコース」

シャープの調査によると、タオルだけをまとめて洗濯する人が意外と多く、仕上がりにも好みが分かれる。ふんわり柔らかな仕上がりを望むのは分かりやすいが、ごわごわ硬めのカラッとした仕上がりを好む人もけっこういる。新しい「タオルケアコース」では、これら両方の仕上がりに対応できるようになった。

  • 「カラッとタオルコース」と「ふわっとタオルコース」で洗濯乾燥したタオルに触れてみたが、肌触りや弾力がかなり違う

    「カラッとタオルコース」と「ふわっとタオルコース」で洗濯乾燥したタオルに触れてみたが、肌触りや弾力がかなり違う

ふんわり柔らかに仕上げるときは、たっぷりの水で洗いとすすぎを行い、送風の力を利用してタオルのパイルを立たせて整える。パイルのループ形状を保って、ねじれも解消されるため、ふわふわに仕上がるわけだ。

一方の「カラッとタオルコース」は、アプリを使ってダウンロードして利用する。洗い/すすぎ/脱水は標準コースと同じだが、乾燥の強さを控えめにすることで、タオルのパイルを立たせすぎないようにして硬めの肌触りに仕上げる。

そのほか特徴的な機能は、従来モデルを踏襲。シャープ独自のイオン成分「プラズマクラスター」によって衣類を除菌、消臭する。フィルター類の自動お掃除機能もあり、ドラム式洗濯乾燥機では乾燥運転後に毎回必要となる乾燥フィルターのお手入れが楽だ。本体下部の排水フィルターは、たまったゴミをスルッと捨てやすくなっている。

  • 本体上部の操作パネルはタッチ式(写真右)

  • 液体洗剤と柔軟剤の自動投入機能は、もちろん搭載

  • (写真左)従来モデルと比較して、液体洗剤と柔軟剤のタンク容量が増えた。2024年度モデルは600ml、新型の2025年度モデルは950mlだ。(写真右)手動投入も可能

  • 自動お掃除機能付きの乾燥フィルター

    自動お掃除機能付きの乾燥フィルター

  • 本体下部の排水フィルター

    本体下部の排水フィルター

  • ワイシャツを洗濯乾燥した仕上がりの比較。左は2023年度モデル、右は今回の2025年度モデル。シワの具合に大きな差がある

    ワイシャツを洗濯乾燥した仕上がりの比較。左は2023年度モデル、右は今回の2025年度モデル。シワの具合に大きな差がある