週末を楽しく過ごしても、日曜日の夕暮れ時になると、「また明日から仕事か」と思い、心が重くなる……。「サザエさん症候群」「ブルーマンデー」などと呼ばれる現象です。土日にたっぷり休んだのに、なぜ、「疲れが取れない」のでしょうか?「月曜の朝がつらい」のは、心の甘えではなく、心と体が疲れている「心身消耗」のサイン。原因は、じつは「1週間の生活リズム」にあるのです。
この記事では、疲れない「睡眠・食事・生活サイクル」の3つを軸にした「1週間のリズムの作り方」を解説した『「月曜の朝がつらい」がなくなる本』(森下克也/三笠書房)から一部を抜粋してご紹介します。今回のテーマは『起床時と昼寝の後は「5分間、空を見る」』。
起床時と昼寝の後は「5分間、空を見る」
人は、朝起きたときにメラトニンタイマーのスイッチが入り、その15時間後に分泌が高まって眠くなります。
このスイッチを確実にオンにするのが朝の5分間日光浴です。視覚を通じた光刺激によりメラトニンの分泌が促され、日光の暖かさが皮膚を刺激して交感神経への切り替えがなされ、身体が活動モードになります。
朝、日光が差さなかったり、冬で外に出るのが億劫だったりする場合は、窓から空を見上げるだけでもかまいません。その空も晴れている必要はありません。2500ルクス以上の光があればよいとお話ししましたが、曇り空でも十分にこれを満たしています。晴れていれば5000ルクス以上あります。
また、日光を浴びると、脳内でセロトニンという物質が分泌されます。セロトニンは精神を安定させやる気を起こさせてくれるホルモンです。脳内で増えるとストレスに対して強くなるとも言われています。うつ病はセロトニンの減少が原因ではないかと言われていて、治療に使われる抗うつ薬は、脳内でのセロトニンの減少を抑えるように働くことで抗うつ効果を発揮します。
朝、日光を浴びることでセロトニンがさかんに分泌され、頭がスッキリして活発に動くことができるようになります。このことは、昼寝の後でも当てはまります。
午前中の仕事で疲れ、お昼ご飯を食べた後に猛烈に眠くなったりしますが、こんなときは歯を食いしばって眠気に抗うのでなく、昼寝をしてその後に日の光をたっぷりと浴びるようにしましょう。
テクノロジーの発達した現代に生きる私たちは、まるで太陽の影響などないかのような生活をしていますが、このように人間の身体は私たちが意識するしないにかかわらず太陽と密接に関係して活動しているのです。
私たち人間も自然の一部であるということを忘れないようにしましょう。
『「月曜の朝がつらい」がなくなる本』(森下克也/三笠書房)
週末を楽しく過ごしても、日曜日の夕暮れ時になると、「また明日から仕事か」と思い、心が重くなる……。「サザエさん症候群」「ブルーマンデー」などと呼ばれる現象です。土日にたっぷり休んだのに、なぜ、「疲れが取れない」のでしょうか?「月曜の朝がつらい」のは、心の甘えではなく、心と体が疲れている「心身消耗」のサイン。原因は、じつは「1週間の生活リズム」にあるのです。そこで本書では、疲れない「睡眠・食事・生活サイクル」の3つを軸にした「1週間のリズムの作り方」をわかりやすく紹介します。たとえば、水曜日は疲れのピーク。「いつもより30分早く寝る」のが正解。「たまった仕事は木曜に片付ける」「週の後半は軽めのランチにする」「日曜は『したいこと+あえて月曜の準備』」……などなど、心と体に疲れをためない具体策が満載。人生を思う存分、楽しめる本!


